蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

『ミラクル・ニール!』  (bon)

2023-08-28 | 日々雑感、散策、旅行

 BS3の映画を観ました(8/22)。

 2015年にイギリスで制作されたSFコメディ映画です。 原題は、Absolutely
Anything (
絶対的に何でも=殆ど何でも)で、ある男、さえない中学校教師、ニ
ールが全知全能の力を授けられ地球の運命を預けられるのですが、この全知全能
の力をいい加減な、くだらないことにばかり使ったりして笑わせるある意味ブラッ
クコメディでもあります。

 2015年9月に日本で初めて上映された時、イギリスのコメディグループ「モン
ティ・バイソン」の大ファンである関根勤(浅井企画所属)がゲストで招かれて、
そこで映画の邦題を「ミラクル・ニール」と決定されたそうです。

           (ネット画像より)

 1975年、地球外生命体を求めて打ち上げられた探査船は、太陽系を超えて遠い
宇宙の果てでエイリアンたちが行っている「評議会」に届きます。探査船には、
地球であるということ、そして地球上での行動の絵が載せられていて、エイリアン
たちはそれらを見て地球人の無能さに呆れ、これまでの星と同じように地球を消滅
させることにするのですが、1度は存亡の機会を与えるべきだとする銀河法の規定
によって、適当に1人の地球人を選んで「ほとんど何でも」(“Absolutely
Anything”) 叶えることのできる力を授けると決定します。

 この適当に選ばれた地球人が冴えない中学校教師にニール(サイモン・ペッグ)
で、初めそのような全知全能の力が与えられたことに気が付きませんでしたが、
ひょんなことからその不思議な力が自分に備わってることに気が付き、自分が飼っ
ているオス犬、デニスに言葉を喋る能力と理性的な思考回路を授けたり、自分の
体を男らしい体にしたり、折角の能力もどうしようもないくだらないことばかりに
使われ、宇宙の果てのエイリアンたちは地球人を嘲笑するのです。

       (ネット画像より)

 しかし、二―ルは心を入れ替えて、世界の食糧問題の解決や地球温暖化の解決
など善行にその力を使おうとするのですが、指示の仕方が悪く全て裏目に出てしま
い大変なことになります。その力に辟易したニールはテムズ川に飛び込んで自殺
未遂を起こしてしまいます。

 失敗後、愛犬デニスと公園に立ち寄ったニールは、デニスから犬は飼い主の命令
に従うのだから自分に力を授ければいいと勧められ、ニールはデニスに力を与えた
頃、「評議会」では地球の滅亡が決定されますが、彼らが実行に移そうとした直前、
力の源を破壊して2度と同じようなことが起きないようにしてほしいとデニスが
唱え、銀河パワーもろとも「評議会」は消滅して、普通の生活に戻るのです。

        (ネット画像より)

 自分の思い通りに「なんでも」実現できる能力を持ったニールは、初め、何を
すればよいのかも思いつかずにいて、犬を喋らせたりなどくだらないことばかりに、
男女の気持ちを変えてみたり、面白半分に使かっていましたが、ようやく地球を
救うために使うべきだと思い始め取り組みます。しかし、うまく指示が出来なく
失敗ばかりとなってとうとうこの能力を疎ましく思うようになるのです。

 人は望みが何でも叶うことを望んでいますが、それが現実になった途端に大した
ことにその力を使うことを忘れ、善行をしようとしてもうまく行かず、挙句の果て
にそのような全知全能の力の存在が疎ましくなる‥というお話ですね。 
「何でも叶う」ことは、遠くにあって望ましく思っていることでいいのですね。

 爆笑型のコメディではなく、日常の下世話な話題の中を面白く描きながら、上述
のような人間のサガみたいなものが描かれていたように思いました。

 

 

映画『ミラクル・ニール!』予告編

 

 

 

コメント (2)
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