サッカー女子W杯はスペインがイングランドに1-0で優勝しました。3位にはスウエーデンが
入りました。予選では日本は、スペインに4-0で勝ち、トーナメントに入ってスウエーデンに
1-2で負けたのでした。日本は、優勝チームに勝って、3位チームに負けたんですね。決勝戦も
見ごたえがありました。 明日は、甲子園の決勝戦ですね。
今年の暑さは特に厳しいと肌で感じ、拙ブログ2023.8.2「連日の猛暑」に取り
上げ、最高/最低気温のグラフなどを描いて、確かに! と納得していました。
10年前に比べると、最高気温はさすがに今年は高く、35℃を超える日は、7月1か月
の内15日(10年前は6日)あり、30℃では27日(10年前は22日)でした。20年前と
比較すると20年前の最高気温が今年の最低気温といい勝負している有様でした。
さらに降雨量を見れば、10年前、20年前にはそれぞれ5㎜以上が5、8日に対して、
今年は0日で、1㎜以上で見れば、11、19日あったものが今年は僅か5日しかなかった。
つまり、カラカラの猛暑が続いていたのです。 8月に入っても、この状況は同じで、
この20日間で35℃以上の猛暑日は11日と半分あり、最高気温は37.9℃でした。雨の
方も5㎜以上は5日と少ない熱帯状態です。
これはもう、異常気象ではなく平常気象になりつつあるのでは?
(Dメニューニュースより)
最近、国連では地球温暖化ではなく「地球沸騰化」という言葉が出たとかのニュ
ースがありましたので調べてみましたら、国連のアントニオ・グテーレス事務総長の
7月27日の国連本部での記者会見で『地球沸騰化の時代が到来した。』と発言し、
各国政府などにより強力な対策を至急取るように促したそうなんですね。
少し長くなりますが、日頃思っていることがらをスパッと指摘されていて、何だか
暑さを忘れてしまいそうな感覚を受けましたので、間引きながら発言を引用させて
いただきました。
『人類は窮地に立たされています。本日(7/27)、世界気象機関(WMO)と欧州
委員会の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は、7月が人類史上最も
暑い月となることを裏付ける公式データを発表しました。(中略)7月の暑さは軒並み
記録を破るでしょう。』
『本日発表のデータによると、7月はすでに観測史上最も暑い3週間となっています。
そしてこの時期の海水温は過去最高となりました。』『結果は明らかであり、悲劇的
です。モンスーンの雨で子供たちが流されました。山火事が発生し、炎から逃げる
一家もいます。灼熱の暑さの中で倒れる作業員もいます。北米、アジア、アフリカ、
ヨーロッパの広大な地域で、残酷な夏となっています。地球全体にとって、この夏は
災害です。』『地球温暖化の時代は終わりました。地球沸騰化の時代が到来しました。
もはや空気は呼吸するのに適していません。暑さは耐えがたいものです。そして、
化石燃料で利益をあげて気候変動への無策は容認できないものです。リーダーたちは
先頭に立たなければなりません。もう躊躇する必要はありません。言い訳は無用です。
誰かが動くのを待つ必要はもうありません。もはやそのような時間はありません。』
カナダの火災
(ヤフーニュースより)
そしてこれからの即時に求められる対策について・・
『(中略)再生可能エネルギーの展開はいくつかの前向きな施策が見られました。
しかし、いずれも十分な進歩や速さではありません。気温上昇に対しては加速した
行動が必要です。 今後、いくつかの重要な機会があります。アフリカ気候サミット
や、G20サミット、国連による「気候野心サミット」、COP28です。しかし指導者
たちは、とりわけ世界の排出量の80%に責任を負うG20諸国は、気候変動対策と気候
正義のために対策を強化しなければなりません。』
地球温暖化 (国連広報センターより)
これに続いて、具体的な排出量削減に言及され、さらに・・
『第二に、適応です。異常気象はニューノーマルになりつつあります。すべての
国は、その結果生じる灼熱や、致命的な洪水、嵐、干ばつ、猛火に対応し、これら
から国民を守らなければなりません。』『気候変動という大虐殺から何百万もの命を
救うために、適応への投資を世界的に急増させる時です。』
まさに、今これらの認識を新たにして、具体的な取り組みをしなければならない
のです。
先のCOP27でも、種々議論され、国内的にも具体化されているようですが、遅々
として見えてきていないのではないでしょうか?
このような考えを巡らせているうちに、そういえば、気象庁という機関は何をし
ているのか。もちろん、気象予報や台風、豪雨などの具体的な状況などを周知して、
人々の安全を守ることを目的とした活動が実施されていますが、もっと先を見た、
現実的な問題に対して、気象関係の専門的見地から何らかの取り組みはないのでし
ようか? 気象予報士は、テレビでも、『猛烈な暑さがしばらく続きます。』『水分
を取り、エアコンを躊躇せず熱中症に注意してください』と連日、録音テープが回っ
ているように繰り返されています。我々国民のために注意されているのだ!・・
改めて、気象庁のHPを繰ってみました。
気象庁の任務として、『明治8年(1875年)に東京気象台として発足以来、約
1世紀半にわたって、気象庁は自然を監視・予測し、国民の生命・財産が災害から
守られるよう、適切な情報提供に努めています。 これからも、気象庁の使命・ビ
ジョンをすべての活動の根幹に据えて、一人一人の生命・財産が守られ、しなやかで、
誰もが活き活きと活力のある暮らしを享受できるような社会のために取り組んで参
ります。』 そして、気象庁の使命として、
『気象業務の健全な発達を図ることにより、災害の予防、交通の安全の確保、産業
の興隆等公共の福祉の増進に寄与するとともに、気象業務に関する国際協力を行う。』
とあります。 大変立派なことを仰っていますね!
文言の中に、国民の生命・財産が災害から守られるよう適切な情報提供に とあり、
専門的見地からこれらについて適切に情報提供が、猛暑日が続く、とか、水を飲み
なさい、エアコンを適切に・・だけではないのではないか?と思うのです。 国連で
危機的な状況だといっているのは、実感としても理解できるところですから、専門家
としては、もう少し気の利いた情報はないものか? といぶかっているのです。
地球の沸騰化に対して何らかの専門的提言がなされてしかるべきかとも思うのです。
新型コロナ対策に、3年間で50~70兆円の費用が掛かったとして、内容的にもそれ
と同じというわけではありませんが、少なくとも地球沸騰化対策の内、再生可能エ
ネルギー開発にその何分の一かでも支援できないものか? と思うのです。
具体的には、たとえば太陽光発電が挙げられると思います。現状のシリコン製の
太陽光発電は、製造や設備・設置にコストがかかり過ぎ普及に難点がありますが、
例えば、ペロブスカイト太陽光発電の開発促進を行うなど注力したいところです。
これは、シリコン製よりフレキシブルに出来、軽量で曲げられたりもできるフイルム
タイプだそうです。曇りでも発電ができる。
ペロブスカイト太陽光発電(例)
(科学技術開発機構より)
例えば、大都市のビルの壁面や屋上、マンション、戸建て住宅もそれぞれ対象と
すれば、かなりの発電量となります。現状のシリコン製の大掛かりな設備を、森林
などを伐採して設置されていますが、これらと対照的ですね。 そして、この技術
なり製品は世界中に供給でき、地球沸騰化防止に大きく貢献できると共に輸出産業
として十分投資回収できる可能性があるのではないか・・そんなことを一人つぶやい
ています。
今年カナダでは1050件の山火事が発生しているほか、ギリシャ、ポルトガルでも、
フランス南西部、スペイン、アメリカハワイ(マウイ島)でも大きな森林火災が発生
し、ブラジルでも森林消失が続き、更に洪水災害など具体例を挙げる予定でしたが、
長くなりますので割愛しました。
また、国際環境NGO「グリーンピース」の日本支部が、1989年に誕生し活動され
ていますが、HP上でも簡単なクイズに回答するなどして一般に浸透を図る工夫を
されていますが、今回初めて知ったという有様です。これらももっと広く活動の輪
が広がり、運動として盛り上がるといいと思ったりしています。
Duke Ellington, "Take the A Train"