m's diary

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埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019【目黒区総合庁舎】

2019-06-04 | 埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019

 

学士会館からの目黒総合庁舎へ移動中、TTKメンバーより、学士会館にいるなら、

明治大学のリバティハウスのステンドグラスや九段中等教育学校のモザイクタイル、九段ハウスがおすすめ!と

リアルタイムで続々と情報が寄せられたが・・何しろこの日はこの後、横浜まで行かなくてはならない。

後ろ髪引かれながらも、それらは又次の機会にと、当初の予定の目黒総合庁舎へ向かった。

 

 

日生劇場の見学が叶わなかったので、同じく村野藤吾設計の目黒総合庁舎は見ておきたかった。

昭和41年に村野藤吾設計により千代田生命保険相互会社として建てられ、

改修工事を経て平成15年から目黒区総合庁舎として使用されている建物。

 

 

南口玄関棟には玄関口から翼を広げたようなアルミの車寄せの庇が伸びる。

 

 

 

 

玄関口から出る庇のこのカーブのラインが美しいなあ。

 

 

庇をできる限り軽やかなイメージにまとめるため柱の配置が考えられているという。

 

 

庇の下に立つと、相当大きく長い庇にもかかわらず、空中に浮いてるような軽さが感じられた。

 

 

向かって庇の左手にある守衛ボックスもアルミ製でなんだか近未来的。

この守衛ボックスもそうだけど、床と建物の壁が接する部分は曲面で仕上げられているというこだわり。

 

 

柱と床面も、守衛ボックスの後方の石の壁と床面も曲面でつながってる。

 

 

南玄関口を入ると広々としたエントランスホールが広がる。

床や壁は白大理石貼りの贅沢な空間。 

 

 

天井には八つのトップライトがあり、内側にはモザイク・フレスコ作家、作野丹平による

ガラスモザイク作品が入れられている。

 

 

四季が抽象的に表されているらしいけど、どれがどの季節かちょっとよくわからなかった;

 

 

 

 

トップライトからの自然光に照らされ、浮かびあがるガラスモザイクがきれいだなあ。

 

 

 

 

その奥に進むとガラスブロックの袖壁があり、こちらは間接照明になっているそう。

岩田藤七による「ファースト・ワルキメデスの幻想」という作品。

役所というより現代美術館のようなアプローチだなあ。

 

 

 

 

一つ一つのガラスブロックが存在感のあるものだった。

 

 

エントランスホールから本館へ入ると、更にみどころのらせん階段が出現。

流れるようなラインの手すり、軽やかで美しい階段にうっとり。。

 

 

裏側まで美しく。

 

 

安全性を考慮して新たな手摺やポリカーボネート板が付けられているそうだけど、

それらを取り去ると、もっと華奢ないでたちになるのかー

 

 

一番下の段はぴったりと地面に付かず、浮いているように仕上げられているところなど、

細部にまで軽快さを意識していることが伺える。

 

 

階段を下りたり上ったりぐるぐる回りながら、いい角度探して何枚も写真を撮ってしまった; 

 

 

 

 

 

 

 

   

本館と別館をつなぐ渡り廊下も独特

 

 

縦長のガラスブロックから光が射しこむ。

 

 

1階喫茶・レストラン前の廊下の柱に貼られている白タイルも竣工当時のものだそう。

この廊下の先には、

 

 

和室があり、こちらは池に面した8畳のしじゅうからの間。

障子の桟が独特・・竹の節っぽいデザイン。

 

  

縦も横も桟の幅はランダムながら、不思議なまとまりを見せる障子。 

 

 

天井は籐とヨシで編まれているそう。

 

 

このお部屋は休息所として開放されていて、誰でも休憩できるようで、

座敷なので、私が行った時には昼寝してる人もいた。

こんな部屋で昼寝できるなんて贅沢だなあ。

和室は隣にも8畳のしいの間、さらに34畳のはぎの間があって、そちらは閉められていて、

茶庭と茶室もあって、合わせて見ることができるか聞いてみたが無理だった。

 

 

そして最後に屋上へ。

建物の全面はバルコニーが設けられていてアルミ鋳物の縦格子でおおわれている。

 

 

屋上には日本庭園が。

村野藤吾の名前にちなんで、「目黒十五庭」と名付けられているとか。

 

 

深いアルミの格子。

屋上にいるのは私だけだと思ってたら、この格子の間で弁当を食べてる人がいてびびった。

 

 

屋上に敷かれてたクリンカータイル。

目黒総合庁舎を堪能~

 

東京ではめちゃくちゃ歩いたけど、めちゃくちゃ乗った東京メトロ。

東京メトロの一日券、当日限りじゃなくて、24時間有効なのがうれしいなあ。

この後は東京を後にし、横浜へ向かったのだった。

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埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019【学士会館】

2019-06-03 | 埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019

日本橋で華麗なデパート建築を堪能した後は、学士会館へランチにやって来た。

学士会館は旧帝国大学出身者のための倶楽部施設で、レストランや宿泊施設、結婚式場などの施設がある。

現在は一般の利用も一部施設を覗いて可能とのことで、建物見学がてらレストランで食事することに。

 

 

現在の建物は昭和3年に建てられた旧館(右)と昭和12年に増築された新館(左)

設計は先ほど見た日本橋高島屋を手掛けた高橋貞太郎。 

 

 

こちらはフロント。

写真を撮らせて頂いてもいいですか?と、

お伺いすると、どうぞ!とわざわざ受付の方は扉の向こうに隠れてくれた;

 

 

フロントの背後の扉上にはステンドグラスが入る。

 

 

カウンターは落ち着いたベージュ色のモザイクタイル貼り。

 

 

玄関ホール

タイル貼りの柱、梁には装飾が入る。

 

 

ロビーには学士会館精養軒初代社長、森田純次の銅像があり、その後ろの扉上部にもステンドグラス

 

 

階段ホールへ。

 

 

階段下にある面格子。

 

  

そして階段の踊り場にあるステンドグラス。

シンプルな幾何学模様と抑え目の色調が美しい。

 

 

階段下にあった面格子のデザインと同じものが真ん中に入ったステンドグラスも。

 

 

大会議室の入口扉。

 

  

アンバー色でまとめられたステンドグラスもいいなあ。

 

 

赤い絨毯敷きの廊下には

 

 

モザイクタイルが貼られたマントルピースも。

 

 

 

 

 

こんなステンドグラスもあった。

 

 

トイレ前の衝立

 

  

和食とフレンチレストラン前のホール。

 

 

天井装飾が豪華。

 

 

アーチに囲まれた階段ホール。

 

 

親柱は太く、どっしりと重厚感あり

 

  

地下へ続くフロアには布目地のタイルが敷かれてる。

踏まれ踏まれて、いい味わい。

 

 

裏口?の扉周りの装飾。

 

 

地下への階段の壁にはスクラッチタイルがびっしりと貼り巡らされてた。

 

 

きめの整ったスクラッチタイル。

 

 

地下へ下りると、敷かれてた床のタイル。

 

 

地下には理容室があって、その角の柱の足元は階段状にタイルが貼られてた。

 

 

 

 

 

こちらも・・

これは単なる装飾?!

 

 

旧本館の正面玄関

 

 

エントランスの大理石の階段

 

 

大理石の階段の手すりも階段状に。

 

 

床のタイルは布目地にツートンカラーで市松模様風

 

 

扉の「押」のフォントがユラッとしてて面白い。

 

 

照明の天井飾りもとても細かいものだった。

 

 

学士会館の中には和食、中華、フレンチ、カフェ&ビアパブと四つのレストランがあったが、

中華の「紅楼夢」で限定メニューの担々麺を食べた。

濃厚で美味しかった~

 

 

紅楼夢の店内にあったステンドグラス。

ここで英気を養い、後半戦へ突入。

次は目黒区総合庁舎へ向かった。

 

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埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019【日本橋高島屋の噴水他】

2019-06-01 | 埼玉&東京&横浜のタイル&建築巡り2019

日本橋高島屋へやって来た。

こちらの屋上には小森忍の噴水があると聞いていた。

屋上へ上がる前にまずは外観を鑑賞。

 

 

昭和8年、高橋貞太郎設計により建てられた日本橋高島屋。

平成21年に百貨店として日本初の重要文化財に指定されている。

  

 

建物は重厚な西欧の歴史様式に和風の意匠が見られるという。

更に昭和8年竣工から約、30年に渡って増築が重ねられてきたそう。

 

  

エントランスホールにある欄間には東洋風の意匠の透かし彫りが入れられていて

 

 

天井装飾も豪華、

 

 

扉にも欄間とよく似たデザインのレリーフが入り、

店内へ足を踏み入れる前のワクワク感が高まる。

  

 

売り場の方は写真撮影はダメだろうなと、念の為受付でお伺いすると、

お客様に向けて撮影しなければOK、と快諾頂けた。

さすが重要文化財の建物だからか?建物見学の客にも優しいのがうれしいな。

 

 

イタリア産大理石の巨大な柱が立つ吹抜けの空間は百貨店の風格が漂う。

 

  

建築当初のシャンデリアは戦時中の金属供出により取り去られ、

現在のものは増築を手掛けた村野藤吾デザインのものだそう。

 

 

1階から2階への中央階段も圧巻。

 

 

 

 

黄金に輝くエレベーターはアメリカ製の手動式で、内部の機械は変えられながらも

建築当初からのものが使われている。

周りの茶色の柱は大理石。

 

 

現在も操作は手動で行われている。

 

 

このレトロなエレベーターに乗って屋上へ。

 

 

屋上のエレベーターの表示板。

 

 

屋上のエレベーターホールもサンルームのような素敵な空間。。

 

 

エレベーターホールの窓の桟の装飾も美しい。

 

 

そして屋上に出ると、、お目当ての噴水があった!

水は出ていないようだったけど、円形の池の中心に設置されていた。

昭和8年高島屋開店時に設置された小森忍による作品。

開店の年に、小森忍は日本橋高島屋で個展も開催したのだとか。

 

 

唐草模様の透かし彫りボール状のものが天辺に乗り、下の土台も円柱が組み合わさったものが2段に。

深みのあるブルーの釉薬の色が素敵だなあ。

もう少し近寄って見たかったのだけど、生垣などもあって近寄れないようになってた;

 

 

池の周りの内側にも噴水と同系色のモザイクタイルが貼られ、

 

 

噴水の縁に沿っていくつかある羽の生えた怪獣像?は伊藤忠太っぽいなあ。

よく見ると、口に穴が開いてたのでここからも水が噴き出ていたのか?

 

 

そして事前に教えてもらっていたのに屋上で見るのをすっかり忘れてた塔屋を地上から見上げる。

こちらは増築を手掛けた村野藤吾により、昭和25年に屋上遊園にやってきた子象、高子を模して

造られたものだとか。

 

 

高島屋の向かいにあるのは昭和2年に建てられた旧川崎銀行本館。

現在は復元されて、スターツ日本橋ビルに、1階は高島屋の時計専門店になっている。

 

 

 

 

三越日本橋本店は関東大震災で被災した大正期の建物を昭和2年にリニューアルした建物。

高島屋と同様に重要文化財。

 

 

 

 

宝石のようなものが貼り付くきらびやかな玄関の装飾に目を奪われる。

 

 

大正3年建築当初からあるというライオン像も。

 

 

高島屋とはまた違った華やかさ。

 

 

 

 

扉の装飾 

 

 

 

  

地下の柱の上部の装飾がアールデコ全開で可愛かった。

 

 

こちらは明治29年辰野金吾設計により建てられた日本銀行本館。

カメラに収まりきらず、威圧感も半端ない。

 

 

 

 

昭和4年に関東大震災から復興し、2代目として建てられた三井本館。

現在は三井信託銀行として使われている。

 

 

昭和8年建築明治屋京橋ビル。

店舗兼事務所として使用されている。

 

 

1、2階は御影石貼りに。

3階以上はタイル貼りだそう。

 

 

 

 

 2階軒周りの装飾がとても繊細。

 

百貨店や銀行など重要文化財のオンパレードのスケールの大きな建物が立ち並ぶ界隈。

重厚感あふれる建物に圧倒されたひとときだった。

この後はお昼のランチに学士会館へ向かった。

 

 

 

 

 

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