なるほど、キェシロフスキらしい感覚は残っている。でもやはり違うなあ。繊細さが違う。絹とナイロンぐらい違う。題材は一緒でもね。とか、考えながら見ていったが、、
まあ、こういう出来事もあるだろうなあ。意外と、身近な題材なのである。3つの話が原点に収束するあたりがキェシロフスキですなあ。スマートで気に入りました。しかし、話自体はそれぞれ描写が強すぎますね。映画としては面白いですが、普通の映画っぽくなって . . . 本文を読む
ナチスを題材にした珍しいオランダもの。結構娯楽的要素が多く、ミステリー張りの二転三転がありストーリー的にも面白い。
ただ、人間への描写が少々おざなりで、全体から個々へと行く演出方法はストーリーを追いすぎの感がないではない。
でも、出演者がみな達者で、魅力ある人間群像を導いてはいる。見終わって、テーマと視点がくっきりしていなかった感もあり、残念。
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思いがけない力作だ。社会的な政治テーマを、決して奥に、控えめにすることなく前面に出す演出方法はいい。
エンターテインメントに徹してはいるんだが、映像の配分が実に決まっており、だれるところがまったくない。演出が優れているからだろう。
大体、主人公がワルというのがいい。ディカプリオはひげ面でなかなか演技的に切れている。前作「ディパーテッド」もよかったけれど、本作は格段いいなあ。でも、ディカプリオはひょ . . . 本文を読む
お気楽そうな巡礼ロードムービーなのだが、現代の文明、人種、宗教、教育批判がいたるところで十分行き届いており、それがフランス映画なんだろう、匂わないところがいい。
結構、9人での2ヶ月の旅なんていうのはあんなにうまくいくのかなあ、なんて僕なんかは穿った見方をしてしまうのだが、その辺りがちょっと嘘っぽいかなあ。
でも、社会的に成功している兄がドロップアウトしている弟をうらやましがっていたとか、犬猿の仲 . . . 本文を読む
世界から見れば日本の忍者なんていうのは水の上を歩く器具が出現したり、まあこの程度のものなのだろう。白土三平のアニメ版が出るまでは我慢して待たねばならない。
まあ、でもB級映画でも、ホアン・シェンイーがつぶらで美しく僕は退屈しなかった。魔裟斗の演技に期待するのも酷だろうし、こんなものでないかなあ、とも思ってしまうが甘いかな。
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何か台湾映画を見ているような強烈な青春映画といったイメージが強い。不思議なんだ。韓国映画のような感じがしない。何故だろうか、、。
色調がまず荒いということがある。クリアじゃないところがこの映画の青春というテーマを強く出している。でも何と言っても明日のない若者のもがき、悲しみ、それでも連帯感で繋ごうとする青春独特のありざまが何のてらいもなく描かれており、秀逸だ。こういう韓国映画もあるのだと感心。
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ハチャメチャな激辛ラブコメ&極道ものであります。なかなか面白く作ってあるが、何か見たことがあるような、二番煎じ的なイメージが付きまといます。
ま、こういう代物はセンスが一番大事なんだけど、ちょっとそれが欠けるでしょうか、、。
ヒロインに華がないのがそれに追い討ちをかけますね。まあ、でも娯楽映画としては十分楽しめるし、ドタバタも楽しめます。水準の出来でしょうか、、。
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ある意味、少々衝撃的な題材ではあるが、暖かい内容なのである。高校生になってまだ母親を慕う、その心根に驚くが、現代ではこのような気の毒な子供も多いということなのだろう、、。
まあ、僕たちの世代ではこういう種類の葛藤は思春期までに卒業してしまっていた感じもあるが、やはり現代の子供は親が子供であるからにして、その影響もあるのだろうか、、。
映画では演出が少々性急で、練られていない部分もあり、テーマが拡散 . . . 本文を読む
人間って、高尚でもなく、俗っぽいんだけれども相手を求めていく存在であるし、何気ない日常の中にこそ人生のすべてがあるとでもいっているような、死が全編を包んではいるものの、アルトマンそのものの排気ガスむんむんのさわやかな映画だ。
そのセンスの良さは圧倒的で、もう一度じっくり見たいなあ。細かい部分までよく計算されており感心しちゃいました。
特に俳優陣がアルトマンへのオマージュに溢れててみんなすこぶる歌唱 . . . 本文を読む
今や珍しき時代劇で、これは世に言う世話物とでもいうべき話で、よくある下町ものですなあ。
そんな通俗的な内容も、CGで江戸をうまく描写しており、芸達者な俳優をそろえているので、見所は十分。現代の世の中でいいことがあまりにないのでこういう時代物は見ていてほっとさせられます。
演出もじっくり描いているのは好感が持てるが、中谷美紀が祝言してから少々豹変する部分など、訝しがるところもあるが、まあ許せる範囲。 . . . 本文を読む
強烈、不気味、女という存在の恐怖をものの見事に描ききったこれぞ現代の怪談。キャシー・ベイツのこの一作のすごさ。ラスト、J・カーンの思いが観客と重なりホント一緒になって殺した感じがした。この経験も怖いよ。
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