主として地方自治体の窓口職員とその上司向けの住民からの苦情申し出に対する対応マニュアル本。
申し出に対しては、基本的にお客様意識でよく話を聞き誠意を持って対応するという趣旨が繰り返されていますし、クレームは住民の生の声で、要望・意見・提案を含むものとして傾聴すべきとしています。木で鼻をくくったような対応や迷惑意識での対応をしないようにということも書かれています。その意味で、あまりお役所的な対応をするなという部分もあります。
しかし、同時に、安易な妥協・例外的取扱は禁物で、できないことはあくまでも拒絶し、相手に理解を促すということが基本になっています。
つまり、結論としては役所の立場を貫くが、その際に態度・姿勢は反感を持たれないように丁寧に誠意を見せよう、と読めます。
他方、クレーム例を見ていると、こういうこと言われても窓口職員は困るよなぁと、同情したくなるものも少なくありません。役所の側の態度だけじゃなく対応そのものに問題があるケースはあまり紹介されていません(役所向けの本ですから)ので、その分割り引いてというか追加して読む必要があるかと思いますが、双方でいろいろ考えさせられました。

関根健夫 ぎょうせい 2009年8月15日発行
申し出に対しては、基本的にお客様意識でよく話を聞き誠意を持って対応するという趣旨が繰り返されていますし、クレームは住民の生の声で、要望・意見・提案を含むものとして傾聴すべきとしています。木で鼻をくくったような対応や迷惑意識での対応をしないようにということも書かれています。その意味で、あまりお役所的な対応をするなという部分もあります。
しかし、同時に、安易な妥協・例外的取扱は禁物で、できないことはあくまでも拒絶し、相手に理解を促すということが基本になっています。
つまり、結論としては役所の立場を貫くが、その際に態度・姿勢は反感を持たれないように丁寧に誠意を見せよう、と読めます。
他方、クレーム例を見ていると、こういうこと言われても窓口職員は困るよなぁと、同情したくなるものも少なくありません。役所の側の態度だけじゃなく対応そのものに問題があるケースはあまり紹介されていません(役所向けの本ですから)ので、その分割り引いてというか追加して読む必要があるかと思いますが、双方でいろいろ考えさせられました。

関根健夫 ぎょうせい 2009年8月15日発行