不器用で思いをうまく説明できない高校2年生の御蔵鈴美が、痴漢に抗議して逆ギレされて脅されていたのを助けられたのをきっかけに、思ったことをはっきりと言い大人に対しても引かない菊池比呂と話すようになり、2人暮らしの母との関係、幼なじみのイケメン基茅陽介のドロップアウト、ヒロの姉のパワハラ被害等を通じて、成長し、比呂との交友を深めていく青春小説。
女子高生の思いや生きぐるしさ、大人との間合いといったものがテーマに見えますが、後半、比呂の7歳年上の姉愛衣のパワハラ被害をめぐり、建設会社の企画(デザイン)担当で仕事に悩む愛衣と建築士の父の関係がほとんど描かれないことで、そこがボケていく感じがしました。
1~4が鈴美の視点からの語りで、それで最後まで行くと思っていたら、5と6は比呂の視点での語りになり、この後は交互とかになるのかと思ったら、7以降は、9の前半と10の途中に比呂の回想が入る以外は鈴美の視点での語りに戻ります。連載小説だし、書いてて気が変わったのかなという印象です。
あさのあつこ 新潮社 2020年8月20日発行
「小説新潮」連載
女子高生の思いや生きぐるしさ、大人との間合いといったものがテーマに見えますが、後半、比呂の7歳年上の姉愛衣のパワハラ被害をめぐり、建設会社の企画(デザイン)担当で仕事に悩む愛衣と建築士の父の関係がほとんど描かれないことで、そこがボケていく感じがしました。
1~4が鈴美の視点からの語りで、それで最後まで行くと思っていたら、5と6は比呂の視点での語りになり、この後は交互とかになるのかと思ったら、7以降は、9の前半と10の途中に比呂の回想が入る以外は鈴美の視点での語りに戻ります。連載小説だし、書いてて気が変わったのかなという印象です。
あさのあつこ 新潮社 2020年8月20日発行
「小説新潮」連載