横浜市中区山下町一帯約20ha内に日本最大かつ東南アジア最大規模のチャイナタウン「横浜中華街」はある。開港後、西洋人とともに一緒に来た中国人の外商が商売を始め、その後増加する中国人とともに次第に形成された。日本ではここ「横浜中華街」と「神戸南京町」、「長崎中華街」が三大中華街と呼ばれている。横浜中華街には随所で目にする個性的な門は、風水思想に基づいて建てられた「牌楼」と呼ばれる10基の門がある。特に街の東南西北にある「朝陽門」、「朱雀門」、「延平門」、「玄武門」の4つの門があり、それぞれの方位を司るとされる「神獣」がデザインされ、ここ横浜中華街を見守っている。この門を中心に「上海路」、「中山路」、「福建路」の他、地名を冠した交錯する路地には500を超える店舗が連なるように建ち並んでいる。横浜中華街における「三大楼」と呼ばれるのは高級中国料理店(広東料理)「萬珍樓」、日本に現存する最古の中国料理店「聘珍樓」、王道の本格北京料理「華正樓」である。よくテレビなどに登場した周富徳は広東料理の料理人・実業家である。またタウン内の一画には主神の三国志の関羽の他に4体の神様を祀る中国式寺院「横浜関帝廟」と世界各地の華僑、華人に信仰されている海の女神「媽祖」と他4体を祀った寺院「横浜媽祖廟」がある。例年、約2千万人が訪れる横浜中華街。コロナ禍で観光客が激減、すべての制限解除を受けSNS等で「顔の見える街」の発信を進めているらしい。挽回となるかどうか。(2204)
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