経済なんでも研究会

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流通株がなくなる! : 日銀の購入で

2018-11-14 08:11:09 | 日銀
◇ 10月の購入額は過去最大 = 株価が急落した10月、日銀が市場から買い入れたETF(上場投資信託)の総額は8700億円に達した。月間の購入額としては過去最大。ちなみに株価が上昇した8月の購入額は1400億円だった。この結果、月末の保有残高は22兆2800億円に膨れ上がったが、これを時価で評価すると25兆円を超えたとみられる。

日銀のETF買い入れは10年から始まった。16年からは年間6兆円の購入を目標としている。しかしETFに組み込まれている銘柄が限定されていること、また業績が悪化した企業の株価が下がりにくいことなど、問題点が指摘された。このため日銀はことし7月から、日経平均に連動するETFの購入を減らし、TOPIX連動型を増やしている。

だが別の大きな問題点も、浮かび上がってきた。日銀が保有する株式の時価総額を25兆円とすれば、これは東証1部に上場する全銘柄の時価総額の4%に当たる。個別にみると上場企業の4割で、日銀は上位10以内の大株主。東京ドーム、日本板硝子など5社では筆頭株主だ。困ったのはユニクロを経営するファーストリテイリングの場合。このまま日銀がETFを買い進めると、1年後には市場で流通する株式がなくなってしまうという。

日銀のETF買い入れは、量的金融緩和と株価の下支えを目的に実施されたもの。だが最近は、午前中に株価が下がると午後に買い出動するケースが多い。でも、それほどまでにして株価を支える必要があるのだろうか。あまりに過保護だと、株価は自律的な反発力を弱めてしまう。それに25兆円もの株式を、いつ売り戻すのだろう。

       ≪13日の日経平均 = 下げ -459.36円≫

       ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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