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各メディアが河津桜の満開を伝えていた2013年3月某日、春の陽気に誘われて、久しぶりに伊東市南端の「赤沢温泉露天風呂」へ行ってみることにしました。伊豆の東海岸には海辺に面している絶景の露天風呂がいくつか点在していますが、その中でもこの露天風呂はワイルドな雰囲気とともに、混浴であり、且つ無料で入浴できることで有名でした(←表現を過去形にしているのが、今回の記事のミソ)。
場所は海岸沿いを走る国道135号のすぐ下にあるのですが、道路からはやや離れている上、植栽や段によって視界は遮られているため、国道を走る車から温泉を見ることはできません。でも弧を描いている海岸線の防波堤や砂浜からは思いっきり丸見えなんですね。なお付近には駐車場があり(夏季は有料)、バス停からも近いので、アクセスしやすいのが嬉しいところです。
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赤沢温泉街の南端の国道沿いに建っている「民宿砂場」が、この露天風呂を見つける際の目印なのですが、久しぶりに訪れてみたら、車が一台止まっていたものの、館内は暗くて人がいる気配が感じられず、窓のカーテンも閉められており、営業しているのか否か判然としない様子でした。
でも玄関前にむき出しになっているコンクリの枡には、訪問者の有無に関わること無く、ぬるい温泉が絶え間なく流れ込んでいました。
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民宿に隣接して「第7号温源泉」の施設があり、上述のお湯や後述する露天のお湯はここから供給されています(露天に関しては他の源泉も混合して使用しています)。
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民宿の傍には、妙に立派な公衆トイレ「赤沢の清々庵」もあるのですが、わかりにくい場所にこんなもの建ててどうするんでしょう。ま、トイレは綺麗であることにこしたことはありませんが。
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さて、露天へ行きま・・・。んんん? あれれ?
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看板には「あかざわ足湯」と書かれているではありませんか。しかもその下にはこんな警告文まで掲示されています(以下抜粋)
禁止
ここは、露天風呂ではありません。管理者がいない為衛生面・安全面について配慮がなされていません。また、水質についても、検査されていませんので入浴できません。万が一入浴してけが・健康をそこなうことがあっても、一切責任を負いません。また、動物の入浴や近辺を裸でいることも風紀上良くないので、一切行わないで下さい。
あちゃ…。ここでは入浴できなくなってしまったようです。東京からアクセスしやすい場所にあるにもかかわらず、開放的でワイルドな混浴の露天風呂ですから、いろんな利用者がここを訪れ、その中には常軌を逸している有象無象もいたと聞きます。以前から不穏な情報を目にしていましたが、良からぬことが重なって、遂にこのような事態となってしまったんですね。その理由には衛生面云々など運営管理上の問題もあるのでしょうけど、あくまで私の憶測ですが、混浴という特殊な事情ゆえの「風紀上…」というところも大きいような気がします。ここは、露天風呂ではありません。管理者がいない為衛生面・安全面について配慮がなされていません。また、水質についても、検査されていませんので入浴できません。万が一入浴してけが・健康をそこなうことがあっても、一切責任を負いません。また、動物の入浴や近辺を裸でいることも風紀上良くないので、一切行わないで下さい。
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残念ながら入浴は諦めることにしましたが、その様子だけは見ておくことにしました。お風呂は以前の姿のままです。そもそも全身浴するための浴槽ですから、足湯にしては深く、しかも座りにくくて、縁に座ったら服が濡れちゃいそうです。
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湯船と相模灘が同化しているかのような、まさに絶景の露天風呂。入ろうと思えば入れなくはないですし、実際にまだ入っている方もいるかもしれませんが、一応今回は注意の看板に従い、入浴を遠慮しました。残念です。
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時折、浴槽の側面からボコボコと音や泡を立てながらお湯が吐き出されていました。湧出温度が低い温泉をそのまま使用しているため、もし全身浴するとしても、暖かい季節ならば爽快感が楽しめるかと思いますが、冬では寒くて辛いでしょう。特にこの場所は海風が直撃しますから湯上りの寒さは尋常ではないはずです。
数年前に私が入浴した際のメモを見てみますと、お湯の質は無色透明、僅かに芒硝的な知覚があり、ごく薄く塩味も感じられるが、塩味に関しては泉質由来ではなく海の波しぶきが飛んでいるだけなのかもしれない、とても薄い温泉で浴感には特筆すべき点はないが、底が非常に滑りやすくて、浴槽内で直立できないほどツルツルである(でも不快な沈殿や藻類の浮遊はあまり見られず)、とにかくぬるい(35℃以下)…と記されていました。今でもほとんど同じでしょう。入口の看板に貼られていた分析表によれば、成分総計0.230g/kgですから薄く感じるのは当然ですね。なお湯使いは加水加温循環消毒なしの完全掛け流しで、排湯は海へそのまんま垂れ流されています。また同分析表には温泉利用許可取得年月日として「平成24年12月14日」と記されていました。この露天が正式に浴用から足湯に切り替わってから、まだあまり時間が経っていないようです。
なんだかんだで、閉鎖されずに足湯として生き残れたのは幸いなのかもしれません。
対島7号・8号・9号・11号泉
アルカリ性単純温泉 37.6℃ pH8.9 成分総計0.230g/kg
Na+:53.6mg,
Cl-:26.1mg, SO4--:53.9mg, HCO3-:42.8mg,
H2SiO3:32.6mg,
伊東駅~伊豆高原駅を結ぶ東海バスで「赤沢海岸」バス停で下車し、海岸に沿って南下する(1分)
静岡県伊東市赤沢28-2
伊東市観光協会ホームページ
無料
備品類なし
私の好み:入浴できなかったので評価不可