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5月連休の某日、仙台市泉区の人気温泉施設「明日の湯温泉」へ行ってきました。この日は朝から清々しい五月晴れとなり、近くのコンビニの駐車場から望む泉ヶ岳方面の山並みがとっても綺麗で、行政区分こそ仙台市ですが、とても市内とは思えない長閑で麗らかな風景が広がっていました。
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温泉近隣の田圃は水を張ったばかり。田圃は空の色を映して真っ青に染まっています。もう少し経ったら田植えでしょうね。トタン板に囲まれた野菜の無人販売もあったりして、長閑なことこの上ありません。
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温泉の斜前には馬頭観音や山神碑などの石碑類が固められた一画があります。おそらく周辺地域の区画整理に伴い、各地に点在していたものがここへ集められたのでしょう。その中に平成8年建立の「明日の湯温泉碑」を発見。湯神を祀って温泉の末永い湧出を祈るとともに、仁明天皇が湯元神を祀ったことにもちなんで、当地の湯神を湯殿神に合祀する、といった内容の碑文が刻まれていました。
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馬頭観音や山神など全国で見られるものもあれば、出羽三山(月山・湯殿山・羽黒山)の碑などいかにも南東北らしい信仰も見られます。
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さて本題の「明日の湯温泉」です。黄色い外壁が目立つ平屋の建物。裏手の駐車場はそこそこ広いので、駐車スペースで困ることはないでしょう。
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暖簾を潜って玄関に入ると、正面の受付カウンターには恰も場末のスナックのママみたいな風貌をした恰幅の良いおばちゃんがデンとこちらを向いて座っています。おばちゃんのインパクトに若干たじろぎながらも、券売機で料金を支払って券をそのおばちゃんに手渡すと、おばちゃん曰く「一番風呂だよ」と教えてくれました。そうなのです。こちらのお風呂は人気があって、いつも混雑しているという情報を得ていたので、この時は朝一番に訪れたのです。
脱衣所は田舎の共同浴場を連想してしまう狭く質素な造りで、鏡台と洗面台が一体化した昭和の分譲住宅によく見られる出来合いの水回り、そして鍵が掛からない錆びたスチールロッカーなど、平成になってオープンした施設にもかかわらず、室内からはどこか昭和の面影が感じられます。
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浴室は浴槽がひとつあるだけの、これまたシンプルな構造。浴槽は8人サイズで、縁を除いて全面タイル貼りです。一番風呂ですから先客ゼロ。悠々と湯あみできるぞ…と思いきや、数分もしないうちに次々と後客がやってきて、室内はたちまち4~5人の客で混雑し始めました。人気のほどが窺えます。
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洗い場にはシャワー付き混合栓が4(もしかしたら5)基。カランから出てくるお湯は真湯。画像を撮り忘れてしまいましたが、浴槽と洗い場の境は腰高ほどの板で仕切られており、その板には油絵が描かれていました(何の絵だったかは失念。風景画たっだような気がしますが…)。
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ライオンの湯口から源泉が注がれ、浴槽縁の切り欠けから溢れ出ています。加温加水循環消毒が一切ない、完全掛け流し。
浴槽サイズに対して源泉投入量が多いため、湯船に人が入るとザバーっお湯がオーバーフローして洪水状態になりました。お湯はタイルの色の影響なのかごく薄い黄色を帯びているようにも見えますが、実際にはほとんど無色透明なのかもしれません。味わってみるとマイルドながらしっかり舌に伝わる塩味が感じられ、口に含みっぱなしですとしょっぱさすら覚えます。また、塩味の他にも薄いダシ味や微金気味・弱芒硝酸味、そして非鉄系の金気臭や食塩泉によくある有機的な温泉臭も確認できました。
肌をさするとはっきり実感できるツルスベ浴感がとても気持ちよく、また40~1℃位の湯加減であるためにいつまでも長湯したくなる夢心地のお湯でした。ネット上で見られた温泉ファンのレポートによれば泡付きがすごいとのことでしたが、この時は汚れや湯疲れのない一番風呂だったにもかかわらず、泡付きはあまり確認できませんでした。泡付きの有無はお湯のコンディションによるのかもしれませんね。
いずれにせよ素晴らしいお湯には違いなく、地元の方々の人気を博すのは当然のこと、温泉ファンの評価が悉く高いのも十分頷けます。私個人としては、仙台市内にはあまり気に入った温泉がないのですが、ここだけは例外ですね。
ナトリウム-塩化物温泉 42.5℃ pH8.3 蒸発残留物3872mg/kg 溶存物質3938.9mg/kg
Na+:1293mg(89.11mval%),
Cl-:1912mg(85.74mval%), SO4--:375.2mg(12.42mval%),
HBO2:118.6mg
地下鉄泉中央駅より仙台市営バス10・11・12・13・15・16系統で「根白石デイサービスセンター入口」下車、徒歩1~2分
宮城県仙台市泉区根白石新坂上34-10 地図
022-376-7886
10:00~22:00
500円
ロッカー有料(10円)、シャンプー&石鹸あり、ドライヤーなし
私の好み:★★★