早稲田大学の学生が掘り当てたという、鳴子温泉では滝の湯と並んで有名な共同浴場です。ちょっと前衛的なデザインの黄色い建物が目印で、典型的な温泉街の中にあってかなり浮いた存在です。入口へのアプローチもまた変わっており、わざとわかりにくく造ったような玄関や階段を経て券売機のある受付へと辿りつきます。狭まった入口とは対照的に内部空間は広くとられており、休憩室も脱衣所もどこも新しく清潔感があって好印象を受けます。また脱衣所には床暖房が施されており、寒さを感じることなく着替えることができるのも良い点です。
さて浴室では3本の湯口から3つに区切られた浴槽にお湯が注がれています。お湯は無色透明でほのかに硫黄の匂いが香り、お湯の中では白い溶き卵のような湯の華が沢山舞っています。同じ鳴子の滝の湯はご近所ですが、明らかに泉質が異なっています。源泉温度が98℃もあるため、ここでは加水及び熱交換により適温まで下げているそうで、熱交換で得られた熱は上述の脱衣所の床暖房や上がり湯に利用されています。加水・熱交換以外にはお湯に対して手を加えられておらず完全放流式です。
料金的に地元の人が使えるような価格設定ではなく観光客ばかりですが、駅から近く、かつ清潔感のある共同浴場なので、観光のついでや鉄道旅行で汗を流すにはもってこいのお風呂です。
建物の裏手にあるお湯の分配枡
ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉
98.0℃ pH7.6 142.9L/min
JR陸羽東線・鳴子温泉駅 徒歩2~3分(200m)
宮城県大崎市鳴子温泉新屋敷124-1 地図
0229-83-4751(鳴子まちづくり株式会社)
7:30~22:00
500円
私の好み:★★