メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『ひとまねこざるびょういんへいく』

2012-10-13 23:33:53 | 
岩波の子どもの本『ひとまねこざるびょういんへいく』(岩波書店)
エッチ・エイ・レイ/文・絵 光吉夏弥/訳

 

おじさんからのプレゼントの「はめえ」(パズル)の1ピースを飲み込んでしまったジョージ
病院で「ばりうむ」を飲んで「れんとげん」を撮って原因が分かって入院することに。

子どもの病室には、いつも気持ちがふさいでいる「べっちい」が隣りのベッド。
手術をして回復したジョージは、「ておしぐるま」(車椅子)に乗って暴走!

市長さんにぶつかってしまったけど、それを見たべっちいは大笑い。
「ひかんしないで、じょーじ」(なんだか大人びた言い方だねw
退院の際には、1ピースも戻ってきて、はめえが完成するv



今作にも翻訳の面白い表現がいろいろあった。
それに、車椅子のイラストも旧式でさらに歴史を感じさせる。
原作はこの6冊目まで。短かかったけれども、
この後『おさるのジョージ』としてたくさんの続編が出されたみたい。
そっちも気になる。
わたしも知りたがり屋でうっかり失敗する性格はジョージといっしょだな


おさるのジョージ(ウィキ参照
ハンス・レイの死後、この作品を原案にした『おさるのジョージ』シリーズが
ヴァイパー・インタラクティヴによって制作され、
挿絵もヴァイパーや、マーサ・ウェストンが担当した。
そのため、レイ夫妻原作の作品も『おさるのジョージ』として紹介されることがある。
『のりものだいすき』(Curious George Rides)
『かずのほん』(Curious George's 1 to 10 and Back Again)
『A.B.C』(Curious George's ABCs)
『いたずらだいすき』(Curious George's Are You Curious?)
『うさぎとかくれんぼ』(Curious George and the Bunny)
『ゆかいなさかなつり』(Curious George Goes Fishing)
『はんたいことば』(Curious George's Opposites)
『はじめてのロケット』(Curious George and the Rocket)
『メリークリスマス おさるのジョージ』(Merry Christmas Curious George)

おお!ウィキには黄色い帽子のおじさんの職業は、「博物館の学芸員」って書いてあった/驚
それにしては、アニメを見ていると、非常勤か?ってくらい家にいることが多いよね

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『たこをあげるひとまねこざる』

2012-10-13 23:30:34 | 
岩波の子どもの本『たこをあげるひとまねこざる』(岩波書店)
エッチ・エイ・レイ/文・絵 光吉夏弥/訳

  

留守番中に前のビルの家の庭にあるウサギ小屋が気になって遊びに行くと、
子ウサギが可愛くて、つい小屋から出してしまい見失う。
親ウサギのおかげで小屋に戻せたけど、今度は釣りを真似て水に落ちてしまう
次はビルの大きな凧をあげてみたくなって、凧ごと空に飛ばされてしまった

今作はすごい冒険。
すぐにヘリで助けに来てくれる黄色い帽子のおじさんて一体何者



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『ろけっとこざる』

2012-10-13 23:25:41 | 
岩波の子どもの本『ろけっとこざる』(岩波書店)
エッチ・エイ・レイ/文・絵 光吉夏弥/訳

博物館からジョージ充てに手紙が届いて、字が読めないから、
なぜか返事を書こうとして、部屋をインクだらけにして、
それを掃除するために、今度は泡だらけにしちゃったジョージ

ポンプを運ぶためにブタを放しちゃって、逃げるために乗ったトラックは博物館行き。
そこに展示されていた「だいのそうる」(なぜここだけ英語?)を倒して
ワイズマン博士に怒られてしまう(アニメでは女性だけど、原作では男性)

イタズラおさるがジョージだと分かると、「ぜひロケットの実験に協力してくれ」と頼まれ、
打ち上げは見事成功、パラシュートで降りてきたジョージはヒーローに!

 

今作でもジョージは、ものすごい勢いでいろんなイタズラをしでかしている。
実際、ロケットの開発に実験用としてサルが利用された歴史があるから
思い出して切なくなるけど、ジョージは飛び立ったと思ったらすぐに脱出する役。
一体、何のための実験なんだか



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『じてんしゃにのるひとまねこざる』

2012-10-13 14:31:12 | 
岩波の子どもの本『じてんしゃにのるひとまねこざる』(岩波書店)
エッチ・エイ・レイ/文・絵 光吉夏弥/訳
1952年作。1956年初版。1991年第32刷。
これの前に先日貸してもらった『ひとまねこざる』が入る。

ジョージが来てから3年目のお祝いに自転車をもらい、
男の子から新聞配達を頼まれるが、川が楽しくて、新聞紙を全部使って船を作ってしまう。
(船の折り方もイラストで説明されている)
よそ見をしてたらぶつかって自転車の前輪が歪んでしまい、
後輪だけで乗ってたら、サーカスのおじさんに見初められる。
イタズラをして怒られるが、木に登った子ぐまを助けたことで名誉挽回!
サーカスに出させてもらって楽しい思い出になる。

 

この話は、アニメでも見たv
寝起きの顔色が悪すぎ
おじさんの仕事はいまだに謎のまま。

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『ひとまねこざるときいろいぼうし』

2012-10-13 14:25:54 | 
岩波の子どもの本『ひとまねこざるときいろいぼうし』(岩波書店)
エッチ・エイ・レイ/文・絵 光吉夏弥/訳

 

1941年作。1966年初版。1991年第25刷。
これがジョージの記念すべきシリーズ第1冊目

やっぱり黄色い帽子のおじさんが動物園に入れたいと思って
アフリカの森で捕まえてきちゃったのか・・・
でも、しりたがりやで、ひとまねが好きだったから、これも縁

でアメリカに来て、電話でイタズラして消防車を呼んでしまったから
牢獄に入れられて、風船で脱出して、おじさんと再会し、動物園に入れられるまで。

「はい、おとなしくします」っていきなり言葉も話してる!
けど、喋っているのはこれが最初で最後?!
タバコまで吸ってるし!驚×500
黄色フリークのおじさんのクルマだけは水色なんだねw


さり気なくミッキーの姿も・・・w

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宮沢賢治童話傑作選『ひかりの素足』

2012-10-13 14:21:04 | 
宮沢賢治童話傑作選『ひかりの素足』(偕成社)
宮沢賢治/作 赤羽末吉/絵

▼あらすじ
父のいる山小屋に泊まった兄弟、兄の一郎と、弟の楢夫は、
母の待つ家に帰ろうとして、馬を引くおじさんに連れられて山越えをするが、
途中、おじさんが知人に会って話し込んでいる間に、
兄弟だけで先を急いで歩いてしまったゆえに、
途中で急な猛吹雪に遭い、道も間違えてしまった。
弟をかばうように頑張っていた一郎もとうとう意識が朦朧として、
2人は赤い鬼が子どもたちを追い立てるフシギな世界へと入ってしまう。。


 そのとき楢夫がとうとう一つの赤い稜(かど)のある石につまづいて倒れました。
 鬼のむちがその小さなからだを切るように落ちました。
 一郎はぐるぐるしながらその鬼の手にすがりました。

 「私を代りに打って下さい。楢夫はなんにも悪いことがないのです。」


どこからか「にょらいじゅりゃうぼん第十六。」という声がして仏に救われる2人。


 「みんなひどく傷を受けている。それはおまえたちが自分で自分を傷つけたのだぞ。けれどもそれも何でもない、」

 「ここは地面が剣でできている。お前たちはそれで足やからだをやぶる。そうお前たちは思っている、
  けれどもこの地面はまるっきり平らなのだ。さあ、ご覧。」

 ・・・すべて夏の明方のようないい匂いで一杯でした。


仏の徳や慈愛の広大さを匂いで示したり、
人が苦しいと思っていることはすべて、自ら生み出した想念であると説く場面に心を打たれる。

すごくキツイ訛りが味わい深い。
まえがきにある通り、今作は『銀河鉄道の夜』をよりリアルに描いたような物語りだ。
あっという間に猛吹雪に飲まれて、死後の世界をまるでその目で見てきたように描かれていて、
弟を必死に守ろうとする兄の心に涙を流さない人はいないだろう。

それでも今作で最も心を奪われたのは、
風の又三郎から、これから起こる恐ろしい出来事を予言された楢夫が
恐ろしさに泣く冒頭のシーンではないだろうか。
一郎もゾッとした不気味な思いが、読者をいやおうなく作品に引きずり込んでいく。
賢治の文章力、構成力の高さに改めて感服する素晴らしい一作だった。

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『夕あかりの国』(徳間書店)

2012-10-13 14:17:28 | 
『夕あかりの国』(徳間書店)
アストリッド・リンドグレーン/文 マリット・テルンクヴィスト/絵 石井登志子/訳


「そんなの、なんでもないよ。夕あかりの国では、なんでもできるんだから」


▼あらすじ
歩けなくなって1年になる男の子ヨーラン。
初めて母親からそう言われた日、4階の彼の部屋の窓を叩いて、
夕あかりの国の住人リリョンクバストさんが訪ねてきた。

「夕あかりの国へ行きたがっている子どもはいないかと、探しているんです」

夕あかりの国では、空を飛んだり、電車やバスを運転したり、
夕あかりの国の国王と、ないないの国の王妃さまに会うこともできる。

囲いに入れられている動物たちなんて1人もいないし
みんな気の向くまま、のんびりしているのだった。


わたしもこんなに自由で穏やかな国に住んでみたい
きっと天国ってこんな感じだろう。こうだったらイイな。
郷愁漂うあったかい絵が話にピッタリ。

子どもの本の女王リンドレーンは、
「長くつ下のピッピ」や「やかまし村の子どもたち」などで知られるスウェーデンの作家。
その作品は約76言語に訳され、発行数は8000万冊を超えるという


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