経済なんでも研究会

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電気料金は まだ上がる!

2021-12-23 08:17:09 | 電気料金
◇ ロシア・中国も燃料高の陰の犯人 = 大手電力各社は「来年2月も電気料金を値上げする」と発表した。東京電力の場合、標準家庭で月額7961円、前月より330円高くなる。関西電力は215円の値上げで月額7418円に。これで値上げは6か月連続。ことし1月の料金と比べてみると、東京電力では1644円の値上がりとなった。電気料金は家計支出の約4%を占めており、家計はそれだけ圧迫される。

電気料金の値上げは、火力発電の燃料となる原油とLNG(液化天然ガス)の仕入れ価格が急騰したため。特にLNGの高騰ぶりは異常だ。ヨーロッパでの取引価格は、なんと前年比10倍となっている。これはウクライナ情勢が緊迫し、ロシア産LNGのヨーロッパ向け供給に支障が出始めたことが原因。この支障がロシア政府による意図的なものかどうか、警戒心も強まっているようだ。また中国が石炭不足を補うため、LNGの輸入を急増させたことも一因となっている。

電力各社は冬場の需給ひっ迫を警戒、対策を急いでいる。脱炭素の動きには逆行するが、老朽化し停止していた火力発電所を再稼働させたり、原発の定期検査を延期したり。それでも来年1-2月が厳冬になると、電力の供給不足が生じかねないという。こうした状況のなかで、新電力は6社が経営難に陥った。

電気料金の高騰は家計や企業の支出を増大させ、その分だけ消費や投資を抑制させる。したがって景気にとっても、大きなマイナス要因となる。言い換えれば、これまで燃料の輸入依存度をちっとも減らしてこなかったことの代償だ。この点では、再生可能エネルギーの育成に失敗し、原発政策を疎かにしてきた政府の責任でもあるわけだ。

        ≪22日の日経平均 = 上げ +44.62円≫

        ≪23日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
        

Zenback

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