父の心臓手術から1か月。退院まで術後2~3か月くらいと聞いていましたが、わずか1か月でゆっくりとなら歩けるようになり、主治医の先生からも退院の声が聞かれるまでに復活しています。85才の父が心臓を開いて人工弁をつけるという大手術に耐え、本当によくがんばったと思います。この1週間は、病院に行っても、父と談話室まで歩き、椅子に腰掛け、2人で足を組んだ姿勢で退院後の話を普通にしています。それが、うれしくて、うれしくて。
仕事はと言うと、担当する4年生の学生たちがいよいよ教員採用試験に挑戦です。小学校を受験する18人の学生たちがなんとか自信をもって試験に臨めるようになってきたようには感じているのですが、T大学に子ども発達学科ができて卒業生を送ったのはまだわずか3年、ほとんど実績のない大学です。それだけに、学生たちがビビッてしまわないか心配で 仕方がないのです。しかし、こればかりは本人の実力で乗り切ってもらうしかありません。学生たち18人は、この2週間でそれぞれ各県や政令都市の採用試験を受けに行きました。
こうなると、僕に残されたできることと言ったら、あとは「神頼み」しかありません。東京から帰った翌日の14日、松平氏発祥の地、竹千代(後の家康)が産湯を浸かったという井戸のある松平東照宮(豊田市松平)に行ってきました。家からそれほど遠くではありません。久しぶりにカワサキZRX1200ダエグに跨がり、R301を東に向 けて走りました。1月に、僕が大学の先生になるための論文審査の時にお参りをした神社です。T大学の専任講師として採用された実績のある神社・・・のはずです。御利益はお墨付きです。お賽銭は子どもの頃からお決まりの10円玉。しっかりと「全員、一次試験突破」をお願いしてきました。久しぶりにバイクに跨ったので、足助を回って東海環状道を走って帰ってきました。これで、何人かは一次試験は合格するはずです。
ただ、バイクで気持ちよく走っていたら、今年は休みが取れなくて北海道ツーリングをあきらめたことの悔しさがよみがえってきました。
22日の月曜日は、楽しみにしていたストイコビッチ監督率いる名古屋グランパスとイングランド・プレミアリーグの老舗クラブのアーセナルFCとの試合観戦です。家から原チャリ(ス ーパーカブ70)に乗って、会場の豊田スタジアムに行きました。
まず、前座の紅白戦が実におもしろく、夢中になって観てしまいました。ベンゲル監督(現アーセナルFC監督)時代の往年のグランパスの選手、いわば中年アスリートたちによる15分ハーフの試合でした。当時の主力選手が現監督のストイコビッチで、まだまだ華麗なプレーを見せてくれました。何度も華麗すぎるプレーを披露し、観客も大きな拍手拍手で大盛り上がりでした。アントラーズのコーチの大岩、中京大中京高校監督の岡山、なでしこリーグ伊賀くノ一監督の浅野、グランパスコーチの伊藤裕二に飯島、解説者の小倉や望月、平野といった天皇杯初優勝当時の選手たちが楽しそうにプレーしていました。僕がサッカーファンになった当時のメンバーで、観てい て楽しくてたまりませんでした。
グランパス対アーセナルの試合は、それはそれはアーセナルの攻撃の速さと正確さと堅実なプレーは迫力がありました。ただただ「すごい」の連発でした。0対5くらいでグランパスが負けると思いましたが、なんとか1対3でしのぎました。しかし、得点差以上に実力差はあったように感じました。あのスピードと正確さは、きっとグランパスの選手たちには大きな刺激になったはずです。本当に 「すごいモノを観てしまった!」という印象でした。31日からJリーグもシーズン後半戦が始まります。グランパスにはイングランド・プレミアリーグのクラブとの対戦から得た「何かすごいこと」が発揮できることを期待しています。
さて、あきらめていた北海道ツーリング・・・。数日後の新聞記事でLCC格安航空を利用して1泊2日の北海道旅行の記事を目にしました。「1泊2日で北海道に行ける」「休日出勤の代休を金曜日にすれば2泊3日で行ける」「旭川を拠点にしてレンタルバイクを使えば、最北端の地・宗谷岬まで行ける」「これは、行くしかない」10年以上、毎年お盆休みには妻と2人で北海道をバイクで走っているので、知らず知らずのうちに、夏に北海道を走ることが欠かせない行事のようになっていたのです。1回くらい行かない年があってもいいかなと自分に言い聞かせてはいましたが、やっぱり心にぽっかりと穴が開いたような気持ちがしていました。その話を妻にすると、妻も同じ気持ちだったのです。それで妻は、最近は「もうバイクに乗るのやめる」とか「もう乗りたくない。下手だし・・」などと後ろ向きの気持ちになっていたようでした。妻の運転は決して下手ではありません。僕が「2泊3日で宗谷岬」の話をすると、妻は二つ返事で「行く!」でした。
思いついたら前へ進むしかありません。8月23日の金曜日に決行です。中部(名古屋)~旭川便はANAの1日1便だけなので、さっそく予約しました。復路の25日(日)の旭川発中部空港行きも取れました。旭川から100㎞ほど北の美深町の宿も2泊予約しました。そして、旭川市内にあるレンタルバイク屋さんをネットで検索し、僕の乗る400(カワサキNINJA400R)と妻の250(ホンダVTR250)も、23日の夕方から48時間(25日の夕方まで)の予約が完了しました。普段は1200と400なので、今年の2泊3日のツーリングの相棒は少し小さいバイクになってしまいました。それでもいいのです。例年は1週間くらい北海道を走っているのですが、たった2泊3日でもバイクに乗って宗谷岬まで行けるのです。
やっぱり、僕たち夫婦の合い言葉は、「夏だ!バイクだ!北海道!」で決まりなのです。
父の退院も近そうだし、今年も北海道をバイクで走れることになったし、やる気も俄然アップしてきました。あとは、学生たちが採用試験一次突破を果たしてくれることです。みんな受かってほしい。心からそう願っています。