メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『植村直己物語』(1983)

2012-10-20 20:51:36 | 映画
『植村直己物語』(1983)
監督:佐藤純彌
出演:西田敏行, 倍賞千恵子, 古尾谷雅人, 山本圭, 小澤栄太郎 ほか
音楽:ウィンダム・ヒル

trailer

植村さんの映画ってことで観たかった1本。
西田さんが若い でも大学生役はちとツライ
頑固一徹な父親役で大滝秀治さんの元気な姿も観れるし。
ほとんどスタントを使っていないような、やたらとリアルなシーンばかり!
海外ロケ敢行とも言っていたし、CGがなかった時代のほうが逆に生の迫力があった。

マンガで読んだり、記念館で見た時も分かりやすかったけど、こうして映像化されると、
さらに具体的にイメージが補足されて、大冒険の苦難の数々、奥さんとのご関係、
あたたかい人柄がより身近に伝わってくる


story(マンガ・記念館以外のシーンより
帰国した植村は、公子に出会いひと目ぼれ。自伝を渡して「読んでください」と頼む。
最初困っていた公子だったが、著書を読むうち心を奪われてゆく。
生まれつき体の弱い公子だったが、「こんな風に自分を必要としてくれる人がいるとは思わなかった」と喜ぶ。
しかし、式を挙げてすぐ、植村は旅立ってしまう。

エベレストでは、雪崩や落石で次々と仲間が亡くなり、高山病も蔓延して、
団体で登ることの困難が身に染みる。
それでも1970年、松浦と2人で日本人初登頂に成功。

準備に半年、登山に半年かかるため、仕事を辞めるほどの覚悟が必要で、
借金してまで資金繰りに協力している隊員もいる中、
「自分はなにもしていないのに注目されるのは申し訳ない」と帰国を拒む植村。

単独登山禁止のマッキンリーは、アメリカ隊に参加させてもらい、
五大陸の最高峰登頂の偉業を成し遂げる。

エベレスト国際登山隊に、日本人として2人だけ選ばれるが、
遭難したバギーノを救うことが出来ずに、登山も途中で中止を余儀なくされる。
酸素の補給がなかったのはなぜだろう???

目標を極地探検家に変え、犬ぞりでの単独北極点到達を目指すため
1口1000円募金が設けられ、日本全国から集まってきてひたすら感謝。
アメリカが人工衛星で協力。食糧補給はセスナで届けてもらう(アザラシ1頭丸ごと/驚

昔の映画のほうがわんこらの演技も自然だな。プロの俳優犬じゃないのかしら?
犬ぞりに当たってゆっくり崩れ倒れる演技とか、険しい乱氷帯を進むシーン、シロの出産
クラックに落下してしまうシーンなんかどうやって撮ったのか心配になるほど
シロクマに襲われて、影に隠れてたわんこがぞろぞろ出てくるところには爆
「なんだよ、教えてくれよ、恐かったんだぞ!」てw

一方、家でひたすら待ち続ける奥さんは、妊娠、流産、母の死を一人で乗り切らねばならなかった。
無線免許を取って、無線で会話する夫婦ってすごいなあ!

ようやく到着って時にカナダの犬を入国させることは出来ないってモメたりもしたけど、
初めての単独北極点到達の旅は、『ナショナル・ジオグラフィック』の表紙も飾った。

南極大陸横断の夢が果たせたら、北海道にアウト・オブ・バウンドってゆう学校を作って、
 アウトドアで心身を鍛えることを教えたり、自閉症の子どもたちに教えたい」と語る植村。
しかし、「フォークランド紛争」勃発で、その夢は途絶える。

「もう一度若い頃のようにマッキンリーを登ってみたい。誕生日も兼ねて」
あの竹竿は、たしか奥さんからの贈り物だよね?
途中で手を振る様子はセスナから確認され、登頂の報告は無線で確認されるが、
その後の無線で現在地を聞き取れないまま音信不通となってしまう。

明大の仲間たち、アメリカの友人らも協力して捜索が行われるも発見されず。
奥さんの記者会見では「まだ死んだとは思わない。これからもきっと。巡り会えてよかった」



まるで神隠しのようだな。
行方不明となって、わずか1年後に公開された映画というのも驚く。
享年43歳が短いととるか、完全燃焼して全うしたと云うべきだな。

ネパールの風景は今と全然変わってないんだなあ。
てか、2人で話しているレストランに見覚えがあるんだけど、まさかねぇw

とっても泣き虫なシーンが多いのは映画の誇張か、それとも真実か?
冒険家を夢見るキッカケとなった友人を交通事故で亡くしている。
星野道夫さんの親友もたしか亡くなっているよね。奇妙な偶然。
星野さんの伝記映画も観てみたいな。

コメント

notes and movies(1990~1992 part1)

2012-10-20 13:45:25 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
またスクラップブックに戻って、10作ずつのご紹介。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。

上の写真は、普段持ち歩いていたメモ帳で、1人でランチに行った際、
料理が運ばれてくるまでの間や、食べ終わって休憩時間が終わるまでなどの合間に
その日あったこと、詩作のアイデアなどのつれづれを書いていた。

久々読んでみたら、ほんとアナーキーなんだよね。とても人には見せられない
この頃から、花粉症と、眩暈などなど体調が悪かったんだ/驚
それに労働を心底嫌っていたのが分かる


『エイリアンコップ』(1990)
監督:ケヴィン・S・テニー 出演:ランス・エドワーズ ほか
『ターミネーター』と『ヒドゥン』あたりをゴチャマゼにした感じ。
すごい再生能力は持っているが、脳に損傷を受けると死に至るというエイリアン。
どちらがピースメイカーで、どちらが殺人鬼か分からなくなるが、
結局若くてセクシーなほうが善玉だったのは映画のイイところ。
ヒロインのヒラリー・シェパードは、黒髪のちょっと違った魅力ある女優で、
作品全体が'90だけあって感覚が今風。
セリフの中でエイリアンにユーモアと現代のセンスが効いていて、
異星人同士の恋愛話も今じゃそれほど珍しくないかも?


『ミラクルマスター 七つの大冒険』(1982)
監督:ドン・コスカレッリ 出演:マーク・シンガー ほか
淀川さんの話だとカメラマンが『2001年宇宙の旅』や『時計じかけのオレンジ』などを
てがけたピカいちの人だそうで、言われてみれば'82にこれだけの太古の雰囲気を
よく引き出せたなって感心する。

マークはなぜか筋肉ムキムキのただならぬマッチョマン体型をしているが、
動物と会話し、鷹の視覚を持つ、とても純粋で、
通常の映画のヒーローと違って、茶目っ気のあるところがイイ。
続編もできたとのこと。ぜひ観たい。
神話がかっていて、現実離れした古代のストーリーは、
これからも格好の映画の題材とされるだろう。


『ベッドルーム・アイズ2』(1989)
監督:チャック・ヴィンセント 出演:ウィングス・ハウザー、リンダ・ブレア ほか
前作はある家を覗き見した男が殺人事件を目撃してしまうというストーリーだったはずだが、どうもよく覚えていない。
今回はその続きものだけに、人間関係がよく分からないが、
男が思い切りマヌケなのに、そこまでしてあげるほどじゃないって感じで、
なんだか女が憐れっぽくてイヤ。
ブレアもいい女優に成長したからこれからに期待したい。


『13日の金曜日 PART8 ジェイソンN.Y.へ』(1989)
監督:ロブ・ヘッデン 出演:ジェンセン・ダジェット ほか
電気ショックで何度も死から蘇るのは、ジェイソンの十八番になっているが、
今回は彼にちょっとばかり同情心が湧いてくる。
いかにも現代風に東洋系もまじえて、高校生たちを無意味に殺してゆくジェイソン。
でも、ある見方では、悪に悪をもってして倒す!ような一面もうかがえ、
現代アメリカの抱える数々の問題をも破壊し得るモンスターってかんじ。
それにしても、一時的にせよ、彼を眠りにつかせるのは本当に至難の業だよね


『ペンタグラム 悪魔の烙印』(1990)
監督:ロバート・レズニコフ 出演:ルー・ダイヤモンド・フィリップス ほか
期待通りの出来上がり、現代の悪魔憑き!
儀式めいた異常殺人は『羊たちの沈黙』『TWIN PEAKS』などでも扱われているが、
こんな死刑囚が復活したら本当にたまらない。
高層ビルから飛び降りたり、クルマがひっくり返ったりで、殺人鬼も刑事もとってもタフ。
ラストも一筋縄にはいかない。


『シェイクダウン』(1988)
監督:ジェイムズ・グリッケンハウス 出演:ピーター・ウェラー ほか
麻薬捜査をしているうちに、出世の見込みのない刑事が彼らの麻薬と金を横領する。
そんな刑事がいたらどうしようもないね。
同じ題材を扱った映画は、ほかにも『Q&A』など硬いのが揃っているけれども、
そんなアメリカの汚点をウェラー演じるローランドという変わったジミヘンフリークの弁護士が
頑強でまったくアウトローな刑事と組んで、片っ端から抹殺してゆく。
現代のN.Y.のひっちゃかめっちゃかぶりがうかがえる。
タクシーの運ちゃんがものすごいカーチェイスをしたり、飛行機と無関係なパイロットと
悪玉2人もろとも爆弾で吹き飛ばしちゃうところは、同じアクションでもちょっと違うセンス。
金持ち娘と元恋人の検事との間で優柔不断に揺れるところも今っぽい。


『咬みつきたい』(1991)
監督:金子修介 出演:緒形拳、安田成美、石田ひかり ほか
遂にでた日本版のドラキュラ映画
ドラキュラフリークの女医がどこからか入手したドラキュラの血を輸血すると
ドラキュラになってしまう設定。
あっけらかんとした登場人物とハンパな元サラリーマンドラキュラのボケぶりが可笑しい。
安田成美も石田ひかりもイイ役どころだけど、日本版ドラキュラ役に緒形拳っていかにも。
映画界で十八番中の十八番であるこのドラキュラというキャラは、
これからも新しいアイデアを吹き込まれ、もっと活き活きと活躍してほしい。


『悲しみよこんにちは』(1957)

 

原作:フランソワーズ・サガン 監督:オットー・プレミンジャー
出演:ジーン・セバーグ、デヴィッド・ニーヴン、デボラ・カー ほか
またひどく暑苦しい夏がやってこようとしている
サガンのこの短い話を読んだのも、とても暑い夏だった。
読後はそれまで毛嫌いしていた夏を少しだけ好きになったのを覚えている。

サガンがなんと18歳の時に書いた処女作が、これほど世界中で人気があるのも
主人公が17歳の少女で、鋭くかつ微妙な独特の思春期の女の子と同じ年代のうちに書き留めたのが
とくに同性の共感を呼んだのではないだろうか。
ブルジョアジーの退屈しのぎの例年のバケーション
避暑地でのひと夏は女の子を確実に大人へと変えた夏だった。

自分もこのアンヌと同じ道をたどらないとも限らない。
未来に確固としたイメージもなく、パーティーに明け暮れる毎日には何の希望も生き甲斐もない。
そして、男に頼り、甘い時が過ぎた後、捨てられて傷つくのはたいてい女だ。
妻を亡くしてから孤独を恐れ、女遊びを続ける父、
そして父親のかわいい人形のように期待に応え、すっかり父と同化していた故に
アンヌによって自分と向き合うことに気付いたセシル。
楽しくもないパーティーや競馬などに「楽しかったわ」と言い続ける彼女は、
どうして本当の気持ちを隠しつづけるのだろう。

原作に忠実に美しくイノセントな海、その大きな海の見える家。
当時話題になったベリーショートのジーン・セバーグは、ハツラツとした魅力に対して、
デボラ・カーの落ち着いた大人の魅力、いかにも快活で暇をもてあます遊び人といったニーヴンも役にピッタリ。
このフランスを代表するサガンの代表作、次はぜひフランスの監督が映像化したものを観てみたい。


『ドラキュラ』(1979)
監督:ジョン・バダム 出演:フランク・ランジェラ、ロレンス・オリヴィエ ほか
怪しくて妖気にみちた怪紳士ドラキュラ。
その名前だけでも思い切り怪しいが、まだ人々はこのドラキュラが
トランシルヴェニアに古くから伝わる吸血鬼だとは知らない18世紀末が舞台。

コウモリや煙、狼にも化けられるが、相変わらずニンニクと十字架、太陽に弱い。
醜男を下僕にして埃まみれの洋館に独りで棲み、
美女とその血を求めて夜の闇に徘徊する。
彼はモンスターであり、また孤独で究極的ロマンティストのドンファンなのかもしれない。
オリヴィエ晩年の熱演が楽しめる。
致命傷を負ってもなお蘇る暗示と期待を残す中世のジェイソンなんだ!


『エイリアン・ネイション』(1988)
監督:グラハム・ベイカー 出演:ジェイムズ・カーン、テレンス・スタンプ ほか
あらゆる民族・人種を受け入れてきたアメリカだが、
ついにエイリアンも無条件に受け入れ、解放したというから驚き。
そのエイリアンはかつて奴隷で、異なる環境への対応が究めて早く、
人間生活に溶け込み、エリートまで活躍しはじめたというから、これまたビックリ。
ミルクが大好物、心臓が2個あって、わきの下が急所、海に入ると溶けてしまう・・・などのアイデアが面白い。
警官と協力して悪玉を倒すラストはスプラッタ並み。
new commer を最初けなしながら、自分なりに理解しようと奮闘するカーンの地味な刑事もなかなかイイ。

コメント

notes and movies(1990~1992 part2)

2012-10-20 13:45:24 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part1からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『バーチャル・ウォーズ』
監督:ブレット・レオナード 出演:ピアース・ブロスナン、ジェニー・ライト ほか
ジェニー・ライトが強烈トリップでイカレちゃうセクシーな後家さん役で出ている。
現代科学が生み出した映画の新時代が始まった予感を受ける(全篇の3割に使われたCGのこと
もし、人が望むだけの夢、快感や刺激がカンタンに手に入れることができるようになったら、
私たちはそれをどこまでコントロールしてゆけるか?
それは、個々の倫理観に任されるだろう。

『ブレイン・ストーム』には成し得なかったコンピュータ映像や、現実との合体シーンは、
スクリーンで観たら三次元の世界を体験できるかもしれないほど迫力あり。
脳への刺激で潜在的な超能力まで引き出せるとしたら?
でも、いつの世にも新たな力を悪、とくに戦争に利用したがる連中はいるもの。
もっと人類や地球、ラヴ&ピースのために利用されるのは、地獄を見て後悔した後じゃなきゃいいけど。


『ザ・リバー』(1984)
監督:マーク・ライデル 出演:メル・ギブソン、シシー・スペイセク、スコット・グレン ほか
130エーカーの土地いっぱいのとうもろこし畑と、すぐに豪雨で何もかも押し流してしまう泥の河と
全身で戦う農夫らの生活を描いたシリアスでハートウォーミングなお話。
スペイセクとギブソンの若いながら互いに心から愛し合っている夫婦と、愛らしい子どもたちの姿がイイ。
奪い合うほどしかない仕事口と、数えきれない職にはぐれた人々。
そして、今もまだどこかで小さな谷底の村が大きな決断を迫られているのかもしれない。
スコット・グレンの演技も光っている。


『仮面の中のアリア』(1988)

 

監督:ジェラール・コルビオ 出演:ホセ・ファン・ダム、アンヌ・ルーセル ほか
似た作品では『パガニーニ』の衝撃と比べると、こちらはかすかな郷愁さえ覚え、
思わず溜め息の出る感動がある。
作品中の音にはひとつのムダもなく、『インテリア』にも通じる非常にハイレベルな
極められた上品さ、美が感じられる。

ジョアキム役のファン・ダムは、小太りだが小奇麗で、髪は寂しいが、繊細な顔の線を持っている。
アンヌも上品な美人。対照的に、貧しい青年ジャン役のヴォルテールの野性味ある個性も光っている。
古風で美しい仮面で歌声を競い合うオペラという肉声の芸術のきわみに、
まったくの素人ながら興味をそそられる一作。


『スーパーマン2』(1981)
監督:リチャード・レスター 出演:クリストファー・リーヴ、ジーン・ハックマン、マーゴット・キダー ほか
同じクリスト星の悪の頂点である3人と闘うストーリー。
2にして早くも、ドジでとろいクラークがロイスにスーパーマンだと知られる。
看板にぶつかったり、高層ビルの窓を突き破って、空中に飛び出したり、
超人同士の闘いがとっても面白く描かれている。
それにしても、アメリカ映画だからって、スーパーマンは地球のためより
アメリカのために戦っているのかしら?


『ルパン三世 ロシアより愛をこめて』
原作:モンキー・パンチ 監督:出崎統
これだけ毎回政情をとりまぜて、流行に敏感に反応しているアニメーションも珍しい。
常に時代の先をいってた原作のオシャレさを崩すまいとしているのか、
ルパンファミリーも何十年前のまったく歳をとらない変わらぬ軽いノリで
スタントもいらないアニメの世界ならではの、そしてアニメとは思えない迫力の
アクションなどの見せ場がある。

今回は五右衛門ととっつぁんの役割が少なくてちょっと寂しいが、
ロシアの経済危機、大統領が頼るサイキックパワー(といっても読心術だっけ?)
を持つインチキ占い師などなど、冗談じゃ済ましきれない場面もチラホラ。
それにしても、声を担当する方々が全然衰えてないって本当にすごいことよね!


『SOLAR CRISIS』(1990)
監督:リチャード・C・サラフィアン 出演:チャールトン・ヘストン ほか
なんだかよく分からんなぁ。
IXLはどうして地球が焼けてしまう危機を信じないで、
せっかく大投資した爆弾をあくまで阻止しようとしたのか(・・・等々途中略
ただ、素晴らしかったのは、太陽に近付いてゆくSFXの映像。
形容しがたいコロナの炎のショーはスゴイ。
日本人がクルーとして参加しているのは現実の話で、
洋画でも活躍しているのが嬉しい。


『八月の狂詩曲(ラプソディ)』(1991)
監督:黒澤明 出演:リチャード・ギア、吉岡秀隆 ほか
1946.8.9 11:02。夏が来るたびに原子爆弾の“巨大な眼”を思い出す体験者の老人たち。
今は観光地の一つと化して、戦争と同様にピカドンの本当の恐ろしさ、
身内を失ったことの本当の辛さを知っている者は年月が経つにつれて少なくなってゆく。
故郷の長崎に遊びに来た4人の子どもたちが
体験者のおばあちゃんからいろんな話を聞き、私たちもまた改めて考えさせられる話。
ギアも当時42歳。渋いロマンスグレーになって、アメリカ人の代表として難しい役を演じている。
悪いのはアメリカではなく、戦争を繰り返す人間の愚かさなのだ。


『フラッシュ・ゴードン』
なんだか『スーパーマン』より話が唐突で、脈絡の合わない場面も所々。
でも、もともとマンガの虚構の世界の生まれだから、超自然的成り行きもうなづける。
そのマンガ自体、日本じゃあまり見かけないから、
フラッシュが飛んだりパワーをもつ超人じゃなく、プロフットボール選手なのもよく分からないけど、
SF映画・小説に出てくる宇宙生命体がやっぱり同じ人間的な存在なのって、人間の欲目なのかな。

天候や自然災害も宇宙人の仕業だなんてアイデアもすごい。
デイルはヒロイン役にしてはちょっと控えめ。
クイーンの手がけたテーマ曲もイイ。
宇宙を支配している割に敵の軍隊がそうそう強くなく、
人間臭いところがマンガや映画の世界っぽい。


『エルヴァイラ』(1988)
監督:ジェイムズ・シニョレリ 出演:カサンドラ・ピーターソン ほか
てっきりシェールが演じているのかと思いきや全然別人だった。
そっか、あっちじゃ映画解説者も並の人間じゃウケない訳ね。
それもB級ホラー専門だなんて面白い。
とにかく露出だらけの黒ずくめ。普通じゃないのも当たり前。
300年も前に生まれた魔女の娘だって!

それがモラル、モラルのお堅い田舎町へ遺産の館と料理の本、犬(賢くて可愛い!)
を取りにやってきて、悪魔の御大みたいな叔父と対決するなんてもう大騒ぎ。
ラスヴェガスでのとんでもないダンスといい、
よくぞここまで開き直ったってゆう怪演。
手放しで楽しめるホラーコメディ。


『女囚地獄 白い肌への異常な密室』(1985)
監督:ロバート・コレクター 出演:リンダ・ブレア ほか
なんとも薄暗い気分にさせてくれる映画だが、監獄にもいろいろな恐ろしくシビアな問題がある
という事実に考えさせられてしまう。
特に社会情勢の不安定な国では、公平な尋問や裁判もなく、
自由や権利どころか身の安全さえ奪われた非人間的な場所で
次第に身も心も蝕まれ、再起不能な結果にまで追いやられる。

ここでは、性が暴力と虐待となり、悪に身を売る者のみが生きてゆく。
みんなひっくるめて国境さえ越えればなんとかなるっていう仕組みにはいつも大きな疑問を感じる。
リンダ・ブレアはさておき、シルビア・クリステルはビーナスから一挙に180度変貌し、
見事に女囚地獄の御大を演じている。
そんな女囚の多くは、日常においては虐待の大きな犠牲者であることを忘れるべきではない。


『屋根裏部屋の花たち』(1987)
監督:ジェフリー・ブルーム 出演:ルイーズ・フレッチャー ほか
映画の歴史の中で“家族の愛の絆”は、それこそ数知れず問われてきたけど、
今改めて家族が危ない!とゾッとさせられる作品。
一見穏やかに保たれているように見える光景も、幼児虐待、父親の娘に対する近親愛など、
暗い屋根裏部屋のような秘密をひたすら隠しているのかもしれない。
原作を読めばもっと事実関係がハッキリするだろうが、
根本的なところまで分からないからこそなおさらひしひしと
子どもたちが味わう不安や恐怖が伝わってくる。


『エルム街の悪夢 ザ・ドリームマスター最後の反撃』(1988)
監督:レニー・ハーリン 出演:ロバート・イングランド ほか
同じ人気ホラーシリーズの『13日の金曜日』のジェイソンところではない。
舞台は夢、それもとびっきりの現実悪夢だけに、なんでもありの映像とアイデアが目白押し。
みんなドリームマスターにパワーを与えて死んだ。
フレディいわく「俺は絶対死なないんだ!」


『クラス・オブ・1999』(1990)
監督:マーク・L・レスター 出演:ブラッドリー・グレッグ、トレイシー・リン ほか
今から遠くない未来、各地で警察も野放しにした不良学生の無法地帯で
毎日のごとく発砲や暴力事件を起こしているという、そう作り話でもない話。
そこに送り込まれた教育ロボットは、いつしかコントロールが効かなくなり
不良生徒と戦争ゲームを始めた。
「しつけるダー」(?)どころじゃなく、ここまで悪化した学校状況も、
悪はつぶして解決しようとする無情な教育も怖い。
また近未来の話だけあって、現代っ子風なグレッグは、クールな魅力があるし、
ファッションも凝っていて、ちょっとした遊び心がうかがえる。


『ブラック・ライダー』(1986)
監督:ハーリー・コクリス 出演:トミー・リー・ジョーンズ、リンダ・ハミルトン ほか
時速260kmという光のような高速で走る車が巨大な車泥棒企業?に盗まれ、
それを取り返そうとハイテクビルの厳重な警報装置やモニターを細工して
どんどん侵入していっちゃうプロフェッショナルさもすごいけど、ラストは本当に圧巻もの。
ハミルトンは『ターミネーター』の当たり役をもらう前だが、
この頃はもうマシン狂いで男とひけをとらずにやりあう“強い女”のイメージが漂いはじめている。
ダークヘアのジョーンズも人間味が感じられる現代の泥棒役で魅力的。
ロバート・ヴォーンは相変わらず悪玉のボス役が板についている。

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缶詰め(その2

2012-10-20 13:26:22 | 日記
晴れてるだけで気持ちがよくて家事もなんとなしはかどる気がする。
いつもより丁寧にぞうきんがけをして、冷蔵庫の霜取りもしたv
放っておくとすぐ氷河期状態になっちゃう冷凍庫がスッキリ
それにしても家事ってやつには終わりがないな。生きてるかぎり続いていくんだ

トースターがいきなり壊れて、すぐ新しいのを買ったけど、
焼き上がりが不均一でよろしくない。前のほうがよかったな。
オーブンレンジでも一応焼いてみたんだけど、やっぱり焦げ目もつかず、
これでよく「トースト」とか「グラタン」とか書いてあるな

オーブンで10分以上に設定すると、機体がものすごい熱くなって
危険きわまりない上、IKEAで買ったランチョンマットが熱で歪んでしまった/涙
新しく揃えたインテリア雑貨が次々とダメになっていくのは、
やっぱり元手が安モノだからだろうか・・・


さて。缶詰めシリーズ。

【いか味付】

これはステキ!大好きなイカがより身近になった/嬉

【やきとり たれ味】

いろいろあるもんだねぇ。

【さんま蒲焼】

みそ味系よりさっぱりしてて好きかも。

【にしん昆布巻き】

にしんは小骨が多くて嫌いなんだけど、これならなんとか。

【あじの塩焼き】

今のところ、これが一番好きかも。ごはんに合う!

【赤貝味付】

初めて貝類の缶詰めを食べてみた。これもトーストよりご飯に合う系。


その他の最近の気になるトピックス。

エレカシ宮本浩次難聴でライブ活動休止
野音はライフワークみたいなもんなんだね。
エレカシを野音で聴いたら絶対間違いないだろうなあ!
ゆっくり養生して、フルパワーで回復してくださいませ


神山健治監督作品最新作は『009 RE-CYBORG』
最新作にともなった劇場版『攻殻機動隊』のOAを再び観たら、また引きこまれてしまった。
『009』はどんなアニメか分からないけど、攻殻の最新作も観たいなぁ・・・


グラフィティアート
エアロゾールアート (aerosol art) ともいい、
スプレーやフェルトペンなどを使い、壁などに描かれた落書きのこと。

なるほど。また一つ勉強になった。
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