
常滑の一日目の終わりに、翌日の見学会の準備をした皆さんで、
INAXライブミュージアムで開催中の「日本のタイル100年、美と用のあゆみ」展へ。後藤主任学芸員さん直々にご案内して頂けた。
その中から展示の一部を。

今から100年前、平和記念東京博覧会時に、様々な呼び名だったものが
「タイル」という名称に統一された。
写真は博覧会会場の中の「タイル館」
建物内外にさまざまなタイルが貼られていたという。

西本願寺経蔵の腰壁に使用されてる脚付きの柿右衛門色絵陶板。

イギリス製のマジョリカタイル(左)とそれを真似てつくられた国産マジョリカタイル。
デザインが微妙に省略されてたりするところが面白い。

佐治タイルのタイル看板。
店名の周囲には、数々の受賞時のメダルのレリーフが入っている。

伊奈製陶のタイルの使用例を描いたカタログがリアルでかわいい。
タバコ屋さんや、居間の床?、

魚屋さんのショーウィンドウや建物のエントランス付近、

洗面周りなどなど、タイルが使われてる様子がリアルに描かれていて当時のタイル使いの様子が想像できた。

第一次大戦後は、スペイン風邪の流行により衛生意識が高まり、汚れが目立ちやすい白いタイルの使用が広まったという。
伊奈製陶では、このような白いタイルパーツは、150種類も製造されていたそう。

上は佐治タイル元社長がまとめたイギリスのタイル会社のカタログの切り抜きスクラップ。
下は佐治タイルのカタログで、孔雀のタイルがそのまま取り入れられている。

小森忍の鳥居坂の岩崎小彌太本邸食堂外壁用タイル。

山内逸三制作のマジョリカタイルやレリーフタイル

ちょこちょこ床に貼られてるのを見かける
ラグランモザイクといわれるタイル。

床用のクリンカータイル。
中央の〇のみのタイルは古いもので、中央に✕印の溝が入ってるのが、水はけをよくするように作られた改良版だというのをちょうど前日に伺った。

東郷青児のモザイク壁画は、伊奈製陶によりパッケージ化して売られていたそう。

上はアートモザイクタイルのカタログ。

可愛いプリントもののモザイクタイル見本もあった。
その他にも多数、タイルの100年の歴史が凝縮された興味深い展示がたくさんで堪能できた。
8/30まで