※残念ながら2017年7月末を以って閉鎖されてしまいました(温泉組合が解散されるため)。
平川市の大光寺温泉共同浴場が今年(2014年)8月にリニューアルしたという情報を得ましたので、機会があれば是非伺おうと考えていたところ、さすが青森県をはじめとする東北温泉ファンの皆さんは行動が早い。オープンしてさほど日が経たないうちに、次々とネット上にレポートが掲載されるようになり、それらを拝見する限りでは評価も上々なので、私も安心してバンドワゴンに乗っかってみることにしました。
旧湯屋は県道から川沿いに進んだ奥まった場所にありましたが、更新後は以前より手前側の旧県道沿いに移動しており、浴場前には舗装された駐車場も用意されていますので、かなりわかりやすくなりました。拝み屋根の平屋にモノトーンのコントラストが効いた、いかにも現代的和風のファサードですが、横に引かれた壁の赤いラインがアクセントになっています。
新湯屋のすぐ裏手には源泉関係と思しき設備がありました。あれれ? 旧浴場時代の源泉施設ってこの場所にあったっけ? 旧浴場の数メートル脇に近接していたような気がするんだけど…。もしかして、新浴場のすぐ横にある源泉って、旧時代とは別のものなのでしょうか? でも外観は以前と同じような気がするなぁ…。なお以前の湯屋は取り壊されずに放置されていました。なお以前の記事はこちらです。
玄関や下足場には番台が無いので、更新後は無人になっちゃったのかと思いきや、脱衣室内の控え目な位置に小さな番台が設けられており、物腰の柔らかいおばちゃんが店番していらっしゃいました。
脱衣室内には新築らしく材木の香りが漂っていましたが、この脱衣室も湿気とともにジイサマの加齢臭や湿布薬の臭いが日毎に染みこみ、やがては貫禄という名の異臭を放つようになるのでしょう。室内中央には畳表の腰掛けが置かれている他、天井には扇風機も設置されています。そういえば旧浴場の脱衣室でも、天井扇がグルグル回っていたっけ。壁にはこの浴場を利用する組合員さんの名札がたくさんぶら下がっていました。結構な人数がいらっしゃるんですね。
旧浴場の浴室は実用本位のタイル張りでしたが、新浴場ではウッディでぬくもりの伝わる趣きへと装いが改められました。腰部を除く側壁は白木の羽目板張りで、水が掛かりやすい腰部および床面などにはチャコールグレーのタイルが張られています。洗い場にはシャワー付き混合水栓が10基並んでおり、カランから出てくるお湯は源泉です。
四角い浴槽は目測で4.5メートル四方。縁は黒御影石で底面には十和田石が用いられています。
漁師さんが使う箱メガネを横に倒したような形状をしている木製の湯口には、固形物を濾し取るための布が巻かれていました。マーズれい郎さんのレポートを拝見しますと、オープン当初(今年8月)時点の浴槽内には「黒い粒が山ほどあった」とのことですから、その対策として布が巻かれたのでしょう。その湯口らは音を轟かせながらお湯がたっぷり投入されており、御影石の縁の切り欠けから存分にオーバーフローしていました。なおこのオーバーフローはだらしなく床を流れることなく、切り欠けのすぐ目の前にあるグレーチングへ流下・排水されています。もちろん放流式の湯使いです。
お湯は無色透明なのですが、泡立ちが多いために、湯口付近ではボンヤリ白く霞んでいるように見えました。湯中における気泡の多さも目を惹くものがあり、私が湯船に浸かるとたちまち全身が気泡で覆われ、上画像のように肌が泡まみれになりました。アワアワなお湯が大好きな私は湯浴みしながらひとりで大興奮。腕にこびりつく泡を何度も拭っては、再び泡が付着することを楽しんでいました。
興奮材料は泡付きのみにあらず、お湯を口にした際の味わいもまた一興であり、具体的には適度に塩味の効いた卵スープのように美味しいんです。タマゴ味があるということは同じく匂いも漂っているわけで、お湯からは臭素臭と共に、ふんわりとタマゴ臭が香っていました。分析表を見てもイオウ臭をもたらすような数値は記載されていないのですが、分析表と実際のお湯とでは中身に違いがあるのでしょうか。
食塩泉である上に激しい気泡の付着もあって、湯中でのツルスベ浴感がとっても気持ち良いのですが、濃い目の食塩泉ですから湯上がりには汗が止まらず、火照りが非常に強力です。夏には体がベタつきますが、津軽に厳冬には心強い味方となってくれるに違いありません。
リニューアルされて使い勝手が良くなり、しかもお湯も素晴らしい。となれば人気を博さないはずはなく、朝9時に訪問したにもかかわらず、既に先客が7~8人もいらっしゃいました。末永く地元の方から人気を集める、賑やかな共同浴場であってほしいものです。
ナトリウム-塩化物温泉 50.0℃ pH7.90 溶存物質9.575g/kg 成分総計9.587g/kg
Na+:3514mg(95.38mval%), Ca++:118.9mg(3.70mval%),
Cl-:5515mg(97.86mval%), Br-:16.6mg, I-:0.8mg, HCO3-:181.5mg(1.87mval%),
H2SiO3:130.3mg, HBO2:56.4mg,
平成20年12月24日
弘南鉄道弘南線・平賀駅より徒歩15分程度(約800m)
青森県平川市大光寺一滝本105 地図
4月~10月→6:00~21:00、11月~3月→6:30~21:00
300円
備品類なし
私の好み:★★★
平川市の大光寺温泉共同浴場が今年(2014年)8月にリニューアルしたという情報を得ましたので、機会があれば是非伺おうと考えていたところ、さすが青森県をはじめとする東北温泉ファンの皆さんは行動が早い。オープンしてさほど日が経たないうちに、次々とネット上にレポートが掲載されるようになり、それらを拝見する限りでは評価も上々なので、私も安心してバンドワゴンに乗っかってみることにしました。
旧湯屋は県道から川沿いに進んだ奥まった場所にありましたが、更新後は以前より手前側の旧県道沿いに移動しており、浴場前には舗装された駐車場も用意されていますので、かなりわかりやすくなりました。拝み屋根の平屋にモノトーンのコントラストが効いた、いかにも現代的和風のファサードですが、横に引かれた壁の赤いラインがアクセントになっています。
新湯屋のすぐ裏手には源泉関係と思しき設備がありました。あれれ? 旧浴場時代の源泉施設ってこの場所にあったっけ? 旧浴場の数メートル脇に近接していたような気がするんだけど…。もしかして、新浴場のすぐ横にある源泉って、旧時代とは別のものなのでしょうか? でも外観は以前と同じような気がするなぁ…。なお以前の湯屋は取り壊されずに放置されていました。なお以前の記事はこちらです。
玄関や下足場には番台が無いので、更新後は無人になっちゃったのかと思いきや、脱衣室内の控え目な位置に小さな番台が設けられており、物腰の柔らかいおばちゃんが店番していらっしゃいました。
脱衣室内には新築らしく材木の香りが漂っていましたが、この脱衣室も湿気とともにジイサマの加齢臭や湿布薬の臭いが日毎に染みこみ、やがては貫禄という名の異臭を放つようになるのでしょう。室内中央には畳表の腰掛けが置かれている他、天井には扇風機も設置されています。そういえば旧浴場の脱衣室でも、天井扇がグルグル回っていたっけ。壁にはこの浴場を利用する組合員さんの名札がたくさんぶら下がっていました。結構な人数がいらっしゃるんですね。
旧浴場の浴室は実用本位のタイル張りでしたが、新浴場ではウッディでぬくもりの伝わる趣きへと装いが改められました。腰部を除く側壁は白木の羽目板張りで、水が掛かりやすい腰部および床面などにはチャコールグレーのタイルが張られています。洗い場にはシャワー付き混合水栓が10基並んでおり、カランから出てくるお湯は源泉です。
四角い浴槽は目測で4.5メートル四方。縁は黒御影石で底面には十和田石が用いられています。
漁師さんが使う箱メガネを横に倒したような形状をしている木製の湯口には、固形物を濾し取るための布が巻かれていました。マーズれい郎さんのレポートを拝見しますと、オープン当初(今年8月)時点の浴槽内には「黒い粒が山ほどあった」とのことですから、その対策として布が巻かれたのでしょう。その湯口らは音を轟かせながらお湯がたっぷり投入されており、御影石の縁の切り欠けから存分にオーバーフローしていました。なおこのオーバーフローはだらしなく床を流れることなく、切り欠けのすぐ目の前にあるグレーチングへ流下・排水されています。もちろん放流式の湯使いです。
お湯は無色透明なのですが、泡立ちが多いために、湯口付近ではボンヤリ白く霞んでいるように見えました。湯中における気泡の多さも目を惹くものがあり、私が湯船に浸かるとたちまち全身が気泡で覆われ、上画像のように肌が泡まみれになりました。アワアワなお湯が大好きな私は湯浴みしながらひとりで大興奮。腕にこびりつく泡を何度も拭っては、再び泡が付着することを楽しんでいました。
興奮材料は泡付きのみにあらず、お湯を口にした際の味わいもまた一興であり、具体的には適度に塩味の効いた卵スープのように美味しいんです。タマゴ味があるということは同じく匂いも漂っているわけで、お湯からは臭素臭と共に、ふんわりとタマゴ臭が香っていました。分析表を見てもイオウ臭をもたらすような数値は記載されていないのですが、分析表と実際のお湯とでは中身に違いがあるのでしょうか。
食塩泉である上に激しい気泡の付着もあって、湯中でのツルスベ浴感がとっても気持ち良いのですが、濃い目の食塩泉ですから湯上がりには汗が止まらず、火照りが非常に強力です。夏には体がベタつきますが、津軽に厳冬には心強い味方となってくれるに違いありません。
リニューアルされて使い勝手が良くなり、しかもお湯も素晴らしい。となれば人気を博さないはずはなく、朝9時に訪問したにもかかわらず、既に先客が7~8人もいらっしゃいました。末永く地元の方から人気を集める、賑やかな共同浴場であってほしいものです。
ナトリウム-塩化物温泉 50.0℃ pH7.90 溶存物質9.575g/kg 成分総計9.587g/kg
Na+:3514mg(95.38mval%), Ca++:118.9mg(3.70mval%),
Cl-:5515mg(97.86mval%), Br-:16.6mg, I-:0.8mg, HCO3-:181.5mg(1.87mval%),
H2SiO3:130.3mg, HBO2:56.4mg,
平成20年12月24日
弘南鉄道弘南線・平賀駅より徒歩15分程度(約800m)
青森県平川市大光寺一滝本105 地図
4月~10月→6:00~21:00、11月~3月→6:30~21:00
300円
備品類なし
私の好み:★★★