温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

長岡市 桂温泉

2014年07月16日 | 新潟県
 
先日の新潟県下越地方日帰り湯めぐりでは、その締めくくりとして、下越ではなく中越になりますが、長岡市郊外の見附市境に近い「桂温泉」に立ち寄ってから、関越道で帰路へ就くことにしました。こちらの温泉は中越地震で被害を蒙ってしまい、一時期は休業していましたが、2005年にリニューアルして復活を果たし、翌年には露天風呂が増設されて今日に至っております。私も営業復活直後のまだ露天風呂が無かった頃に一度訪問しているのですが、今回はそれ以来の久しぶりの再訪です。
玄関を入って右手にある券売機で料金を支払い、下足箱のキーと発券された券を一緒に反対側の受付へ差し出すと、引き換えにロッカーのキーを手渡してくれます。


 
受付の隣には座敷があるのですが、時間帯によっては有料(1050円)ですので要注意。なお私が訪れた時間帯(夕方5時以降)だと無料で利用できます。そのお座敷の反対側で暖簾をさげている浴室入口へ。



脱衣室には壁際2方向にスチールロッカーが据え付けられている他、右手には洗面台が2台設置されており、扇風機やエアコンもあるので、夏場のクールダウン対策もバッチリです。なおロッカーは受付で受け取ったカギと同じ番号のボックスを使うことになります。


 
脱衣室内には分析表が掲示されているのですが、なぜか源泉温度や湯使いに関する事項には、上からヨレヨレの赤い透明テープが貼られていました。これって、注目してほしいためにハイライト表示しているのか(テープが劣化してヨレヨレになってしまったのか)、はたまた分析時点と現状とは異なっていると言いたい(つまり打ち消したい)のか、どちらなんでしょうか。


 
お風呂は内湯と露天風呂がありますが、まずは内湯から。
浴室は黒や茶系といった落ち着いたカラーコーディネートでまとめられており、夜に訪れたので余計シックな雰囲気に感じられました。洗い場は左右に分かれて配置されており、計7基のシャワー付き混合水栓(お湯は真湯)が取り付けられています。また浴槽は大小それぞれ一つずつあり、大きさはもちろんのこと、湯加減が異なっています。


 
窓下に据えられているのは大きな主浴槽でして、台形を斜めに潰したような形状をしており、容量としては7人前後で、縁には石材が、槽内には石板タイルが用いられています。湯口からは45℃近い熱めのお湯が注がれていますが、湯船では42℃程の万人受けする湯加減となっており、浴槽を満たしたお湯は窓下の溝へと落ちて排水されていました。



一方、主浴槽とは対称の位置にある小浴槽は2人サイズで(一見すると3人入れそうですが、槽内にステップがあるためせいぜい2人でしょう)、右隅の湯口より主浴槽と同じ温度のお湯が注がれているのですが、こちらの湯船は44℃程のやや熱めとなっていました。両浴槽の湯口から投入される温度は同じで、いずれも加水されているような気配は無いので、お湯の投入量や浴槽の表面積によって湯加減が変わってくるのでしょうね。なお浴槽のお湯は壁際の穴へと排水されてゆくのですが、人が入った時など排水口で間に合わない場合は洗い場へもオーバーフローします。


 
内湯から屋外に出て短いスロープを下った先に露天風呂があります。そのスロープでは、オタマジャクシから大人になったばかりと思しき小さなカエルがケロケロ鳴いていました。


 
周囲を日本庭園風の岩や植栽に囲まれた露天風呂は、いわゆる岩風呂のような造りでして、四角形の浴槽は7~8人サイズといった感じです。縁には岩が並べられていますが、槽内は石板タイル敷きです。シーズン的なものか恒常的なのか、頭上には葦簀が屋根の代わりに張られていました。
お湯は右隅の湯口より投入され、手前側の縁よりオーバーフローしています。内湯同様にこちらでも湯口の温度は45℃ほどありましたが、外気の影響か、湯船は40℃あるかないかのぬる湯であり、長湯仕様の湯加減ゆえにじっくりと浸かるお客さんが多くいらっしゃいました。かく言う私もここでは長湯させてもらいました。

お湯の特徴ですが、外観としては若干褐色(ブラウン系)を帯びて弱く濁ってるように見え、お湯を口にすると弱い金気味と重曹的ほろ苦さに芒硝味とタマゴ味、そして微金気臭と弱タマゴ臭が感じられます。湯船に入るとサラサラでスベスベな浴感が心地よく、湯上がりには程よく粗熱が抜けて爽快感が楽しめました。なお以前私が入浴した時には泡付きがあったのですが、今回は確認できませんでした。夜だからわからなかったのかな…。

熱いお湯からぬる湯まで好みの合ったお風呂が選べる上、各槽ともれっきとした掛け流しであり、湯面からほのかに芳しい湯の香が漂うお湯に浸かると、爽快な浴感がもたらされました。寺宝温泉と双璧をなす長岡市の名湯でしょうね。


アルカリ性単純温泉 45.6℃ pH8.5 溶存物質371.1mg/kg 成分総計371.8mg/kg
Na+:91.7mg(92.58mval%),
Cl-:61.5mg(41.79mval%), Br-:0.2mg, HCO3-:131.7mg(52.17mval%),
H2SiO3:68.4mg,

長岡駅東口より越後交通バス「上見附車庫」行または「栃尾車庫(麻生田経由)」行で「桂」バス停下車、徒歩4分(350m)
新潟県長岡市桂町1527  地図
0258-44-8480

10:00~21:00 月曜定休
550円(2014年4月より)
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★+0.5
コメント (2)
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