館内は平日なのに女性客でむんむん。男性デーだからそこそこ男もいるが、女性専用車両に間違って入ったかのよう、、。
王と側近の隊長との関係が続いているのに政略結婚で他国から王妃が婚礼に入る。まさかと思っていたら本当に男同士で毎晩同衾しているようだ。まずこのことに驚くが、世継ぎを設けるために王は隊長と王妃に夜の営みを命じる。
と、まあ今流行りのレディコミック風ではありますが、女性ファンを意識した濡れ . . . 本文を読む
休み初日。まだ出勤時間に家を出る。TOHOナンバで「ゴールデンスランバー」の初回に間に合う。考えたら今日は映画の日。でも、人はいつもの月曜日と変わらない。
場内は空いている。こういう環境で好きな監督の中村義洋の新作を見る。映画ファンにはこたえられない。原作は随分前に読んだが、ほとんど忘れてしまっている。だからなおさら面白かったのかもしれないが、、。中村は伊坂とのタグマッチが続いている。よほど合うん . . . 本文を読む
こういう言い方をすれば失礼かもしれないが、見ている間、昔見たイタリアのネオリアリズム映画を思い出していた。庶民の話である。どこにでもありそうな話である。そんな小さな、風が吹くと散っていきそうな話である。でも、これぞ人生の真実のひとこまでもあるのだ。
【山田洋次】が意図したのかどうか明確ではないが、これは虎次郎とさくらの終焉の話であろうと思う。姪の名付け親ということのみが唯一の誇りだった男、と家族 . . . 本文を読む
心を閉ざした人間がやっと融解するその時、、。15年の時間は彼女にとって止まった時間だったのか、出所してから女は体と心を日常に浸ることにより徐々に癒されていく。その過程を丹念に描いていく。
何気ないセリフから彼女が刑を終えて出所した人間だと分かってくる演出ぶりは初監督とは思えない才気ぶりである。肉親の妹との葛藤を経た親しみ。夫を始め、家族、友人たちとの触れ合いから子供を殺してしまったという罪の意識 . . . 本文を読む
首相暗殺というショッキングな題材を扱いつつ、根っこには相変わらず良き青春へのオマージュが溢れている伊坂の代表作の映画化だ。
『アヒルと鴨のコインロッカー』ではボブ・ディランだったが、今回はビートルズ。巻き込まれ型の典型的なサスペンスと言いたいところだが、そこは伊坂原作、主眼は「生きていくうえで一番必要なのは何だろう」という甘い切ないけれどそれなくしては生きていけない「信頼」という概念が今回のモチ . . . 本文を読む
幕が開くと日本美術を感じる格子戸の美しさに耽溺する。そして、この演劇は明治初期に芸術に日本画の贋作という素材をベースに、人間の生きる葛藤を、そして肉親の愛憎を裏返しに、芸術とは何か、生きるとは何かを、問う青年芸術家たちの話である。
小劇場では映画料金に毛の生えた値段しか取らないので(取れないので)舞台の狭さは仕方ないにしても、美術には通常あまり金はかけられない。でもこの演劇はまず目を引く美術がす . . . 本文を読む