今年も、世界最大級の家電・情報技術(IT)見本市「CES(Consumer Electronics
Show)」が、2018年1月9日~12日にアメリカラスベガスで、約4000社の出店規模で盛大に
開催されました。 新聞では、「家電AIが止まらない」などと評していますが、“モノの
インターネット(IoT)”技術の進展とともに、スマートフォンやデジタル音声アシスタ
ント、VR/ARヘッドセット、4K/8K UHDTV、ゲームなどのほか、ドローン、拡張&仮想
現実、自動車テクノロジーさらにはフィットネス&健康管理、ウエアラブル製品などなど
広範囲な製品展示、技術展示が行われていたようです。
CES‛18
トヨタ自動車は、自動運転の試作電気自動車「eパレット」を出展、日産自動車は、
脳波を利用した運転支援技術を またパナソニックは自動運転を想定したコックピット
の試作モデルを展示していたそうです。自動車分野以外では、ホンダのAIロボットや、
ソニーは12年振りにアイボ(犬型ロボット)を発表し、テレビでも紹介されていました。
このほか多くの日本企業の展示が行われていたようです。
今年のCES「注目すべき4つのトレンド」として、EE Times Japanにその傾向が解説
されていました。 それによれば、①物理世界と境界線を曖昧にするAR(拡張現実)
②IoTの救い主?ブロックチェーン、③3Dセンシング、④AIプラットフォーム が揚げ
られており、いずれも、ひと昔前の即物的な“目新しい技術”から、より連携した深い
統合技術が より人に近づいて来ている感じがしました。
この世界最大規模の見本市CESは1967年に第1回が開催され、『 約50年に渡って、革新
的な考えを持つ人々および革新的テクノロジーのための市場投入の可能性を探るグロー
バルな舞台として機能してきた』とありましたが、まさしくその変遷は時代の流れその
ものを映し出しているのですね。
かって、私が、IT分野の一部に携わっていた頃、このCESよりは、ドイツで開催される
CeBIT(情報技術と通信技術)により興味が向いていたように思いますが、今やその技術
分野も共有化され統合されているように感じます。
また、これらとはちょっと違う分野に、コンピュータグラフィックス(CG)を中心と
した SIGGRAPH(シーグラフ)というのがあります。 こちらも1967年から開催されて
いる世界最大かつ 最高のCGの祭典で、学術的研究、アート、教育など あらゆるCGの
最先端が集結し、1990年後半から、この分野も急激に進展し、いわゆるコンピュータ
ゲーム、VR、CG映像への応用など新しい映像の世界を創り出す技術の楽しいオンパレー
ドが展開されていました。 私も、何度もこれに参加し、新しい時代に遅れないよう
努力したものでした。
今年、12月4~7日には東京で、SIGGRAPH ASIAが開催されるそうです。
今や、時代(技術)が進み過ぎて、ひっそりと技術から取り残されてしまいました。
これらの進展を横目で見ながら、草花や畑の自然と戯れている自分がいるのですね。