旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

正法寺

2013年03月03日 | 旅 歴史
 岩手県奥州市水沢区黒石町正法寺にある正法寺です。
 大梅禎拈華山円通正法寺は曹洞宗の名刹で貞和4年(1348)無底良韶(むていりょうしょう)禅師によって開かれました。奥の正法寺と呼ばれています。
 観応元年(1350) 崇光(すこう)天皇から「奥州二州僧録扶桑曹洞第三ノ本寺」「両国寺院出世道場」とする綸旨(りんじ)を得て、永平寺、総持寺と並ぶ東北地方における曹洞宗第3の本山となり、奥州2州の本山として隆盛をきわめました。
 一時衰退しますが、仙台藩4代藩主伊達綱村(つなむら)が中興しました。現在の本堂、庫裏、開山堂を改築寄進して、寺領75石を与えました。正法寺は現在でも73ケ寺の末寺を持ち、全国で25ケ所しかない僧堂があり日々厳しい修行が行われています。
 本堂は日本最大の萱葺き屋根を持ち、壮大さは東北随一といわれています。文化4年(1807)に建立された庫裏、寛文5年(1665)に建てられた正法寺最古の建物の総門とともに国の重要文化財に指定されています。
 又、正法寺の本尊である「如意輪観世音菩薩坐像」は鎌倉時代後期の寄木造りで岩手県指定文化財として1年に1度10月16日熊野大権現大祭の際に御開帳されます。

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