蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

住みにくい  (bon)

2019-09-11 | 日々雑感、散策、旅行

 「智に働けば角が 立つ。情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世
は住みにくい。」夏目漱石の草枕の冒頭部分です。 人間関係や社会との付き合いは、明治
の頃と今とあまり変わりない・・というか、普遍的な感覚なんでしょうね。

 ここでは、このような人とのつながり・・ではなく、もっと即物的で無機質ともいえる
側面で“住みにくい”と感じている事柄を、自分なりにピックアップしてみました。

      (ネット画像より)

 先ずは、「気候」です。
 最近、いたるところで気候が原因の災害が多発して、各地に大きな被害が続出しています。
 集中豪雨、洪水、河川氾濫、土砂崩れ、それに地震、噴火もあります。そして、高温に
よる熱中症はずっと継続して発生しています。

 9月に入って、1週が過ぎるというのに、まだ、30℃を超える夏日があり、関東では、台風
一過でまた猛暑日が戻って来ました。 例によってちょっと、データで確認してみました。

 

 

 昨年と比べると、やはり少し今年は気温が高いようですが、一昨年(2017年)との比較
では、断然気温が高く、いつまでも暑さが長引いているのですね。

 この8日未明から、関東に上陸した強い台風15号によって、千葉県などで、丸3日が過ぎる
というのに、まだ47万余世帯が停電しているというのです。おまけに、広い範囲で断水と
いう2重苦に耐える多くの人々に対して、台風一過で 36℃を超える猛暑日となり、その生活
の困難さは推して知るべしです。

 

 翻って、地球温暖化対策は、世界の足並みがそろわず、掛け声ばかりで、遅々として進ん
でいないようです。先ごろ、スエーデンの16歳の少女が地球温暖化対策について訴え、EUで
波紋を投げかけたようですが、世界の大国はこぞって無関心を装っているようです。
 地球の肺とも言われるブラジルの大火災もあります。

 

 「経済的側面」から。 チマチマした話で恐縮ですが、マクロ経済スライドなる年金
カット法が、成立から4年ぶりに今年、発動されることになったそうです。 マクロ経済
スライドとは一体何か? 煙にまかれたような表現ですが、ウイキペディアによれば『年金
の被保険者(加入者)の減少や平均寿命の延び、更に社会の経済状況を考慮して年金の給付
金額をカットする制度のことをいう。』とあり、国民に分かりにくくしながら年金カット
をするというのですね。 いろいろと仕組みがあるようですが、省略して、将来に向けて
経済が順調に推移しても、受け取る年金額は、現役の半分以下となるなどの試算が、テレビ
で言っていました。

 ネットに次のようなコメントがありました。

『日本総合研究所の西沢和彦によると、マクロ経済スライドは、実に迂遠で分りにくい。
ネーミングも何を意味しているのか分からない。その理由は、目に見える形での年金額の
カットに対しては、国民の心理的抵抗が強く、合意は到底得られない。そうした心理的抵抗
や社会的混乱を回避するためにマクロ経済スライドが編み出された。マクロ経済スライド
は、年金額そのもののカットではなく、毎年度の年金額の増え方を抑えることで、段階的に
給付抑制を図る。増え方を抑えるのであれば、国民にも給付抑制であるということすら気
づかれにくい。そのため、あえて、迂遠で分りにくいマクロ経済スライドという方法が用い
られた。
 もう一つの問題は、物価上昇率がマイナスだったり、賃金上昇率が低くかったりしてマク
ロ経済スライドが発動されない年が多い点である。現時点でマクロ経済スライドが発動され
ない年が多ければ、その付けは、将来世代の一段の給付抑制か、保険料率引き上げなどの
負担増として現れる可能性がある。世代間の公平を考えれば、現在の高齢者ほど大きく負担
して然るべきであるが、将来世代ほど大きな負担になっている。』

 来月(10月)から消費税が10%になります。軽減税率(8%)と併用される、ややこし
い問題が取りざたされていますが、むしろその問題がクローズアップされて、増税そのもの
が薄まっている感じもしています。 スーパーなどのレジの製造が間に合わない・・騒ぎも
あるようです。

 介護保険料も、3年ごとに見直しされ、その都度、介護保険料改定の通知が送られてきま
すが、改定=値上げであり、それがいくら上がったのか分からない(知らされない)のです
ね。知りたければ、3年前の改定を保管しておかなければいけないのです。

医療費の側面」では。 75才以上の一般・低所得者の現行1割負担(自己負担)から、
2割負担に引き上げるとの上申が健保組合から出されているとかのニュースが流れています
し、市販されている薬と同じ効能の薬は、全額負担とする方向にあるとか。
 たとえば、張り薬や風邪薬などが全額負担となる・・そんな動きにあるようです。

 ネットから、『 健保連が保険適用外を提言しているのは湿布・ビタミン剤・保湿剤・
花粉症治療薬といった市販品で代用できるもの。』 『厚生労働省の調査では市販品と同じ
有効成分をもつ医薬品では湿布薬が最も処方されているという結果となった。病院で処方
される市販品と同じ有効成分をもつ医薬品の総額は年間5000億円以上にも上る。』
 

  財務省の検討(昨年)から、具体的には、次の5項目の改革案が提示されています。
(1)後期高齢者における医療費窓口負担の見直し
(2)介護保険の利用者負担見直し
(3)医療保険における「金融資産を考慮した負担を求める仕組み」の導入
(4)後期高齢者医療制度における「現役並み所得」の判定方法見直し
(5)医療保険の給付率を自動的に見直す仕組みの導入

      (ネット画像より)

  愚痴が出始めましたので、終わりにしますが、大国同士の貿易戦争、英国の崩壊?を
危惧させる議会運営とEUの存続、核問題・・

 今日、日本では、安倍内閣の新しい閣僚メンバーが揃いました。13人の初入閣人事を
実行し意気揚々とした組閣となりましたが、どうぞ住みよい社会に向けて舵が取られます
ように。

 

 

 

 

コメント
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