以前は「部活」。それからしばらくして「就活」、そして「婚活」
と来て、今度は「終活」にも近づきながら「脳活」だそうです。
「脳活」は、あの「80歳の壁」からよく目にするようになった精
神科医の和田秀樹氏監修の本『「好きなことだけやる」脳活』で、
老人性うつを防ぐあれこれが書かれているらしい。
これらの『活』のほか、今回は『腸活』なんです。 サプリの付属
小冊子に「腸活のすすめ」が出ていましたので、腸の重要性はすでに
ご存じですが、これをきっかけにして、改めて紹介したくなりました。
子どもの頃、母親から特に夏場によくお小言が出ていましたが、
「冷たいものを食べすぎるとお腹を壊すよ」とか、「そんな、お腹
を出して寝ると病気になるよ」など、お腹を冷やしてはいけない注意
をよく覚えています。
(ネット画像より)
腸活はなぜ大切なのでしょうか? ビオフェルミンのネット記事
から「腸内には、約1000種、100兆個の多種多様な細菌が生息して
いて、これらのさまざまな細菌のバランスをとりながら腸内環境を
良い状態に保っています。」「この多種多様な細菌が密集している
様子がお花畑(flora)のように見えるそうで、これを『腸内フロ
ーラ』と呼ばれています。」
で、腸内フローラは、次の3つの役割を担っているそうです。
①消化できない食べ物を体に良い物質へ作り変える
②腸内の免疫細胞を活性化し病原微生物(ウイルスや菌など)
から守る
③腸内フローラのバランスを保ち健康を維持する
上記の②にある免疫細胞というのは、腸には、消化・吸収の機能
の他に免疫という大きな働きがあり、免疫細胞の7割が腸内に生息して
いて、5割は小腸に、2割が大腸にあり、腸内フローラがバランスして
いると、免疫細胞が活性化し病気から守るということなんですね。
で、この最後の腸内フローラのバランスには、腸内細菌の種類が
関係していて、その細菌とは、善玉菌、悪玉菌そしてどちらにも属
さない日和見菌のことで、これらの菌のバランスがうまく撮れている
ことが健康状態であり、「腸活」はまさに、このバランスを良い状態
に保つようにすることなんですね。 ここで、日和見菌とは、善玉菌、
悪玉菌の優勢な方に味方して反応するのだそうです。
具体的な「腸活」に入る前にもう一つ、「脳腸相関」についてお
さらいしておきましょう。
脳腸相関とは、自律神経やホルモンなどを通して脳と腸とがお互い
に密接な関係であることを示した言葉で、たとえば、極度に緊張した
ようなときにお腹が痛くなるのは、このことを表していて、ストレス
を感じた脳が自律神経を通して腸にも影響を与えているからなんで
すね。「脳腸相関」は、「脳と腸と腸内細菌」に相互関係があると
されています。
以下は、サプリの小冊子に監修された内藤裕二氏(京都府立医科
大学大学院医学研究科教授)の解説から要点を引用しました。
腸内細菌のバランスが崩れ、腸内環境が悪化すると次のようなさま
ざまな不調や病気の原因になるとあります。
(サプリ小冊子から作表しました)
腸内細菌のバランスが崩れ、腸内環境が悪くなると上記表のような
不調や病気につながることにもなりかねないので、日頃から「腸活」
を心掛け、食事や生活習慣を見直し腸内環境を改善することが大事
だといっています。
日本人には、以下の5つの腸のタイプ(腸内フローラのタイプ)が
あるとあります。
A 高タンパク・高脂肪タイプ: 肉などの動物性タンパク質や
脂質を多く摂取し,心血管疾患や神経疾患、肝疾患などの病気のリ
スクが、健康なタイプEに比べて高い傾向がある。
B バランス食タイプ: タンパク質、脂質、炭水化物をバランス
よく摂取しているタイプで、有用菌が多い。全体的に病気が少なく、
健康な人が多い。
C アンバランス食タイプ: 炭水化物中心に偏り、他の栄養素
が不足しがち。有用菌の中でも炎症を抑える酪酸をつくる菌が少ない
傾向にある。
D 高タンパク・高脂質・糖タイプ: タンパク質や脂質、砂糖の
摂取が多く、健康なタイプEに比べて糖尿病や炎症性腸疾患、肝疾患
などのリスクが高い。
E ヘルシー食タイプ: 脂質の摂取量が少なく、栄養素をバラン
スよく摂取しているタイプ。A~Dタイプに比べて病気全般のリスク
が低く、最も健康型といえる。
以上から、健康な人は、B、Eのタイプであることが分かりますが、
他のタイプもすべて食生活の改善によってこれら腸のタイプは変え
られるということなんです。
食生活の基本は、多様性に富んだ食を採ることに尽きるということ
ですが、ここにいくつかのポイントが挙げられています。
・根菜類。豆類、海藻類を積極的にとる ・主食は「白」より
「茶色」を意識しよう(玄米や胚芽米など) ・朝食は必ず取りま
しょう。起き抜けの1杯の水もよい ・塩分に気を付けながら伝統的
な発酵食品(納豆、ぬか漬物、キムチなど)をプラス ・食後のコ
ーヒーも有用菌を増やす
自身の日常の食生活を振り返って、上記のポイントを意識すること
も大事であるということなんですが、これまでの食生活で、肉類を
よく食べる人は、少し控えめにして青魚の摂取を増やすとか、白い
砂糖を使っている人は、きび砂糖や黒砂糖に、外食が多い人は揚げ物
などは控え野菜ファーストに、寝酒はノンカフェインの温かい飲み物
に変えてみるのも具体的な「腸活」の一つとしてやってみてはどう
か・・とあります。
最後に、食生活の他、生活のリズムや運動不足にも腸内環境の悪化
につながるため注意が必要であると述べられています。
朝は毎日決まった時刻に起き、朝食をとり、家事などでも身体を
日常的に動かすことがその基本であり、これらは継続して行くこと
が大切だとあります。
ま、当然のことといえばそうですが、ちょっと便秘がちや下痢がち
になった時などは、腸内環境が悪化しているサインだと思って立ち
止まってみることも・・。
腸内環境とは関係はありませんが。
北原謙二・・ふるさとのはなしをしよう