ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

あれはモラハラだった

2019-05-23 | 家族&夫婦
今日の朝日新聞の電子版の記事。
モラハラ夫、恐怖で支配 
「自分で決めろ」決めれば文句



DVの中で起きる精神的な暴力を
「モラルハラスメント」(モラハラ)
というそうで、「初めて聞くな~」
となんとなく読み始めました。


加害者
(夫のケース)
・自分は特別扱い。
他者には厳しく冷淡

・自分の利益のために
平気でうそをつく

・弁が立つが、
話し合いはできない

・妻が病気になると
不機嫌になる

・何時間もしつこく説教する


被害者
(妻のケース)
・夫と一緒にいると息苦しい

・夫の帰宅時間が近づくと
動悸がしたり緊張したりする

・夫の表情を読み取り
不測の事態に備えようとする

・失敗したとき、夫の激怒した
顔が浮かび罵声が聞こえる

・夫が間違っていても、
正さず流す
(※記事からの抜粋。主な出典は
本田りえさん著
「みんな「夫婦」で病んでいる」)


読み進めて愕然としました。
この被害者はまさに私自身。


加害者はもちろん夫ではなく(笑)
私の母です。


被害者の「夫」を「母」にしたら、
まさに私の子ども時代でした。
下校して歩いて帰ってきて、
自宅が見えるとげんなりし、
警戒スイッチが入りました。


母の表情や機嫌を常に先読みし、
事態が急変しないように注意し、
返事は常にYESでもNOでもなく
ひたすら曖昧にしていました。


母は何時間でも説教をするのに、
話し合いはできませんでした。
一言でも何か言えば「口ごたえ」。
母の怒りは増幅するばかりでした。


そして、嘘。
母は矛盾を丸く収めるために、
驚くほど滑らかに嘘をつきました。


「嘘も方便」
という言葉は母から習いました。
小学生だったので、
「嘘も方言?」
かと思ったら、
「必要な嘘もあるのよ。」
と言われました。


英語のホワイトライ(白い嘘、
たわいもない嘘)という言葉も
知らない子どもの頃から、
「この家には白い空気が流れている」
と感じていたものでした。


記事のタイトルどおりの
恐怖で支配 


そして、
「自分で決めろ」決めれば文句


物心ついた5、6歳の頃から、
「出て行け、出て行け」
と言われながら育ち、


「どこに行けばいいの?」
と泣きながら真剣に聞く私に、
「自分で考えなさい。
お寺にでも行きなさい。」
と言っておきながら、


19歳で自立のメドがつき、
「家を出る」
と告げると、
「わがまま。自分勝手」
と猛反対し、次の言葉が、
「家のカギを返しなさい。」
でした。


あれが精神的虐待だったと
気づいたのが、子育てを終えた50歳


そして今日、
モラハラという名前を知りました。



あんな時代があっての、今。

思えば遠くへ来たもんだ






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