伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

マック動物病院ボランティア日誌 キケンな野良猫王国

2009-11-15 00:57:10 | 小説
 獣医のマッケンジー先生が院長を務めるマック動物病院でボランティアとなった孫娘とその友人たちが動物たちを救うために活動するシリーズの猫編。
 ボランティアとなった11歳の少女スニータは猫好きだが、母親が猫嫌いで猫が飼えずにいて、動物病院の飼い猫ソクラテスが他の人にはなつかないのに自分になついてくれていることをうれしく思っている。しかし、ソクラテスが病院の庭に入り込んだ猫と喧嘩して失踪し、ソクラテスを探すうちに多数の野良猫が住みついた倉庫跡を発見し、近隣の住民が動物管理センターに捕獲を要求したことを知って、マック先生と相談して、野良猫を一旦捕獲して病気の治療と予防注射をし去勢手術をして再度放すことで安全を確保して住民と共存させる「地域猫制度」を計画する。ところが、マック先生から治療中の野良猫に近づかないように注意されながら自分は猫に愛されていると思いこんでいるスニータはケージに手を入れて噛まれ、狂犬病の疑いがあると大騒ぎになり近隣住民の危機感を強めてしまい・・・というお話。
 無警戒に野生動物に手を出す子どもに注意し、獣医や動物管理センターの人々の献身的な活動を知らせるお話ではありますが、なんか地域猫制度のPR番組を見せられているような感じがします。
 猫嫌いの住民と猫好きの住民のトラブルは、住宅に余裕のあるアメリカよりも、日本の方があちこちでありそうです。こういう形で折り合いがつけられていくといいのですが。


原題:VET VOLUNTEERS : HOMELESS
ローリー・ハルツ・アンダーソン 訳:中井はるの
金の星社 2009年9月発行 (原書は2000年・2007年)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする