蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

月の満ち欠け  (bon)

2014-10-19 | 日々雑感、散策、旅行

 時代は古代、紀元前〇年であるとイメージしてください。

その頃の人々の生活の中で、時、時間という概念をどのように取り入れていたのでしょうか?

 最近皆既月食があり、その直前が十三夜で、ちょうど今年は171年ぶりに閏9月(旧暦)があることから、
来月11/5が、閏9月13日となり、もう一度十三夜の月が見られるという。
このくだりを先の(10/7)ブログ記事で勉強しているうちに、そもそも、なぜ1年は12か月なのか?
 1日はなぜ24時間なのか?  など仲間内で、このシンプルすぎるテーマが出てきました。
そして、それらを理解して行くうち、とうとう “そもそも時の概念はにあった” と思えるようになり、
このテーマで少し考えを巡らせてみたくなりました。

 

 冒頭の古代に戻って、生活の中で感じる種々の現象は、日の出、日没があり、だから昼と夜がある。
植物では、芽が出て葉が茂り、花が咲いて実がなる。暑い時期があり、寒い時期がある。
それらの中間も勿論あります。 これらはすべて太陽が起因している現象でありますが、なかなか科学的な
捉え方は出来ていないのですね。

 もう一つ “月” があります。 これは夜だけの観察でしかありませんが、月には満ち欠けがあります。
新月から新月(あるいは満月から満月)のように、周期的な変化を繰り返しています。
どうやら、29~30回の夜を数えて元に戻ることが発見されたのでしょう。 約29回で月の満ち欠けは一巡する。
さらに、一巡する回数を記録して行けば、季節が暑い頃から次の暑い頃に一巡するまでに約12回
月の満ち欠けをカウントすることが分かってきました。

つまり、夏から夏に一巡する期間を1年と定義すれば、この1年に、12回の “月の満ち欠け一巡”
すなわち12か月があることになります。

 紀元前8世紀頃には、1年は10か月とされていたそうで、3月が始まりとされていたそうです。
(だから、2月が一番最終月) 
その後、紀元前47年に、ジュリアス・シーザはエジプト遠征に勝利し、新しく暦を制定したのでした。
この時、第5番目(3月から数えて)の月を自分の名前に変更してJuly(7月)とし、時のローマ皇帝
アウグストゥスの名前を誕生月である6番目の月に当てて、August(8月)と変更した。そして、1月と2月を加えて、
1年を12か月と制定しました。
このため、もともとの7番目から10番目までに付けられていた呼び名がスライドされて、9月がSept.(7) 
10月がOct.(8) 11月がNov.(9) 12月がDec.(10)と呼び名がずれてしまっているのです。
(このくだりは、先刻、仲間の指摘通りです。)
なお、このシーザの暦を “ユリウス暦” といい、1年の始まりは1月と定められています。

 

 1日が24時間と定められているのも、やはり、この12分割から来ているのですね。
日の出から日没までを12分割、さらに、夜も12分割して時を刻んでいたそうです。昼と夜の長さが違って
いたりしますから、当初は、昼の1時間と夜の1時間は同じではなかった。
これでは、不便だというので、日の出から次の日の出・・つまり1日を通して24分割(等分)することとなったのですね。
BC147年頃ギリシャの天文学者ヒッパルコスにより、1日を24分割すると提唱されたそうです。

 

 ところで、月の満ち欠けに戻って、“月齢” ということを少し見てみたいと思います。
つまり、新月(朔)が0歳で、満月(望)が15歳、満月が次第に欠けて齢を重ねて29歳ちょっとで0歳に戻る。
このことですね。 この月齢を、計算してみたいと思います。以前にもこのブログで、ご紹介しましたが、
堀源一郎氏が天文月報(1965年7月号)に発表した簡易月齢計算式を再度以下に引用しました。

 A=({(y-11)%19}×11+Cm+d)%30

ここで、Aが月齢、yは西暦、Cmは下表の数値、dは日にちです。 

 %は剰余演算子(%の右数値で割り算した余り)

 Cmの値

   月

  1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

   値

0

2

0

2    2

4

5

6

7

8

9

10

 

仮に、今日、2014年10月19日23頃の月齢は、

 A=({(2014-11)%19}×11+8+19)%30

  =(8×11+27)%30

  =115%30

  =25  月齢は25歳  となります。 (正確には25.4)


 10月のお月様 (ネット画像より)
           

 

 旧暦(太陰太陽暦)では、1朔望月=29.53日で、1年=354.4日となり、季節の循環を司る太陽が天球を
一巡する周期 365.24日と合わなくなり、旧暦では季節とのずれが生じますから、3年に1度閏月を挿入して
これを是正しているのですが、これについては、先のブログ(10/7)の記事に譲ります。

 なお、日本で、旧から新暦になったのは、明治5年のことで、明治5年12月2日の翌日を明治6年1月1日に
制定されました。(グレゴリオ暦が導入されました。)



 






コメント (2)
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