このところ、胸につまされる、やるせない事故・事件が続き過ぎています。
世の中、どこか緩んでいるのではないか? タガが外れていないか? そんな思いがよぎりますが、
本当に何とかならないか!
経済は上向き? 一見健全そうな“美しい社会”に向かって進んでいるような表現も聞かれますが、
実はとんでもないことを置き去りにしているのではないか? と心配になります。
観光バスの事故の多発 これまでも幾度となく悲しい事故がありましたが、1/15深夜の
軽井沢でのスキーバスツアーで、15名の命が失われた事故。 次第に、原因が判明してきていますが、
その背景には、いつも同じく会社経営上の無理が指摘されています。数々の法令違反が出て来ていたり、
聞けば聞くほどあきれるばかりのずさんさが浮き彫りになっています。多くの人命を預かる事業を
営んでいるという自覚はそこには見られない。 亡くなった若者の周辺関係者の気持ちはいかばかりか
察するに余りあります。 1/17には、神戸淡路鳴門自動車道で42人を乗せた観光バスが、
蛇行を続け、添乗員らの運転補助で無事SAまでたどり着いたという怖い事故。 幸い大事には
至らなかったですが、一つ間違えば大変な事故につながったことを思えば、これまた許せない事故です。
1/20には、東京蒲田駅近くの中央分離帯に衝突してバスが大破した事故。30人を乗せた日帰り
ツアーの最終500m手前の事故でしたが、運転手の“ぼ~っとしてしまった”との弁。ほんまに、
どうなってんの? 何ともやりきれない思いです。この他、愛媛県今治でも20日に大型観光バスが
ガードレールに接触事故を起こしている。
スキーツアーバス事故
(ネット画像より拝借しました。)
廃棄食品を廃棄処理業者に依頼したら、その廃棄業者は、廃棄食品であることを告げながら
他に転売し、それが正規に販売されていた・・という事件。廃棄処理業者は、複数の食品メーカから
請負っており、これらの転売品種・数量はかなり多いという。 悪質・・と一言で片づけられない、
根の深い邪な意識が奥底に潜んでいるような気がして、身震いがします。その以前、賞味期限切れの
“あんこ”を再利用していた餅屋があったり、肉屋があったりしましたが、これらよりも根が深い
ようです。
血液製剤に絡んだ事件は、過去にも大きな問題を残しました。今回の化学及血清療養法研究所
(化血研)は、血液製剤、インフルエンザワクチンなど約3割に及ぶ主要な製剤メーカーだそうですが、
何と、40年にわたって国が規定した製法を意識的に逸脱して製造し、それが発覚しないように
資料改ざんしたり、資料を古く見せるため手の込んだ隠ぺい工作を繰り返していたそうです。
昨年5月に、内部告発によってこれが発覚したというのですから、この企業の経営理念そのものが
蝕まれているだけでなく、企業存立の意義すらどこかへ放り投げた 独善そのものの塊に過ぎ
なかったのです。40年間も、見破れなかった監督官庁にも大きな責任があると思わざるを得ません。
そこに、なぁなぁの緩みが存在しているのではないか? 血液製剤を必要とする人にとって
“命綱”を踏みにじった事件だと言わざるを得ません。
先週、埼玉県狭山市で起きた3歳女児の虐待死亡事件もやりきれない思いです。顔にやけどを負い、
そのまま医者にも連れて行かず死亡したとの第一報道だったのですが、昨秋ごろから虐待が続いて
いたとみられ、近所の住人からの通報が何度もあったにもかかわらず、市役所、警察署ともに適切な
処置をしておらず、虐待死を招いたようです。幼児検診を一度も受けておらず、若いシングルマザー
となれば、重要なサインであったと分析されています。虐待防止のための施策がとられ、わざわざ
その担当も設置されているにもかかわらず、つまるところは魂が入っていないのですね。この事件の
母親は22才、内縁の夫が24才で、虐待についてLAINで相談し合っていたというから、
何をかいわんやですね。人間のすることではないのに、それが実母だというのですから・・。
幼児虐待死は、ここ10年ほどの間に500人に上るという。 幼児ではありませんが、中学生が
何人かに、いじめを受け、とうとう厳寒の川で泳がされたあげく殺された事件や、社会人でも
似たような事件がありましたが、彼らの心の底に潜んでいたであろう、いやしい、卑劣な、自立性に
欠けた意識? を想像すると、何とも苛立たしい思いがこみあげてくるのです。やるせない、
胸が締め付けられる思いです。
一見、ソト見には明るい健全な社会のようでも、芯に 腐りかけた病巣がじくじくと広がっては
いないか、立ち止まってもう一度足元を見直す必要があると思います。
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