◇ 来月の利上げはほぼ確実 = アメリカの中央銀行であるFRBは、先週8日の政策決定会合では利上げを見送ったが「さらなる利上げが正当化される状態だ」という声明を発表した。これは12月の決定会合では「利上げを決定するぞ」という意思表示だと理解されている。またFRBが景気の好調さを確認したとも受け取られ、ニューヨーク市場の株価は大きく上昇した。
たしかに、アメリカ経済は好調を持続している。7-9月期の実質成長率は3.5%、雇用者数は順調に増え続け、失業率は48年ぶりの低さになった。その一方で物価は上昇。9月の消費者物価は前年比2.3%の上昇、10月の卸売物価は前月比0.6%と6年ぶりの大幅な上昇を示した。政策金利を引き上げる素地は、十分のようにも感じられる。
だが先行きの展望となると、最近は警戒論も増えつつある。まず来年春になると、トランプ大統領が実施した大型減税の景気浮揚効果が消滅する。加えて金利の上昇で、企業や個人の借り入れ負担が増大してきた。これはFRBが15年末から8回にわたって利上げを続けた結果で、もし12月に9回目の引き上げを行えば政策金利は2.5%にまで上昇する。
トランプ大統領は、アメリカ経済が不調に落ち込むことを極度に心配している。このためFRBが進める利上げ政策には大反対。これまでも「これまでの成果を台無しにするのか」とか「FRBは無能者の集まり」とか、言いたい放題。しかしFRBは、今のところ聞く耳を持たない。そこでトランプ大統領は口先だけでなく、何かアクションを起こすのか。FRB議長や理事の解任権はないが、トランプ氏のことだから何をやるのか予想もつかない。12月の政策決定会合は18-19日に開かれる。
≪12日の日経平均 = 上げ +19.63円≫
≪13日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
たしかに、アメリカ経済は好調を持続している。7-9月期の実質成長率は3.5%、雇用者数は順調に増え続け、失業率は48年ぶりの低さになった。その一方で物価は上昇。9月の消費者物価は前年比2.3%の上昇、10月の卸売物価は前月比0.6%と6年ぶりの大幅な上昇を示した。政策金利を引き上げる素地は、十分のようにも感じられる。
だが先行きの展望となると、最近は警戒論も増えつつある。まず来年春になると、トランプ大統領が実施した大型減税の景気浮揚効果が消滅する。加えて金利の上昇で、企業や個人の借り入れ負担が増大してきた。これはFRBが15年末から8回にわたって利上げを続けた結果で、もし12月に9回目の引き上げを行えば政策金利は2.5%にまで上昇する。
トランプ大統領は、アメリカ経済が不調に落ち込むことを極度に心配している。このためFRBが進める利上げ政策には大反対。これまでも「これまでの成果を台無しにするのか」とか「FRBは無能者の集まり」とか、言いたい放題。しかしFRBは、今のところ聞く耳を持たない。そこでトランプ大統領は口先だけでなく、何かアクションを起こすのか。FRB議長や理事の解任権はないが、トランプ氏のことだから何をやるのか予想もつかない。12月の政策決定会合は18-19日に開かれる。
≪12日の日経平均 = 上げ +19.63円≫
≪13日の日経平均は? 予想 = 下げ≫