鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

おしゃま

2015-07-06 | エッセイ

おませな女の子のことを「おしゃま」という。

これは、江戸時代に流行した次の歌が語源だそうだ。

「猫じゃ猫じゃとおしゃます(おっしゃいます)が、猫が下駄はいて杖ついて、絞りの浴衣で来るものか」

この歌は、お妾さんが間男を引き入れているのが旦那に見つかり、猫じゃと言い訳したのをからかったものだそうだ。

この歌の猫とおしゃまが結びつき、猫は人に甘えたり、よそよそしくしたりすることから、おませな女の子を猫にたとえて「おしゃま」と言うようになった。

ちなみに、この歌のあとはオッチョコチョイノチョイと続き、これが「おっちょこちょい」の語源にもなっている。

 

男勝りの活発な女の子を「お転婆」という。

婆さんが転ぶでは、おてんばな女の子のイメージに合わないが、これは当て字である。

この語源は、出しゃばって早足に歩く女の子のことを「てばてば」と言ったので、これに接頭語の「お」がついて「おてんば」になったという説がある。

また、宿駅で公用に使われた御伝馬(おてんま)という馬は、餌も十分に与えられ、普通の馬より元気よく跳ね回るので、そこから来たという説もあるそうだ。

 

わがままで好き勝手に振る舞う女を「じゃじゃ馬」という。

馬はあばれ馬のことだが、じゃじゃとはなんだろう。

この語源には

芝居で見物人がどよめくのを「じゃじゃ(やんやと同じ)」と言ったことから。

幼児が駄々をこねるという意で「じゃじゃをこねる」と言ったことから。

などの説がある。

 

勇み肌で粋な若い女を「おきゃん」という。

これは漢字で御侠と書く。

侠は任侠(にんきょう)の侠である。

元々は、そういう性格の人に対して、男女を問わず侠(きゃん)と言っていたが、明治以降、これに御をつけて若い女をさす言葉になったそうだ。

 

今回は、少し変わった女に関する語源でした。

コメント (4)
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