伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

償いの流儀

2020-10-24 00:39:35 | 小説
 周囲にはデイトレーダーと称している訓練で鍛え上げた体を持つ何か裏社会に通じる仕事をしていたことが示唆される独り身の女性西澤奈美が、近所のタバコ屋の70代のおばちゃんが振り込め詐欺でなけなしの250万円を詐取されたことに憤り、振り込め詐欺グループを告発したことから復讐を受け立ち向かうという展開のサスペンス・バイオレンス小説。
 私の好みからは、主人公を無頼で、本人がプロ意識を持ち警戒心を高めている設定にしては「?」部分も強く、謎の作り方、落とし方も含め、ちょっと違和感がありました。
 末尾にはただ書き下ろし小説だというだけで、何かの続編という説明もないのですが、これが何かの続編ではなく、この主人公が登場する初めての作品だとすれば、主人公をめぐる経緯・設定の説明が、あまりに不親切な感じがして、読み終えてから調べたら、「ノワールをまとう女」(2019年、江戸川乱歩賞受賞作)の続編のようです。知らない私が悪いんでしょうね。


神護かずみ 講談社 2020年8月24日発行
コメント
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