福島原発事故の経緯や原子炉で起こったと考えられること、放射能汚染とその危険性などについて、解説した本。
4月16日と4月26日に行われた講演会をベースにしています。
元になった講演会からさらに2か月が過ぎた今でも、事故が未だに収束に至らず、いつ収束するかではなく「果たして収束するのか」(41ページ)という編者の問いかけをはじめ、汚染水対策を真剣に取らず海洋放出させる東京電力と政府の無責任、チェルノブイリ原発事故での強制避難地域レベルの汚染地域でさえ遠くない時期に帰還できるかのように言い続けて帰還できないときの対策を怠り義務的移住地域レベルの汚染地域でも移住のための公的な費用負担や支援もなされない政府の怠慢ぶり、事故原因調査はまったく手も付いていない(そもそも事故が収束していない)のに安全宣言をして他の原発を起動させることに躍起の政府の無責任無節操ぶりなど、事態が実はほとんど変わっていないことに驚かされます。労働者被曝や汚染水、避難住民たちの被害などその後も悪化の一途をたどっている問題も含め、基本的な問題のありかを比較的手軽に理解するのに適した本だと思います。
井野博満編 藤原書店 2011年6月30日発行
4月16日と4月26日に行われた講演会をベースにしています。
元になった講演会からさらに2か月が過ぎた今でも、事故が未だに収束に至らず、いつ収束するかではなく「果たして収束するのか」(41ページ)という編者の問いかけをはじめ、汚染水対策を真剣に取らず海洋放出させる東京電力と政府の無責任、チェルノブイリ原発事故での強制避難地域レベルの汚染地域でさえ遠くない時期に帰還できるかのように言い続けて帰還できないときの対策を怠り義務的移住地域レベルの汚染地域でも移住のための公的な費用負担や支援もなされない政府の怠慢ぶり、事故原因調査はまったく手も付いていない(そもそも事故が収束していない)のに安全宣言をして他の原発を起動させることに躍起の政府の無責任無節操ぶりなど、事態が実はほとんど変わっていないことに驚かされます。労働者被曝や汚染水、避難住民たちの被害などその後も悪化の一途をたどっている問題も含め、基本的な問題のありかを比較的手軽に理解するのに適した本だと思います。
井野博満編 藤原書店 2011年6月30日発行