久しぶりに甲子園会館の見学会に参加した。
コロナでしばらく休止中だったようだが、この1月から再開したみたい。
今回もじっくり90分の解説付きツアーに参加。
建物の詳細などは、前回のレポにて→☆
今回のツアーでも最後に案内された、最も楽しみにしていた半地下にある旧バー。
床には泰山タイル他メーカーのタイルが敷き詰められている。
今年は自分でも布目タイルをはじめ、さまざまなニュアンスのあるタイルを作ってみたいと思っていたので、あらためてここのタイルをじっくり見にやってきたのだった。
日華石が用いられた石造りの暖炉を中心とした床周りには、
色とりどりのタイル。
ベージュ系の落ち着いた色合いのタイルを基調に、所々にハッとするような
鮮やかなタイルが入り混じっている。そのバランスは絶妙。
暖炉脇には「1930」と、ホテルの竣工年が、モザイクタイルで表されていたり。
花模様のレリーフと「TAIZAN」のロゴの入った可愛いタイルも。
裏足を見せたタイルは泰山タイルのマークがばっちり入り、おまけに何か書き込みがされてる。
一枚のタイルに何色か釉薬を掛け分けた釉薬見本のようなタイル、
トンボのマークの裏足を見せたタイルは日本タイル工業のもので、
美術タイルに混じって、工業製品的なタイルも所々に入っている。
タイルはあるものの寄せ集めとも考えられるけど、
頻繁にあるこの斜めのカットの入ったタイルなどは、合わせてあるタイルも
ぴったりのサイズなので、ひょっとしたらデザインは緻密に計算されたものなのかもしれないなあとも思える。
釉薬見本的な数種類を掛け分けたタイルは、一部地肌を見せるような掛け方で統一されていて、これもあり合わせでもなく、こういう見本風のタイルをわざと大量に作ったとか?!
辰砂釉が掛けられたタイルも所々に入って、よいアクセントになってる。
周りの抑え目な色調のタイルのおかげで、とても生かされてるのだ。
地肌も、布目だけでなく、さまざまな表情のものがあり、
細かく見ていくと、興味が尽きない。
ずっと、ずっと見ていたい~
最近、泰山タイルを題材にもタイル絵を描かれてるこだんさんと共に、
賞賛のため息をつきながらも、タイルを観察し、撮る。
いくら撮っても撮り足りないくらい・・
濃密過ぎるよい時間を過ごせた。
撮って来た写真を見て、またうっとり。