相模原市南区麻溝台に「クレマチス」の種類と株数の多さでは日本有数の規模を誇る「相模原麻溝公園」はある。今年、桜の開花は遅かったが中旬から初夏の花々チューリップ、シャクナゲ、ツツジ、芝桜、ネモフィラ、藤が咲き始め彩り豊かになってきている。そこに「つる性植物の女王」と呼ばれその色鮮やかな大輪、花どうし寄り添うように或は俯き加減に咲く可憐な花姿、多彩な表情で楽しませてくれる「クレマチス」の登場である。当園の「フェンス」や「ポール」に230種類、約8000株が植栽されているが、咲き始めたのは花色、花芯、花弁、花の大きさ、葉の形と魅力たっぷりの早咲きのフォステリー系の4、5種である。クレマチスは「テッセン」とも呼ばれ「精神の美」、「旅人の喜び」の花言葉を持っている。今月末にはを楽撮できる時が近づいている。毎年5月初旬にはクレマチスを主役とした「クレマチスフェア 」が開催されるが今年は果たして開催されるであろうか?(2404)
東京都台東区上野桜木一丁目にある天台宗関東総本山の寺院「東叡山寛永寺」は鎮座している。開基は徳川家光、開山は天海、本尊は薬師如来である。京の都の鬼門を守る比叡山に倣い「東の比叡山」=「東叡山」とした。江戸時代後期、最盛期の寛永寺は寺域30万5千余坪、寺領11,790石を有し、子院は36か院に及んだ(現存するのは19か院)。現在の上野公園のほぼ全域が寛永寺の旧境内である。最盛期には今の上野公園の2倍の寺地(域)を有する大規模なものであった。現在の東京国立博物館の敷地は本坊跡、博物館南側の大噴水広場は根本中堂であった。当園には寛永寺の清水観音堂、東照宮、大黒天堂、「弁天堂」などの伽藍が数々が建ち並ぶ。代表格の「弁天堂」は江戸初期の寛永年間に天台宗東叡山寛永寺開山の慈眼大師天海大僧正が建立、「不忍池弁天堂」と呼ばれている。この堂は日本一大きな湖琵琶湖に浮かぶ竹生島「宝厳寺」をモデルとし、宝厳寺から招いた「弁財天」を祀っている。不忍池にまるで浮かぶように建てられた独特の八角形の弁天堂は当初、木造入母屋造であったが、昭和20年(1945)の東京大空襲で焼失、昭和33年(1958)に現在の八角形の鉄筋コンクリート造りで再建された。八角形のお堂は不忍池のどこからでもお参りができるようにと配慮されている。弁財天は長寿や芸能の守りとして信仰篤く、上野王子駒込辺33ヶ所観音霊場の30番札所である。(2404)
台東区浅草「浅草寺」の東側に5月の「三社祭」が行われる神社「浅草神社」は鎮座している。創建は1350年前(平安末期から鎌倉にかけて三氏の末裔が崇祖、郷土神として祀ったされる)。主祭神は三師真中知命、檜前浜成命、檜前武成命の三氏で「三社権現」、「三社様」として親しまれている神社である。三社祭は正和元年(1312)三社の神話に基づき始められたという謂れがある。浅草寺の「二天門」から大きい「石鳥居」を抜けると境内には右側に「神楽殿」と「神輿庫」、左側に「手水舎」、正面に日光の東照宮と同じの「本殿」、「幣殿」、「拝殿」からなる権現造りの「社殿」が建ち並んでいる。神社には数多くの架空の動物の霊獣が描かれている。どれも平和の象徴であったり人々の幸福を願う存在で、中国の古代思想における四神のひとつ「鳳凰」と「麒麟」、体が魚で翼をもつ動物「飛龍」など精緻な彫り・絵が素晴らしい。折しも結婚式、人力車に乗った新夫婦がお出ましとなった。(2403)