カサ・バトリョを見学した後は、サン・パウ病院へやって来た。
銀行家パウ・ジルの遺言に沿い、ドメネク・イ・モンタネールにより1902年から30年にかけて建設された病院。
14万5千㎡の敷地内に庭園と病棟が点在する。
ここは新婚旅行でバルセロナへ訪れた時、一人朝活でやって来て、夢中になり過ぎ
なかなかホテルへ戻れず、旦那を恐怖に陥らせたという思い出?のある物件。
当時はまだ現役の病院で、2009年まで病院として使用されていた。
その後改修工事を経て、2014年から一般公開されている。
管理事務所分館。
一見、とても病院とは思えないような美しい建物群。
「芸術には人を癒す力がある」というモンタネールの信念のもとに、
ステンドグラスやタイル、彫刻などで美しく装飾されている。
管理事務所分館入口
サン・パウ病院の歴史が刻まれたモザイク画。
中庭には自然の草木が茂り、患者が庭園を散歩し、新鮮な空気を吸うことができるようにと設計された癒しの空間が広がる。
又、それぞれの病棟へ行き来がしやすいように配置されているという。
感染を防ぐために独立して建てられた病棟は、地下通路では繋がっているなど
合理的な設計にも。
正面玄関に建つ管理棟を庭園から。
聖サルバドール分館は1916年に患者を収容した最初の分館。
手術棟。
手術棟のファサードは著名な医師の名前が描かれたモザイクで彩られている。
エントランスのアーチに付く彫刻。
手術棟の後部にはガラスに覆われた円形の手術室がある。
電気がなくとも、外からの光が取り込める工夫がされている。
聖母メルセ分館。
ドームの屋根のモザイクが鮮やか。
建物はよく似ているようで、全て違った造りにデザインされている。
壁面のモザイクや彫刻などもそれぞれ違う。
聖マヌエル分館。
伝染病棟の聖母モンセラット分館。
修道女の宿舎。
聖ラファエル分館。
現在入院設備が再現されている。
内部編へ続く。