二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

角の煙草屋までの旅

2011年04月03日 | Blog & Photo
「カメラ毎日」だったか「アサヒカメラ」だったか、はっきり覚えてはいないけれど、
その昔、写真家須田一政さんが「角の煙草屋までの旅」というスナップショットを雑誌に連載していたことがあった。
そうしたら、ついこのあいだ、同名の須田さんの写真展が開催されるという記事を、カメラ雑誌で見かけた。いまググってみたら、残念ながら、もう終了している。
吉行淳之介には、「角の煙草屋までの旅」という短編がある。
この語、どちらがさきなのかは知らないが、どちらが「ご本家」でも、むろんかまわない。

ちょっとそのへんを一回り。
お気に入りの小型カメラがあると、これがじつに愉しい。
ポケットに入るような大きさ、重さ。これがとても大事な要件となる。
じっさいにポケットに入れて持ち歩くわけではなく「SHOOTING POUCH」に収めて、へその横、ベルトにくくりつけて、どこへでも持ち歩く。わたしの目下のカメラはRICOHのCX4で、普段は4GBのSDカードに記録していく。





LX5もとてもいいカメラなのだが、両吊りのストラップだとか、レンズの出っ張り、ぶらさがっているレンズキャップ、微妙に大きいボディサイズが邪魔して、「どこへでもお供させる」というわけにはいかないのが惜しい。

日常生活の範囲の中に、見馴れないものはいくらでもある。あるいは見馴れていると思っているものすら、ちょっと味付けを変化させたり、レンズやアングルを工夫することで、
いきいきとしたイメージとなって、視神経を心地よく刺激してきたり、シリアス感のある現実の断片へと変貌したりする。
われわれは、じつは、日常の中で、こういったモノや植物や街角の光景に身体をさらしながら生活している。






あたりまえのようでいて、あたりまえでない被写体。
「角の煙草屋」というのは、もののたとえだから、出かけるさきは、町内の小公園でもいいし、スーパーでも、コンビニでもかまわない。
想像力をほんのちょっと働かせて、イメージの森をさまよってみる。
それらをフラグメント・シリーズとして、少しずつアップしていく。
ずいぶん公開しているようでも、撮影した写真の1/5~1/10程度。デジタル画像なので、消去法で、バシバシと消していく。そうしないと、SDカード、フラッシュメモリ、PCのハードディスクがゴミだらけになってしまうからだ。

それがなにか・・・というのは、たいして気にならない。
ブレていても、ボケていても、おもしろいものはおもしろい。
そういうリラックスしたスタンスをとって、進化がすすんだコンデジ散歩。
「よしよし。撮りっぱなしでも、大部分は十分イケるぞ」
・・・てな具合で、イメージの森で獲物を追いかけているこのごろである。


最近のハマリかけは人物スナップ。ポートレートや記念写真ではなく、人物をイメージとしてひろい上げられないだろうかと考えて試行錯誤をはじめたところであるが、いまのところ、撮影できる数がとても少ない。



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