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2021初秋の北海道ソロツーリング宗谷~襟裳③5日目・6日目

2021-10-06 23:42:24 | 2021初秋の北海道ソロツーリング宗谷~襟裳
 9月10日から19日まで晩夏初秋の北海道を走ってきました。その5日目と6日目です。
 前日は宗谷岬に到達して「最北ターン」。オホーツク海側を走って枝幸に来ました。今回は紋別から内陸部に入って襟裳岬を目指します。


<9月14日:5日目> 枝幸~紋別~層雲峡~三国峠~糠平温泉


 枝幸を出て紋別までオホーツクの激しい白波を眺めながら淡々と走り続けました。変わらない景色が続き、しだいに飽きてきてもやっぱり楽しくてたまらない。
 雄武で、家を出る時に0にしたオドメーターが1000kmになった。もう旅の半分くらいになってしまったのかなあ。


 紋別は来たらアレを見ないわけにはいかない。でっかい訳のわからないカニの爪のモニュメント。何度見ても、見ただけでなんだかおもしろくなってくる。


 紋別からオホーツクを離れて内陸に入ってR273で滝上(たきのうえ)へ。すでにこの時点で枝幸から100km以上走っている。時刻は11時30分。この先60km以上はな~んにもない道を走るので、昼食難民にならないために滝上の道の駅で早めのお昼・・・と思ったらソフトクリームしかない。ソフトクリームは好きだけど、お昼ご飯にはならないよなあ。で、こういうときに頼りになるのがセコマだ。
 滝上のセコマでサンドウィッチを買って、一昨日と同じように店先で食べた。ちょっと恥ずかしかったけど、知り合いいないし。それに、こういうのもおもしろいから、逆に楽しんじゃってる気がする。


 滝上から上川までのR273はほんとになんにもない道。ただただ森の中に道が一本だけ。人工物は標識だけ。前にも後ろにもクルマはいなくて、ただ僕のバイク1台だけ。ただただ木々の黄緑に黄色が混じった夏と秋の間の景色しかない道だ。途中、キタキツネがひょこんと姿を見せてくれた。北海道だねえ。走っているうちになんにも考えることがなく、だんだん無の境地に入っていったね。ホトケさんの世界だよ。雑念がないもん。
 上川から東に折れ、R39で岩また岩の山がそびえる層雲峡へ。とりあえず層雲峡のパーキングで今夜の宿、糠平温泉の旅館を予約して、ここから去年のソロツーリングのリベンジだ。去年は層雲峡もこれから行く三国峠も土砂降りの大雨で断念した。今回は快晴。流星の滝に銀河の滝。筋状に落ちる滝の美しいこと。






 そして、いよいよ三国峠へ。


 こりゃあ、すごいわ。視界のすべてが樹海だよ。あるのは樹海だけ。20年くらい前に走ったことがあるけど、見渡す限り樹海なんてやっぱりすごすぎる。あと30kmほど走って麓に下りれば糠平温泉だ。宿に入るにはまだ時間が早いので、峠のパーキングにある素敵なカフェでコーヒーでも飲んで時間を潰すことにした。これがまたいい雰囲気。大自然を眺めながらのコーヒーは特別おいしく感じた。贅沢なひとときだわあ。




 30分ほどカフェで黄昏て、バイクにまたがった。深い森に包まれるようにして峠を下ると、その中腹に白樺しかない森の中。おおおっ、きれいだわあ。思わずバイクを路肩に停め、その景色を写真に納めた。これでまた僕のお気に入りの場所が一つ増えた。


 4時半には糠平館観光ホテルにチェックイン。温泉に浸かっていい気持ち。おいしいご馳走をいただき、今日も素敵な一日が終わった。


 残念なのはキャンプ場がどこもコロナで閉鎖されていたことだ。ニュースでこの日の北海道のコロナの新規感染者が55人で、そのうち46人が札幌だったそうだ。他の地方はほとんど大丈夫なんだけどなあと思いながらも仕方がなこと。こうして旅ができるだけでも幸せだと思った。

          ○本日の走行 281km


<9月15日:6日目> 糠平~襟裳~新冠 北海道往復縦断達成


 糠平の旅館を出て、まず向かったのがナイタイ高原牧場だ。上士幌までのR273は高原の素敵な道で十分満足できる道だけど、国道を外れてナイタイ高原までの道はもう最高。見渡す限り牧場の丘を駆け登る。朝の清々しい空気。青い空に浮かぶ白い雲。秋晴れの朝の牧場。爽やか~。


 着いたらすぐに牛乳を買って、外で飲んだ。うますぎる~。




 しばらく高原牧場を散策して楽しんだ後、バイクにまたがり爽やかで新鮮な空気を味わいながら丘を下った。上士幌市街からR241で帯広方面へ。そして、音更ICから帯広JTCまで1区間だけ道東道で帯広市街をワープし、南に向かった。
 10数年ぶりに旧愛国駅に行ってみた。ところが、コロナで閉鎖。それでも、外から駅舎を眺めることはできた。なんだか新しくなったような気がしたが、そんなはずはない。旧駅舎なのだから、きっと気のせいだろう。売店だけはあったので硬券の切符を買って旧愛国駅を後にした。そうなると、幸福駅の切符も欲しくなってくる。幸福駅には旧広尾線の車両も展示してあるはずなので旧幸福駅にも行ってみた。


 旧幸福駅も想像どおり閉鎖されていた。でも、屋外展示の車両を見ることはできる。ホームに上ることもできたので、間近に車両を見ることができた。ただ、売店はやってなかったので、残念ながら硬券の切符を手に入れることはできなかった。


 旧幸福駅を後にし、さらに南に向かった。忠類の道の駅でお昼・・・と思ったらレストランがない。いざというときのセコマと思いながら次の大樹町の道の駅へ。
 大樹町の道の駅に隣接したスーパーの中にラーメン屋さんがあった。ラーメンはこれまでに何度か食べているので何を思ったか普段注文することのないチャーハンを食べて、襟裳に向かった。


 太平洋だ~。これで日本海、オホーツク海、太平洋と、北の大地を取り巻くすべての海を制覇したぞ。
 黄金道路は海のすぐ脇を走る道だ。秋晴れのいい天気で、昨日までの日本海とオホーツク海の荒波と違って太平洋はとても穏やかだった。ただ、トンネルの中は恐ろしく寒かった。黄金道路の碑のパーキングにバイクを停め、今季初めてトレーナーを着た。


 いよいよ襟裳岬だ。これで北海道往復縦断(苫小牧~宗谷~襟裳)を達成した。そして、海っていいなあ、なぜかそう思えた。




 あとは太平洋に沿って西に進路をとり、予約した新冠のビジネスホテルに向かうだけだ。もう、キャンプは完全に諦めていた。襟裳の百人浜キャンプ場も閉鎖だった。気になるのは、大樹の道の駅で予約した二食付き5750円の安すぎるホテルだ。土木工事のおじさん達と雑魚寝・・・なんてことはないと思うけど。
 襟裳から新冠までは約100km。穏やかな太平洋と牧場の景色を楽しみながらR336を走り続けた。
 新冠の激安ホテルは・・・普通のビジネスホテルだった。正直ほっとしたね。晩ご飯は品数は少ないけれどボリュームたっぷり。それもそのはず、周りの人たちを見れば、建設作業員風の男たちばかりだ。食堂で僕だけ浮いてた。でも、コスパは最高。これでいいのだ。




 秋晴れの北海道!
 僕、最高の贅沢をしている。

          ○本日の走行 281km

 次回、北海道往復縦断A字型コースを達成した僕は、ダイナミックな日勝峠と狩勝峠を走って美瑛へ行き、北海道最終日を迎えます。
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2021 初秋の北海道ソロツーリング宗谷~襟裳② 3日目・4日目

2021-10-02 23:06:26 | 2021初秋の北海道ソロツーリング宗谷~襟裳
 9月10日から19日まで晩夏初秋の北海道を走ってきました。その3日目と4日目です。
 前日の夜に北海道に上陸しました。今回は苫小牧を出て日本海側から最北端宗谷岬へ、そしてオホーツク海側を走って南に向かうまでを掲載します。


<9月12日:3日目> 苫小牧~羊蹄山~留萌


 苫小牧の東横インを出てまずはR36で大型トラックに囲まれながら白老へと向かった。白老から、今まで走ったことのない道道86で羊蹄山の麓の真狩村を目指した。ところがホテルを出て30分ほど走ったところで雨がポツリポツリ。雨の覚悟はしていたので白老川のほとりでカッパ姿に。早めのカッパでよかった、雨はすぐに本降りになった。しだいに雨が上がってきたら、道道86の気持ちのいいこと。白老川の渓流沿いに美しい白樺林。ややきつめのコーナーなんかもあって、その名のとおりハチロク好きにはたまらない道だった。


 留寿都から真狩村へ。羊蹄山は裾野しか見えない。「またおいで」ということかなあ。道の駅で細川たかしの像の写真を撮って中山峠に向かった。峠が近づくと雨が激しくなってきた。そこで、カッパ姿+面倒だけどシューズのレインカバー。




 中山峠の道の駅からの羊蹄山がすばらしいらしいけど、どしゃ降りでは何も見えないだろうと道の駅をパス。雨の下り坂は嫌いだあ。
 そのまま下ると混雑した札幌市街に入ってしまうので、定山渓温泉から朝里ダム方面の道道1へと左折した。すると、不思議なことに小樽市朝里に入ったら雨が降ってないどころか一部青空が見えていた。ダム湖周辺の道道1は絶景の連続だ。周りの木々は緑から黄色に変わっていた。朝里ダムを越えると大きなループ橋で一気に下っていく。


 朝里から銭函までは高速でビューン。
 銭函から北へは石狩までは産業道路。ここで給油。そして、食べ物屋さんがなかったからセコマでサンドウィッチを買って店先で食べた。端から見ればわびしそうに見えそうだが、実は楽しい~。


 雨はすっかり上がり、カッパを脱いで気持ちよく走れるようになった。石狩川の橋からは三日月湖も見えたりして、石狩平野独特の風景が見られた。
 石狩を超えてからは、日本海の絶景を左に見て走る最高のワインディング。段丘の上を走ったり下を走ったり。
 厚田のパーキングでバイクを停め、今夜の宿探しだ。海の真上のパーキングで景色良すぎ~。
 まだ2時半なのでこの先雨が降っても小平の先までは行けそうだが、小平の旅館は満室だった。大雨警報が出ているのでキャンプは無理なので、小平の手前の留萌のビジネスホテルを予約した。宿が決まるとほっとする。
 厚田を出てしばらくしたら、また雨が・・・。またまた道端でカッパを着ることになった。遠くで稲光が縦に一筋。怖いわ。
 雄冬を通るとき、道沿いのキャンプ場を見てみたら閉鎖されていた。コロナの非常事態宣言によるものだ。こりゃあ、天気がよくてもキャンプできんかもしれんなあ。
 増毛の手前で雨はやんだ。時間があるから、旧増毛駅に寄ってみた。最近まで使われていた駅舎だ。なんだか列車が入ってきそう。


 留萌市街に入り、セコマで晩御飯を買って予約したホテルニューホワイトハウスに向かった。まだ、4時半。
 雷鳴ってる~。早めに宿に入って正解だと思った。雷のなかを走るのってメッチャ怖いもん。
 部屋で雷の音を聞きながら相撲を観て、ちびまる子を観て、コンビニ弁当を食べた。明日の天気は予報では雨のち曇り。またカッパを着て宗谷を目指すんだろうなあ。それもおもしろいけど。

          ○本日の走行 359km


<9月13日:4日目> 最北ターン!
 留萌のビジネスホテルを8時30分に出て、ひたすら北を目指した。


 オロロンライン、サイコー!。
 オロロン鳥のモニュメントの写真を撮って、まずは小平の花田番屋へ。残念、定休日。妻から、オロロン鳥の小さなぬいぐるみを買ってきてと頼まれているので、ここからしばらくは道の駅巡りです。
 初山別、オロロン鳥なし。


 ペッパー君のいる日の出にもなし。


 バイクに戻ると隣に停めていた広島ナンバーのBMW氏が僕のバイクのホクレンのフラッグを見て、「これですか、抽選の旗は」と言って「当たった人、いたんだー。写真撮らせてもらっていい?」と、大喜びしてくれた。「全国で500名ですよね。超レアですよ。これだったんだ、いいですねえ。僕も応募したんだけど。」と、手放しで喜んでくれるものだから、思わず「よかったらあげましょうか」と、言いそうには・・・なりません。
 そうそう、オロロン鳥。天塩で給油をして道の駅へ。やっぱりないよ。


 天塩から稚内まではな~んにもない素敵な道なので、少し早めのお昼ご飯にした。選んだのはしじみラーメン。北海道のしじみはでっかい、と思ったら天塩のしじみは内地と同じ小さなしじみだった。網走湖のしじみは大きかったんだけどなあ。


 風力発電の風車がずら~っと一列に並んでいる風景を見て、それからN字の北緯45°モニュメントを見て、あとはひたすらま~っすぐな道を何10kmも走り続けるのがオロロンラインだ。天気もよくなり、い~い感じ。




 利尻富士がうっすらと見え、日本海の激しい白波が・・・なんだか激しすぎるぞ。と思っていたら海風がどんどん強くなってきて、バイクが振られる振られる。北の大地の雄大な景色を楽しみながら、歯をくいしばってただただ走る。
 ノシャップに着いたら広島のBMW氏がいた。今日は稚内泊と言ってたけどまだ2時じゃんか。ここ、稚内だし。


 僕は120kmほど先の枝幸辺りまで行けるかなあと思っていた。ただ、ネットで調べてみると枝幸町もその周辺の町村もキャンプ場はすべて閉鎖ということだった。しかたがないから枝幸町のホテルに電話を入れた。無事に予約がとれて一安心。
 そして、またまた強風にあおられながら今回の北海道縦断ツーリングの北の端っこの宗谷岬に行った。


 おおおっ、バイクが1台出ていったら、なんと僕のバイク1台だけ。クルマは結構いるのに北の端にバイクがいないなんて信じられない。ここ、ライダーの聖地なんて紹介されているのに。
 で、売店に入ってオロロン鳥。やっぱりない。


 そして、最北端の碑をバックに自撮り。


 マミリン(間宮林蔵)の像に「また来たよ~」と心の中で挨拶をして、オホーツク側から南下した。


 猿払~浜頓別の村道エサヌカ線は外せない。人工物が何一つ無い大地に10数km続く一直線の道路は、まるで地平線から地平線への道だ。何度走っても思わず「すごすぎる~」と声が出てしまう。




 17時30分頃に枝幸のホテルニュー幸林に着いた。
 昨夜はコンビニ弁当だったので、ちょっと豪華にカニづくしの「華ちらし御膳」で晩御飯。そして、褐色の温泉に入って極楽極楽。




 一日中大好きな北海道を大好きなバイクで走って、うまいもんを食べて、温泉に入って、そりゃあ極楽だわなあ。

          ○本日の走行 320km

 次回、最北端を見た僕は、ひたすら南を目指します。

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