真実は単純
体制にも寿命がある
太陽にも銀河系にも星にも寿命があるように
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まもなく米国中心vs.BRICS主導の「南北冷戦」が始まる…!そして日本は「脱欧入亜すべき」と言える理由
一極支配が終わる
私が懸念するのは、前記「ついに世界の覇権移動が始まった…!『ジャイアン』アメリカを恐れず、いまBRICSが急速に拡大している『衝撃の理由』」で述べたように、1991年のソ連邦崩壊後の米国一極支配が崩れ「多極化」する中で、「BRICS主導の『南』」と「G7中心の『北』」が「南北冷戦」状態になることである。 1991年のソ連邦崩壊は、「共産主義の敗北」、「資本主義の勝利」と喧伝された。少なくとも当時は、その認識が必ずしも間違っていたわけではない。だが、1989年のベルリンの壁崩壊から数えて35年の「(米国型)資本主義」による一極支配も、かつての(ソ連型)共産主義同様「崩壊」が目の前に迫っていると感じられる。
もちろん、毛沢東の中国、スターリンのソ連、ポルポトのカンボジアを始めとする、国民を恐怖のどん底に陥れた共産党一党独裁の国々を肯定する気は毛頭ない。しかし、資本主義も大きな欠陥を持っている。 資本主義は「人間の欲望を刺激し、潜在能力を引きだす」すぐれたシステムである。しかし、逆に言えば「人間が『本能』という『動物界のルール』に従って生きる」制度だ。産業革命期の英国の児童労働を始めとする過酷な労働環境は、まさにその「動物界のルール」に従った結果である。
資本主義と共産主義は本当に対立関係なのか?
もちろん「人間の本能」を否定するつもりはない。人間が「神が創造した特別な『生き物』である」という考えは傲慢だ。あくまで人間も動物の一種であり、「本脳」は人間が生きる上で重要な活力源といえる。 だが、人間が「高度な文明社会」を生み出すことができたのは、動物的本能に従った結果ではない。「知性」をフルに活用し「他者との協力」を重視したからである。 したがって、まるで西部開拓時代のような「米国型資本主義」が、「文明国家」で行き詰るのも当然だといえよう。
35年間、米国が「弱肉強食の『無法地帯』」であり続けた結果、6月18日公開の「いよいよ『米国民主主義』=『弱肉強食制度』が崩壊するといえる『これだけの理由』」となった。 その「米国型民主主義」=「弱肉強食制度」に抵抗する形で、前記記事2ページ目「共産主義の胞子がバラ撒かれた」わけである。「人権・環境全体主義者」と呼ばれる人々を含む、資本主義国家における共産主義の跋扈は厄介な問題ではあるが、「米国型(弱肉強食)資本主義」に対する抵抗勢力としての意味はある。 結局のところ、東西冷戦の当事者であったソ連邦が崩壊したことによって「米国型資本主義」が正しいと我々が信じ込まされてきた結果が、現在の世界の混迷である。 資本主義も共産主義も完ぺきではない。実のところ、両者は補完関係にあるようにも思える。実際、現在の資本主義国家の多くは、社会福祉や所得の再配分など、共産主義思想を多かれ少なれ取り入れており、産業革命期の英国のような「動物界の弱肉強食」のような資本主義ではない。