(新宿オールディーズライブ/ザ・アムトラックにて 1993年ごろ)
心も体もいつのまにやら日が暮れて
スズムシが一昨日から鳴いている。
モーツァルトが好きな耳の はるか遠い
遠い波打ち際で。
あれはたしか 五歳か六歳のころだったか
そのあと十年もたったころだったか
記憶はこんがらがって
へたった染みだらけのYシャツのように持ち主をからかう。
昔を思い出そうとしているのさ。
それが必要なときがある。
思い出すことが必要なんだ。
そこへ戻ろうとしているのだから。
戻れはしないから戻りたいのだ。
その淡い あわい苦しみをこらえている。
歯痛にたえているときみたいに。
さあ 顔を洗ってシャツを着がえ
さっぱりした気分で
さて今日も草刈りに精を出そう。
思い出したいことはない。
思い出したいことなんて
なーんにもありはしないのだから。
心も体もいつのまにやら日が暮れて
スズムシが一昨日から鳴いている。
モーツァルトが好きな耳の はるか遠い
遠い波打ち際で。
あれはたしか 五歳か六歳のころだったか
そのあと十年もたったころだったか
記憶はこんがらがって
へたった染みだらけのYシャツのように持ち主をからかう。
昔を思い出そうとしているのさ。
それが必要なときがある。
思い出すことが必要なんだ。
そこへ戻ろうとしているのだから。
戻れはしないから戻りたいのだ。
その淡い あわい苦しみをこらえている。
歯痛にたえているときみたいに。
さあ 顔を洗ってシャツを着がえ
さっぱりした気分で
さて今日も草刈りに精を出そう。
思い出したいことはない。
思い出したいことなんて
なーんにもありはしないのだから。