経済なんでも研究会

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自然災害だけが犯人か : マイナス成長

2018-11-15 08:03:12 | 景気
◇ 7-9月期の成長率はマイナス1.2% = 内閣府は14日、7-9月期のGDP速報を発表した。それによると、年率換算の実質成長率はマイナス1.2%に。前4-6月期のプラス3.0%から、大きく後退した。内閣府では「地震や台風など自然災害の影響が大きかった」と説明している。ことしの1-3月期にもマイナス成長に陥っており、どうもプラス成長が長続きしない。

GDPの内訳をみると、個人消費が年率で0.5%の減少。企業の設備投資は0.9%、輸出も7.1%減少した。たしかに北海道の地震や相次いで襲来した台風が、製品や部品の生産・流通に及ぼした被害は大きかった。また来日した外国人旅行客の数も減少している。9月の貿易統計では、輸出額が前年比1.3%の減少。訪日客数は5.3%減っている。

前4-6月期のGDP成長率は、速報値の1.9%から改定値では3.0%に大きく上方修正された。法人企業統計による設備投資の集計値が、速報値を大きく上回ったためである。今回も改定値では同様の現象が起きる可能性もなくはない。しかし機械受注の動向などから判断すると、GDP改定値がプラスに浮上することはないだろう。

マイナス成長の原因がすべて自然災害ならば、10-12月期にはその影響がなくなる。むしろ、その反動で成長率は跳ね上がるだろう。しかしマイナス成長の原因の一部には、世界経済の息切れ傾向も作用したのではないだろうか。その分は10-12月期になると、もっと明瞭に出てくる可能性が強い。7-9月期のマイナス成長が一過性のものだったかどうかは、あと3か月たてば判明する。

       ≪14日の日経平均 = 上げ +35.96円≫

       ≪15日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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