薫楽荘でゆっくり見せて頂いた後、女将さんがお向かいの旧いとう旅館さんにもヘリテージカードをもらいに行っては?
と言ってくださったので、皆で伺った。
旧いとう旅館本館は明治後期に旭楼として建てられて、昭和33年に旅館に転業。
現在は旅館は閉められていて内部は非公開となっている。
お声をかけて、カードを頂き、玄関先を見せて頂けた。
同じく旧いとう旅館。
繊細な組子の欄間が美しい。
「伊藤」の名前が入った特注瓦。
他のお家でも名前の入った特注瓦をよく見かけた。
その後はお昼に栄玉亭で皆と待ち合わせることにして、一旦解散?!
行きに駅からダッシュで来たので、もう一度、通った気になる建物を見に行く。
桑町集議所&桑町ポンプ庫は洋風の建物。
こちらは後の町歩きでも再びやって来たが、旧銭湯の建物だそう。
スクラッチタイルの柱の上部には花の浮彫のテラコッタが貼られてる。
稲森商会の建物にはぽたぽたとシミが浮き上がったようなタイルがびっしり。
ぽたぽたタイル?シミタイル?いや、カビタイルか?!
とにかく独特な風合い・・
そして、閉まっているだろうけど外観だけでもと見にやってきた池澤湯。
ちょうど銭湯の前にやって来た時に、脇道から人影が・・
伺うと、池澤湯のご主人だったので、チャンスとばかり、中の見学をさせて頂けないか?頼んでみた。
うどん屋さんと兼業されてるご主人はこれからうどんの仕込みに行かなければいけない、と言われたので
無理だなあと思ったのだが・・
なんと、3分待ってくれたら、開けてくださるとのこと!
やったー!!
入口には富士山らしき絵が描かれたタイル絵。
浴室へ入ると、そこはタイルパラダイス。
五月に新たに描き直されたというペンキ絵は色鮮やか。男湯は赤富士
この右側のタイルが一番古いと言われてた。
他のタイルは少しずつ貼り替わっているそうだ。
腰掛部分は濃紺の丸モザイクタイルが貼られている。
そしてカランの下には、
かわいい玉石タイルがびっしり~
可愛い色合い。
そして、あちらこちらにタイル絵が描かれている。
タイル絵は昭和27年創業当時のものだそう。
金魚の絵がとってもリアル。
風景タイル画も。
そしてご主人が天井にも魚が泳ぐ。
と言われて、なんと浮かび上がってきたのは真っ白な天井にプロジェクターで映し出された魚たちの映像。
ご主人が考えられたアイディアだそうで、このプロジェクターを使って男湯と女湯の間でメッセージを送り合うこともできるという。
カップルの愛の告白にも使われたこともあるのだとか。
銭湯もいろいろと進化してるんだなあ。
脱衣所もレトロ。
脱衣所にある洗面台のシンクはモザイクタイル貼りに。
このタイル絵は外の壁に貼られていたもの。
どことなく洋風の佇まい。
お風呂屋創業当時はとても繁盛していて、順番待ちの行列ができていた話や、
この風呂屋の脇の小道はその昔は水路になっていて、先にある料亭からうなぎが何匹も流れてくるので
毎日のお昼ごはんはうな丼だったなどなど、池澤湯さん全盛期の頃の楽しいお話をいろいろ聞かせて頂くことができた。
お忙しいところ見学させて頂いてありがとうございました。