一昨日からの熊本の一連の連続した地震によって37人もの方が亡くなったと報道されている。これからの雨もあり、さらに退職者会規模な土砂崩れ、また強い地震が想定される。
参考にしたマスコミ報道はいくつもあるが、とりあえず以下は参考にしたい。
★朝日新聞より
「震源、じわじわと東に」 別の活断層に影響の可能性
今後の地震活動について、専門家はさらに別の活断層が動く可能性を指摘する。九州を東西に横断する別府・島原地溝帯沿いには多数の活断層が存在し、四国や紀伊半島を通る中央構造線断層帯に連なる。
川崎一朗・京都大名誉教授(地震学)は「震源はじわじわと東に移動している。断層が動くと、その延長線上の断層も動きやすくなる」と話す。地震が発生すると、周囲の断層への力のかかり方が変化して、地震を起こしやすくなることがあるからだ。
地震予知連絡会会長の平原和朗・京都大教授(地震学)も「大分の地震は震源地から100キロ近く離れており、余震とは考えにくい。大分県の別府―万年山(はねやま)断層帯が誘発されて動いた可能性もある。今後、何が起こるかは正直わからない。仮に中央構造線断層帯がどこかで動けば、長期的には南海トラフ巨大地震に影響を与える可能性があるかもしれない」と話す。
東北大の遠田晋次教授(地震地質学)は「地震活動が南へ拡大する可能性も忘れてはいけない。日奈久断層帯は北部で地震が発生したが、南への延長部分では地震が起きておらず、注意が必要だ」と話す。
→【
http://www.asahi.com/articles/ASJ4J34VYJ4JULBJ00G.html】
★西日本新聞より
専門家「これ以上の本震が今後あるかもしれない」 地震連鎖可能性否定出来ない
震源が阿蘇・大分方面に移動
14日の熊本地震を上回るマグニチュード(M)7・3を観測した16日未明の地震は、強い揺れを引き起こし、九州に甚大な被害をもたらした。熊本地震について政府は15日、日奈久(ひなぐ)断層帯(約81キロ)の北端付近が引き起こしたと判断。ところが16日の地震は、熊本県の阿蘇外輪山から宇土半島付近に延びる布田川(ふたがわ)断層帯(約64キロ)のずれだと専門家はみている。その後、震源域は北東側に大きく移動してきており、地震が次の地震を呼ぶ連鎖が懸念されている。
<写真>地震で崩落した阿蘇大橋
気象庁は、マグニチュードが大きい16日午前1時25分の地震を「本震」と位置づけ、熊本地震をその「前震」に格下げした。
本震をもたらした今回の震源は、日奈久断層帯北端の北側、布田川断層帯に乗っている。東京大地震研究所の古村孝志教授(地震学)は「16日の地震は、熊本地震をきっかけに布田川断層帯が約30キロにわたってずれたことによる地震だ」と指摘する。
震源の深さは約12キロと浅い。マグニチュードも「九州の内陸部地震では、この100年で最大だった」(福岡管区気象台)ことが、各地の被害を大きくした。
さらに、その後の地震が特徴的な動きを見せている。14日までは熊本地震で震度7を記録した熊本県益城町が余震の主な震源域だったが、16日未明の地震以降、北東の同県阿蘇地方、大分県方面に移動し始めている。
専門家「これ以上の本震が
今後あるかもしれない」 地震連鎖可能性否定出来ない。これ以上の本震が今後あるかもしれない
もともと、大分県の別府湾から阿蘇山などを経て長崎県の雲仙に至る区間は、地盤間の溝(別府-島原地溝帯)が走っているとされる。溝を境に南北方向に引っ張る力が岩板(プレート)にかかり、この地域にある活断層が「横ずれ」と呼ばれる動きを見せるのはこのためだ=イラ 古村教授は「地溝近辺ではこれまで、大きな揺れがなくエネルギーがたまっているエリアが多い。地震が次の地震のきっかけになる連鎖が起きる可能性は否定できない」と注意を促す。
「本震の後に余震が続き、やがて収束していく『本震余震型』の地震のパターンだけではない」と指摘するのは、鹿児島大の井村隆介准教授(地質学)。2日前から前震が確認されていた東日本大震災(2011年)がまさに「前震本震型」だったという。
井村准教授は「今回の地震が本震なのかどうか、まだ分からない。これ以上の本震が今後あるかもしれず、余震が数カ月続くことも考えられる」という。
→【
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160416-00010013-nishinp-soci】
さて、中央構造線が活動を中止しておらず、生きているということは昔から当然のことであった。それは今回の熊本の地震によって明らかである。
そんな危険な巨大断層帯の上に伊方原発、川内原発を建てていること自体が間違っていると私は判断している。
原発というのは即時運転停止が出来るわけではない。熊本の一連の地震が発生し、本日の1時25分の時点で運転について再検討の時間はあったと思う。高速道路の寸断、新幹線の全線不通等を考えれば事故時の避難や復旧作業におおきな支障をきたすことは目に見えている。
稼働していない伊方原発にしても、燃料棒の存在が現にあるはずである。停止中であるから安全であるはずはない。
そもそも中央構造線上になぜ立てたのか、私にはとても理解ができない。「地震による異常はない」から「運転を停止しない」という規制庁の言は、いただけない。異常があったらまずいのである。地溝帯での直下型地震の破壊力を受けたらそれは致命的である。震度7を想定はしていない。
気象庁の青木元地震津波監視課長も16日午前の記者会見で、熊本、阿蘇、大分へと北東方面に拡大していく地震現象について「広域的に続けて起きるようなことは思い浮かばない」と述べ、観測史上、例がない事象である可能性を示唆。「今後の(地震)活動の推移は、少し分からないことがある」と戸惑いを見せている。さらに阿蘇山の小規模噴火についても地震との関連については「わからない」と述べている。→【毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160416/k00/00e/040/246000c】
これまでの経験則が当てはまらない事態ということをキチンと踏まえなければいけない事態ではないのか。