早や3月に入りました。 3月は卒業式があり、進学や就職を控えて心を弾ませている
人たちも多い頃ですね。 いよいよ春めいてくるころで、園芸家、菜園家にとっては忙しく
なってきます。
ところで、3月をなぜ「弥生」というのでしょう。 どうでもよいことですが、ちょっと
調べてみました。
「木草(きくさ)弥(い)や生(お)ひ茂る月(づき)」が詰まって「やよい」になっ
たという説が有力だとありました。 つまり、「草木がいよいよ生い茂る月」という意味
ですが、旧暦3月は、グレゴリオ暦の3月下旬から5月上旬ころに当たりますから、まさに
草木がいよいよ生い茂る・・という実感ですね。
弥生の「弥(いや)」というのは 「いよいよ、ますます」といった意味を持ち、「生
(おい)」という言葉は、「生い茂る、草木が芽吹く」といった意味があるのですね。
(ネット画像より)
『 ♫ さくら さくら 弥生の空は 見渡す限り~』の“弥生”は新暦の3月の意味で
すね。 3月は、弥生のほか、桜月、雛月、花見月、嘉月、夢見月、花月などたくさんの
異名がありました。 昔の人は風情を重んじていたのですね。
余談ながら、♫ ~弥生の空は・・ の部分が ♫ ~野山も里も・・になっている
のがありました。NHK合唱団など・・ 知りませんでした!
弥生時代というのがありますが、この「弥生」というのは、どのような意味なのでしょ
うか?
縄文時代というのは、そこで使われていた土器の模様が縄文様であったことからその時代
を縄文時代と呼んでいるのです。 では、弥生は・・?
ネットなどには、複数の記事のどれも同じ内容に書かれていましたが、実は、3月とはまっ
たく関係なく、これ地名なんだそうです。
ウイキペディアによれば、『「弥生」という名称は、1884年(明治17年)に東京府本郷区
向ヶ岡弥生町(現在の文京区弥生)の貝塚で発見された土器が 発見地に因み弥生式土器と
呼ばれたことに由来する。当初は、弥生式土器の使われた時代ということで「弥生式時代」
と呼ばれ、その後徐々に「式」を省略する呼称が一般的となった。』 とあり、なんだか
がっかりした感じです。
弥生式土器
(ウイキペディアより)
ちなみに、弥生時代は、紀元前10世紀頃から、紀元後3世紀中頃までにあたる時代で、
採集経済の縄文時代の後、水稲農耕を主とした生産経済の時代となっていたようです。
後期後半の紀元1世紀頃には、東海、北陸を含む西日本各地で広域地域勢力が形成され、
2世紀末頃には畿内に倭国が成立して、3世紀中頃 古墳時代に移行した・・とありました。
また、全国に「弥生」または「弥生町」という地名は、30以上あるようです。