一昨日(4/2)は、友人の案内で中野区立哲学堂公園に行ってきました。
今年初めてのランチの会でしたが、肌寒い日で、ランチはJR中野駅近くのインド料理店で
軽く済ませ、駅前からバスで哲学堂公園に。 駅前から、中野通りを少し走り、すぐに右折
した道をバスは走りましたが、帰りは、哲学堂からずっと中野通りを駅前まで、さくら並木
の中の綺麗なコースでした。 途中、新井薬師がありますが、ここも桜の見どころで、一面、
さくらさくらしていました。
哲学堂公園は、妙正寺川のある入り口から、公園内を上るような形で入りました。
友人は、この2月あたりから、酸素補給のための器具を付けての歩行でしたから、やはり
上り坂は十分に気を配りながらの行動でしたが、なんの! 元気な姿で言葉数も多く、要領を
得た案内で、ゆっくりと園内を散策しました。
妙正寺川に沿った施策的な道
園内の広場 なごやかお花見
ここ、哲学堂は、明治37年(1904年)に、哲学者 井上円了(1858~1919年)が、この地に
「四聖堂」を創設し、当初はこれを「哲学堂」と呼んでいたのですが、10年余りかけて次々
と建築物などを整備して今日のような公園を創り上げたというのです。
井上円了という人は、これより先、大学を卒業後29歳という若さで、本郷に「哲学館」を
創設(1887年)し、『諸学の基礎は哲学にあり』という教育理念を掲げ、後に私立哲学館大
学として、そして1928年には、現在の東洋大学創設に至るのです。
哲学堂公園は、1975年に中野区に移管されましたが、井上円了の『教育的、倫理的、哲学
的精神修養』の場として構成され、数々の聖賢に接することによって、人々に精神修養を促
すことを目的としたと言われています。
四聖堂は、公園の中心的な建物で、中には、孔子、釈迦、ソクラテス、カントが奉祀され
ているそうです。
四聖堂(四面とも正面つくり)
六賢台は、聖徳太子、菅原道真、荘子、朱子、龍樹、迦毘羅の六賢者が奉られていると
あります。
六賢台(赤い建物・・その奥は、四聖堂)
その他、哲学的な言葉を付した建物や部分が随所にあり、図書館の「絶対城」、哲学の道
との境の「理外門」などなど 77場が整備されているとあります。
概念橋
概念とは、一口に“思考対象を客観的に捉えた内容”と言えるかもしれませんが、ここで
の解説に『 思考の大賞についてある判断を形成する際に、その判断に置いて結合されるとこ
ろの意識に顕れるその対象の像、すなわち表象を、主観における表象作用から切り離して捉
える時、その内容を概念という』とありました。
七分咲きの桜を仰ぎ、しっとりとした森に似た 哲学賢人に囲まれた公園を散策するのも、
どこか世情を忘れる瞬間を感じ、落ち着いたひと時を過ごしたのでした。
華やかなボンボリが付けられた満開近い桜並木の 中野通りをバスでJR中野駅まで戻り、
お茶して本日のお開きとなりました。
哲学堂七十七場場紹介映像作品(5)