9月10日から19日まで晩夏初秋の北海道を走ってきました。その5日目と6日目です。
前日は宗谷岬に到達して「最北ターン」。オホーツク海側を走って枝幸に来ました。今回は紋別から内陸部に入って襟裳岬を目指します。
<9月14日:5日目> 枝幸~紋別~層雲峡~三国峠~糠平温泉
枝幸を出て紋別までオホーツクの激しい白波を眺めながら淡々と走り続けました。変わらない景色が続き、しだいに飽きてきてもやっぱり楽しくてたまらない。
雄武で、家を出る時に0にしたオドメーターが1000kmになった。もう旅の半分くらいになってしまったのかなあ。
紋別は来たらアレを見ないわけにはいかない。でっかい訳のわからないカニの爪のモニュメント。何度見ても、見ただけでなんだかおもしろくなってくる。
紋別からオホーツクを離れて内陸に入ってR273で滝上(たきのうえ)へ。すでにこの時点で枝幸から100km以上走っている。時刻は11時30分。この先60km以上はな~んにもない道を走るので、昼食難民にならないために滝上の道の駅で早めのお昼・・・と思ったらソフトクリームしかない。ソフトクリームは好きだけど、お昼ご飯にはならないよなあ。で、こういうときに頼りになるのがセコマだ。
滝上のセコマでサンドウィッチを買って、一昨日と同じように店先で食べた。ちょっと恥ずかしかったけど、知り合いいないし。それに、こういうのもおもしろいから、逆に楽しんじゃってる気がする。
滝上から上川までのR273はほんとになんにもない道。ただただ森の中に道が一本だけ。人工物は標識だけ。前にも後ろにもクルマはいなくて、ただ僕のバイク1台だけ。ただただ木々の黄緑に黄色が混じった夏と秋の間の景色しかない道だ。途中、キタキツネがひょこんと姿を見せてくれた。北海道だねえ。走っているうちになんにも考えることがなく、だんだん無の境地に入っていったね。ホトケさんの世界だよ。雑念がないもん。
上川から東に折れ、R39で岩また岩の山がそびえる層雲峡へ。とりあえず層雲峡のパーキングで今夜の宿、糠平温泉の旅館を予約して、ここから去年のソロツーリングのリベンジだ。去年は層雲峡もこれから行く三国峠も土砂降りの大雨で断念した。今回は快晴。流星の滝に銀河の滝。筋状に落ちる滝の美しいこと。
そして、いよいよ三国峠へ。
こりゃあ、すごいわ。視界のすべてが樹海だよ。あるのは樹海だけ。20年くらい前に走ったことがあるけど、見渡す限り樹海なんてやっぱりすごすぎる。あと30kmほど走って麓に下りれば糠平温泉だ。宿に入るにはまだ時間が早いので、峠のパーキングにある素敵なカフェでコーヒーでも飲んで時間を潰すことにした。これがまたいい雰囲気。大自然を眺めながらのコーヒーは特別おいしく感じた。贅沢なひとときだわあ。
30分ほどカフェで黄昏て、バイクにまたがった。深い森に包まれるようにして峠を下ると、その中腹に白樺しかない森の中。おおおっ、きれいだわあ。思わずバイクを路肩に停め、その景色を写真に納めた。これでまた僕のお気に入りの場所が一つ増えた。
4時半には糠平館観光ホテルにチェックイン。温泉に浸かっていい気持ち。おいしいご馳走をいただき、今日も素敵な一日が終わった。
残念なのはキャンプ場がどこもコロナで閉鎖されていたことだ。ニュースでこの日の北海道のコロナの新規感染者が55人で、そのうち46人が札幌だったそうだ。他の地方はほとんど大丈夫なんだけどなあと思いながらも仕方がなこと。こうして旅ができるだけでも幸せだと思った。
○本日の走行 281km
<9月15日:6日目> 糠平~襟裳~新冠 北海道往復縦断達成
糠平の旅館を出て、まず向かったのがナイタイ高原牧場だ。上士幌までのR273は高原の素敵な道で十分満足できる道だけど、国道を外れてナイタイ高原までの道はもう最高。見渡す限り牧場の丘を駆け登る。朝の清々しい空気。青い空に浮かぶ白い雲。秋晴れの朝の牧場。爽やか~。
着いたらすぐに牛乳を買って、外で飲んだ。うますぎる~。
しばらく高原牧場を散策して楽しんだ後、バイクにまたがり爽やかで新鮮な空気を味わいながら丘を下った。上士幌市街からR241で帯広方面へ。そして、音更ICから帯広JTCまで1区間だけ道東道で帯広市街をワープし、南に向かった。
10数年ぶりに旧愛国駅に行ってみた。ところが、コロナで閉鎖。それでも、外から駅舎を眺めることはできた。なんだか新しくなったような気がしたが、そんなはずはない。旧駅舎なのだから、きっと気のせいだろう。売店だけはあったので硬券の切符を買って旧愛国駅を後にした。そうなると、幸福駅の切符も欲しくなってくる。幸福駅には旧広尾線の車両も展示してあるはずなので旧幸福駅にも行ってみた。
旧幸福駅も想像どおり閉鎖されていた。でも、屋外展示の車両を見ることはできる。ホームに上ることもできたので、間近に車両を見ることができた。ただ、売店はやってなかったので、残念ながら硬券の切符を手に入れることはできなかった。
旧幸福駅を後にし、さらに南に向かった。忠類の道の駅でお昼・・・と思ったらレストランがない。いざというときのセコマと思いながら次の大樹町の道の駅へ。
大樹町の道の駅に隣接したスーパーの中にラーメン屋さんがあった。ラーメンはこれまでに何度か食べているので何を思ったか普段注文することのないチャーハンを食べて、襟裳に向かった。
太平洋だ~。これで日本海、オホーツク海、太平洋と、北の大地を取り巻くすべての海を制覇したぞ。
黄金道路は海のすぐ脇を走る道だ。秋晴れのいい天気で、昨日までの日本海とオホーツク海の荒波と違って太平洋はとても穏やかだった。ただ、トンネルの中は恐ろしく寒かった。黄金道路の碑のパーキングにバイクを停め、今季初めてトレーナーを着た。
いよいよ襟裳岬だ。これで北海道往復縦断(苫小牧~宗谷~襟裳)を達成した。そして、海っていいなあ、なぜかそう思えた。
あとは太平洋に沿って西に進路をとり、予約した新冠のビジネスホテルに向かうだけだ。もう、キャンプは完全に諦めていた。襟裳の百人浜キャンプ場も閉鎖だった。気になるのは、大樹の道の駅で予約した二食付き5750円の安すぎるホテルだ。土木工事のおじさん達と雑魚寝・・・なんてことはないと思うけど。
襟裳から新冠までは約100km。穏やかな太平洋と牧場の景色を楽しみながらR336を走り続けた。
新冠の激安ホテルは・・・普通のビジネスホテルだった。正直ほっとしたね。晩ご飯は品数は少ないけれどボリュームたっぷり。それもそのはず、周りの人たちを見れば、建設作業員風の男たちばかりだ。食堂で僕だけ浮いてた。でも、コスパは最高。これでいいのだ。
秋晴れの北海道!
僕、最高の贅沢をしている。
○本日の走行 281km
次回、北海道往復縦断A字型コースを達成した僕は、ダイナミックな日勝峠と狩勝峠を走って美瑛へ行き、北海道最終日を迎えます。
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前日は宗谷岬に到達して「最北ターン」。オホーツク海側を走って枝幸に来ました。今回は紋別から内陸部に入って襟裳岬を目指します。
<9月14日:5日目> 枝幸~紋別~層雲峡~三国峠~糠平温泉
枝幸を出て紋別までオホーツクの激しい白波を眺めながら淡々と走り続けました。変わらない景色が続き、しだいに飽きてきてもやっぱり楽しくてたまらない。
雄武で、家を出る時に0にしたオドメーターが1000kmになった。もう旅の半分くらいになってしまったのかなあ。
紋別は来たらアレを見ないわけにはいかない。でっかい訳のわからないカニの爪のモニュメント。何度見ても、見ただけでなんだかおもしろくなってくる。
紋別からオホーツクを離れて内陸に入ってR273で滝上(たきのうえ)へ。すでにこの時点で枝幸から100km以上走っている。時刻は11時30分。この先60km以上はな~んにもない道を走るので、昼食難民にならないために滝上の道の駅で早めのお昼・・・と思ったらソフトクリームしかない。ソフトクリームは好きだけど、お昼ご飯にはならないよなあ。で、こういうときに頼りになるのがセコマだ。
滝上のセコマでサンドウィッチを買って、一昨日と同じように店先で食べた。ちょっと恥ずかしかったけど、知り合いいないし。それに、こういうのもおもしろいから、逆に楽しんじゃってる気がする。
滝上から上川までのR273はほんとになんにもない道。ただただ森の中に道が一本だけ。人工物は標識だけ。前にも後ろにもクルマはいなくて、ただ僕のバイク1台だけ。ただただ木々の黄緑に黄色が混じった夏と秋の間の景色しかない道だ。途中、キタキツネがひょこんと姿を見せてくれた。北海道だねえ。走っているうちになんにも考えることがなく、だんだん無の境地に入っていったね。ホトケさんの世界だよ。雑念がないもん。
上川から東に折れ、R39で岩また岩の山がそびえる層雲峡へ。とりあえず層雲峡のパーキングで今夜の宿、糠平温泉の旅館を予約して、ここから去年のソロツーリングのリベンジだ。去年は層雲峡もこれから行く三国峠も土砂降りの大雨で断念した。今回は快晴。流星の滝に銀河の滝。筋状に落ちる滝の美しいこと。
そして、いよいよ三国峠へ。
こりゃあ、すごいわ。視界のすべてが樹海だよ。あるのは樹海だけ。20年くらい前に走ったことがあるけど、見渡す限り樹海なんてやっぱりすごすぎる。あと30kmほど走って麓に下りれば糠平温泉だ。宿に入るにはまだ時間が早いので、峠のパーキングにある素敵なカフェでコーヒーでも飲んで時間を潰すことにした。これがまたいい雰囲気。大自然を眺めながらのコーヒーは特別おいしく感じた。贅沢なひとときだわあ。
30分ほどカフェで黄昏て、バイクにまたがった。深い森に包まれるようにして峠を下ると、その中腹に白樺しかない森の中。おおおっ、きれいだわあ。思わずバイクを路肩に停め、その景色を写真に納めた。これでまた僕のお気に入りの場所が一つ増えた。
4時半には糠平館観光ホテルにチェックイン。温泉に浸かっていい気持ち。おいしいご馳走をいただき、今日も素敵な一日が終わった。
残念なのはキャンプ場がどこもコロナで閉鎖されていたことだ。ニュースでこの日の北海道のコロナの新規感染者が55人で、そのうち46人が札幌だったそうだ。他の地方はほとんど大丈夫なんだけどなあと思いながらも仕方がなこと。こうして旅ができるだけでも幸せだと思った。
○本日の走行 281km
<9月15日:6日目> 糠平~襟裳~新冠 北海道往復縦断達成
糠平の旅館を出て、まず向かったのがナイタイ高原牧場だ。上士幌までのR273は高原の素敵な道で十分満足できる道だけど、国道を外れてナイタイ高原までの道はもう最高。見渡す限り牧場の丘を駆け登る。朝の清々しい空気。青い空に浮かぶ白い雲。秋晴れの朝の牧場。爽やか~。
着いたらすぐに牛乳を買って、外で飲んだ。うますぎる~。
しばらく高原牧場を散策して楽しんだ後、バイクにまたがり爽やかで新鮮な空気を味わいながら丘を下った。上士幌市街からR241で帯広方面へ。そして、音更ICから帯広JTCまで1区間だけ道東道で帯広市街をワープし、南に向かった。
10数年ぶりに旧愛国駅に行ってみた。ところが、コロナで閉鎖。それでも、外から駅舎を眺めることはできた。なんだか新しくなったような気がしたが、そんなはずはない。旧駅舎なのだから、きっと気のせいだろう。売店だけはあったので硬券の切符を買って旧愛国駅を後にした。そうなると、幸福駅の切符も欲しくなってくる。幸福駅には旧広尾線の車両も展示してあるはずなので旧幸福駅にも行ってみた。
旧幸福駅も想像どおり閉鎖されていた。でも、屋外展示の車両を見ることはできる。ホームに上ることもできたので、間近に車両を見ることができた。ただ、売店はやってなかったので、残念ながら硬券の切符を手に入れることはできなかった。
旧幸福駅を後にし、さらに南に向かった。忠類の道の駅でお昼・・・と思ったらレストランがない。いざというときのセコマと思いながら次の大樹町の道の駅へ。
大樹町の道の駅に隣接したスーパーの中にラーメン屋さんがあった。ラーメンはこれまでに何度か食べているので何を思ったか普段注文することのないチャーハンを食べて、襟裳に向かった。
太平洋だ~。これで日本海、オホーツク海、太平洋と、北の大地を取り巻くすべての海を制覇したぞ。
黄金道路は海のすぐ脇を走る道だ。秋晴れのいい天気で、昨日までの日本海とオホーツク海の荒波と違って太平洋はとても穏やかだった。ただ、トンネルの中は恐ろしく寒かった。黄金道路の碑のパーキングにバイクを停め、今季初めてトレーナーを着た。
いよいよ襟裳岬だ。これで北海道往復縦断(苫小牧~宗谷~襟裳)を達成した。そして、海っていいなあ、なぜかそう思えた。
あとは太平洋に沿って西に進路をとり、予約した新冠のビジネスホテルに向かうだけだ。もう、キャンプは完全に諦めていた。襟裳の百人浜キャンプ場も閉鎖だった。気になるのは、大樹の道の駅で予約した二食付き5750円の安すぎるホテルだ。土木工事のおじさん達と雑魚寝・・・なんてことはないと思うけど。
襟裳から新冠までは約100km。穏やかな太平洋と牧場の景色を楽しみながらR336を走り続けた。
新冠の激安ホテルは・・・普通のビジネスホテルだった。正直ほっとしたね。晩ご飯は品数は少ないけれどボリュームたっぷり。それもそのはず、周りの人たちを見れば、建設作業員風の男たちばかりだ。食堂で僕だけ浮いてた。でも、コスパは最高。これでいいのだ。
秋晴れの北海道!
僕、最高の贅沢をしている。
○本日の走行 281km
次回、北海道往復縦断A字型コースを達成した僕は、ダイナミックな日勝峠と狩勝峠を走って美瑛へ行き、北海道最終日を迎えます。
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