鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

道野の樟脳工場跡

2023-05-20 | 史跡

枕崎市道野の樟脳工場跡を紹介します。樟脳はクスノキから作る防虫剤で、タンスなどに入れて使用していました。

 

道路脇に案内板があり、奥に樟脳工場跡の設備が見えます。

 

左が水槽、奥が竈(かまど)と甑(こしき)です。

この樟脳工場が稼働したのは、昭和初期(昭和元年~昭和12、13年頃)です。

 

水槽。

 

竈と甑。案内板に釜があると書いてあるので、竈の上に水を入れる釜があると思われます。

案内板に各設備の用途は書いていないので、想像ですが、竈で火を焚いて釜の水を沸騰させ、甑の中の原料(クスノキのチップや枝)を蒸し、樟脳の成分が入った水蒸気を発生させると考えられます。

 

竈の焚口です。

 

甑です。

 

原料を入れるためと思われる穴があります。入れた後ふさぐのでしょう。

 

甑の上に小さな穴があります。

 

水蒸気を取り出す穴と思われます。

 

隣に複数のタンクがあります。水蒸気が通る管を水で冷やし、樟脳の結晶を生成させるのでしょうか。

樟脳製造には多くの水が必要なため花渡川から水を引き、そのための暗渠があるそうです。

樟脳製造を知る貴重な産業遺産と言えるでしょう。

コメント (6)
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