2012年J1リーグが開幕しました。早くからチケットを買い、開幕の日を首を長くして待っていました。
12時に友達と待ち合わせた僕は、12時10分前スーパーカブに乗って家を出て豊田スタジアムに向かいました。豊田スタジアムは家から3㎞弱で、もちろん約束の時間より早く待ち 合わせ場所の自転車置き場に着きました。すぐに友達が原チャリDioに乗って現れました。
入場し、3階席のサポーター席に場所をとり、あらかじめ買っておいたパンをかじって昼食にしました。キックオフまでかなり時間があるので、ぶらぶらとアウェー席裏に行ってみました。開幕戦の対戦相手の清水エスパルスは、 実は僕の好きなチームの一つです。それで、ピンバッジか何かエスパルス・グッズが欲しいと思っていました。ただ、僕の出で立ちは「TOYOTA」の大きなロゴの入った真っ赤なグランパスのレプリカTシャツ。アウェー・スタンド裏の清水のオレンジ一色の集団の中に入っていくのはちょっと勇気が必要でしたが、刺激するような事をしなければ大丈夫と思い、周りの白い目を意識しながら一人赤いTシャツ姿で歩きました。しかし、エスパルス・グッズのショップは見当たりませんでした。そこで、エスパルス側の喫煙所にたむろする清水サポーターの一人に声をかけ ました。どうやら、エスパルス・グッズのショップは無いようでした。
続いて、スタジアム中央にあるミュージアムをのぞいてみました。僕がサッカー・ファンになったきっかけをつくってくれたピクシーことストイコビッチ選手(現グランパス監督)の写真が何点も掲示してありました。往年の名選手は、今見てもやっぱりかっこいいです。しっかりと写真に収めてスタンドに戻りました。
試合前に東日本大震災で亡くなられた多くの方々に対し、黙祷を捧げました。この時ばかりはスタジアム全体が厳かな雰囲気に包まれました。
そして、主審のホイッスルでついにJ1リーグが開幕しました。当然、グランパス が攻め込んでいくだろうと思っていましたが、試合展開はまったく逆で、前半はほとんど清水が攻撃し、グランパスはシュートはおろかコーナーキックさえないようなありさまでした。時には、ノーマーク状態でのシュートもあったりして、敵ながら「今のは決めろよ!」と思えるようなシーンも数回ありました。本当に決められたら困りますが。
前半の半ばを過ぎたあたりで、サイドバックのDF阿部が攻撃に加わりパスを受けてドリ ブルで上がっていくと、ペナルティエリアに入ったところで相手DFに後ろから体当たりされ、PKを得ました。それをケネディがしっかりと決め、とりあえず1点リードしました。
後半に入っても、清水の猛攻は続きました。清水にしては少々荒いプレーも見られ、イエローも何枚か出されましたが、それも清水の「絶対に勝つ」という強い意識の表れのように感じました。
結局、PKの1点を守り抜いたグランパスが勝ちましたが、優勢だったのは明らか に清水でした。グランパスの攻撃パターンを十分研究し、読んでいたように感じられました。これでは次節以降の試合が心配です。さらに、この試合で主力選手の玉田、藤本、中村がケガで交代していて、万一次節のアウェーFC東京戦は欠場ということになれば、さらに心配になってきます。
我が家では、試合を観戦して、グランパスが勝ったら焼き肉かお寿司を食べに行くことにしています。家に帰り、カブからCLKに乗り換え、留守番していた妻と2人 で近くのお寿司屋さんに行きました。
「強いチームは劣勢の試合でも勝ち点1、うまくいけば勝ち点3をもぎ取るもの」と自分に言い聞かせながら、おいしいお寿司を食べました。