写真の1/43スケールのミニカーの43倍の本物を買うことにしました。20年以上前から の夢だったのです。そして、いよいよ長い間秘かに探していた安くて程度の良いローバーミニが見つかったのです。
岡崎のミニ専門店に並んでいた旧ミニの中に、高年次(と言っても、10年以上前に生産が終わってるので、超古いです)のミニで、ひときわ気になるミニがありました。グレードはメイフィアという一番下のグレードです。理想は人気の「ミニ・クーパー」ですが、どれも100万円以上の値段がついていました。気になったミニ・メイフィアは、ハワイアンブルーというやや濃いめの水色のメタリックのきれいな色でした。探していたのは、人気のブリティッシュ・グリーンなどの緑系か赤のミニだったのですが、なぜか妙に水色メタリックのミニに惹かれました。ハワイアンブルーのカラーは、97年と98年の2年間だけカタログに載っていて、ほとんど売れなかったので最終の99年には設定がなくなったというレアなカラーだそうです。ずっとミニが気になっていましたが、今までに一度も見たことのない色でした。僕の理想の色ではなかったのですが、見ているうちに「きれいな色だなあ」と思えてきたのです。それに、みんなといっしょというのもつまらないような気がしてきました。しかも、人気グレード・人気カラーのミニよりずいぶん安く、妻の中型バイクよりも安かったのです。年式も、98年モデルの99年式(つまり、新車の時も売れ残りだった・・・)です。値段が安かったのでメンテナンス状況が気になりましたが、どうやらばっちりのようでした。店の人の話では、登録後に走行テストを何度も行い、「これで大丈夫」という状態になったことを 確認した上で引き渡しということにしているとのことでした。さらに、内装は上級モデルのクーパーの本革シートに替えられていて、ダッシュボードも木目のものになっていました。装備はほぼクーパーと同じになっていて、もともとエンジン等はクーパーもメイフィアも共通なので、ほとんど「ミニ・クーパー」と同じです。
決めるときは、妻と一緒に行きました。「私も乗りたい」ということで、登録諸費用分は出してくれると言うので、思い切って買うことにしました。心のどこかに「すごい無駄遣い」という思いもありました。契約してからも、その思いは残っていましたが、長年の夢が現実のものになる喜びの方が大きくなっています。妻の資金援助が得られたので、屋根を白に塗装し、ボンネットにホワイト・ラインを入れて、さらにETCも着けることにしました。これで、完全にミニ・クーパーです。
僕の趣味の一つが、ミニカー集めです。43分の1モデルも既に200数十台集めました。 ミニのオーナーになるのは、20年来の夢でした。ミニだけは、ミニカーだけでなく、本物も手に入れたかったのです。それに、20世紀を代表するバイクとクルマに乗りたいという思いもありました。2年前には98年式スーパーカブを手に入れました。コレクションというより、休日の買い物や通院、サッカー観戦の便利な足になっています。また一つ、夢が実現します。ミニに乗っている人を見ると、みんな幸せそうな顔をしているように見えます。よほど楽しいクルマなのでしょう。パワステもパワーウィンドゥも何も着いてない昔のクルマですが、愛らしいデザインは今でも十分魅力的です。無駄遣いの後ろめたさを感じつつ、納車を楽しみにしています。
後日、購入したショップのショーケースで、なんととってもレアなハワイアンブルーのミニ・クーパーのミニカーを見つけました。屋根は白く、ボンネットには白いラインと、僕が注文したミニと全く同じでした。店員さんの話では、本国のイギリスでは人気色だったそうです。また 一つ、ミニカー・コレクションも台数が増えてしまいました。「いいじゃん。中型バイクと同じくらいの値段だもん。11年も同じバイクに乗ってたじゃん。来年の家庭訪問はミニで行こうかなあ、道せまいから。」と笑う理解のある妻に感謝です。