何のてらいもない、ごくごく自然な対象への憧憬が存在すれば、かくのごとく自然で且つピュアな世界を構築できるという至極の体験をこの映画を通して我々は知ることになる。
ハチとの出会い、そして限りなくいとおしい日常。ハチが家に引き取られるまでのエピソードの積み重ねがごく自然に描かれて、欲のない演出タッチがまた素晴らしい。まるで、柔らかい筆で薄い色彩画を描いてるかのごとく流麗だ。【ハルストレム】は驚くなか . . . 本文を読む
悪くはないけれど、何かいつまでたっても青年しているみんな。うらやましいような、それでいてほっぽり出したくなるような気も出てきたり、アメリカにいる日本人ってみんな本当にこんなだろうか、と思ってくる。
アメリカでの話なのにほとんど日本人しか描かないから生活感がない。そして一番この映画で良くないところは外地に生きているという黄昏感が欠如していることです。(ないのであればそれは仕方ないが、、)
主人公 . . . 本文を読む
完全ミステリー映画。いわゆる本格ものであります。スウェーデンの彼方。橋一本でつながった孤島のような屋敷。登場人物のごった煮。現代を象徴するトラウマ女性に補助探偵役をしつらえる憎い構成。派生する連続殺人事件の謎。近年きってのミステリー力作だ。
この映画の面白いところはアナログとデジタルをうまくキャッチしていることだ。40年前のアナログ写真から動的な人間の感情を捉えるシーンの秀逸さ。ハッカーという作 . . . 本文を読む