二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

あの日へひとっ飛び(ポエムNO.3-97)

2020年07月24日 | 俳句・短歌・詩集
   (特定外来生物 ガビチョウ。2014年8月撮影)



きみのうなじのあたりにツグミが舞い降りたね。
姿は見えないけどガビチョウもいる
耳のうしろあたり。
空は曇っている。
雨は降ってこないとしても
これじゃ夕焼けは出ないなあ。

たまたま入り込んだ路地が行き止まりだからって
がっかりしたって仕方ない。
地図をもたずに出歩けば
いずれそうなる 遅かれ早かれ
遅かれ早かれ。
ガビチョウの声がきみとぼくを呼んでいる。

昨日食べたナデシコがうまかったね。
覚えているかい?
キリンソウだってうまかった。
アマリリスやノウゼンカズラも。
皿にのせてナイフとフォークを使って
えっへん と気取ってナプキンまでしたりして。

夏に咲く花はなんだって食べられるって
知ってたかい?
さっき二人は鳥になったのだから。
花と冷酒を口にふくんでキスをすると
なんだってばりばり食べて飲んでいたあの日へ飛翔できそうな気がするよ。
遠景をとじこめた瞑想好きな雲の峰を超えて

あの日へひとっ飛び!



※ この春からわが家の周辺にガビチョウがやってきて、とてもいい声で鳴きます。

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