◇ FRB議長が豹変した理由 = 「持続的インフレのリスクは高まっている」「物価上昇は一時的と言ったが、撤回する時期だ」「資産の購入を数か月早く終えることを検討する」--パウエルFRB議長の口から、こんな発言がポンポン飛び出した。驚いた市場では、株価や商品相場が急落。短期金利は急騰した。一般の国民も、いまの物価高は長く続くのかと、ため息を漏らしている。
パウエル議長は、これまで一貫して「物価高は一時的なものだ」と説明してきた。だから金融緩和政策の修正を急ぐ必要はない。国債などの購入は来年6月ごろに終了すればいい。そう言い続けてきたFRB議長が、豹変したのはなぜだろう。最大の理由は、物価の上昇が予想以上に大きくなっていること。たとえば10月の消費者物価は、なんと30年ぶりの上昇率となっている。
オミクロン変異株への警戒感が強まっているいま、金融を引き締めたら景気は悪化するのではという心配もある。だがコロナ禍でも消費需要は強く、むしろ供給面への悪影響の方が強い。パウエル議長は、そう考えたのではないか。だとすればインフレ対策を先行させた方がいい。対策が遅れると、インフレは手を着けられないほど加速してしまう危険がある。
FRBは、アメリカの物価安定と雇用の維持に責任を持っている。その雇用の状況をみると、11月の失業率は4.2%で前月より0.4ポイントも改善した。完全雇用に近づいており、人手不足は続く。これも強力なインフレ要因になりかねない。したがって従来の考え方を捨てて、インフレ対策を急ぐ。パウエル議長の心中を覗いてみれば、こういうことになるのではないか。
≪6日の日経平均 = 下げ -102.20円≫
≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
パウエル議長は、これまで一貫して「物価高は一時的なものだ」と説明してきた。だから金融緩和政策の修正を急ぐ必要はない。国債などの購入は来年6月ごろに終了すればいい。そう言い続けてきたFRB議長が、豹変したのはなぜだろう。最大の理由は、物価の上昇が予想以上に大きくなっていること。たとえば10月の消費者物価は、なんと30年ぶりの上昇率となっている。
オミクロン変異株への警戒感が強まっているいま、金融を引き締めたら景気は悪化するのではという心配もある。だがコロナ禍でも消費需要は強く、むしろ供給面への悪影響の方が強い。パウエル議長は、そう考えたのではないか。だとすればインフレ対策を先行させた方がいい。対策が遅れると、インフレは手を着けられないほど加速してしまう危険がある。
FRBは、アメリカの物価安定と雇用の維持に責任を持っている。その雇用の状況をみると、11月の失業率は4.2%で前月より0.4ポイントも改善した。完全雇用に近づいており、人手不足は続く。これも強力なインフレ要因になりかねない。したがって従来の考え方を捨てて、インフレ対策を急ぐ。パウエル議長の心中を覗いてみれば、こういうことになるのではないか。
≪6日の日経平均 = 下げ -102.20円≫
≪7日の日経平均は? 予想 = 上げ≫